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ヤマダ電機、災害に強い自給自足システム「NEXIS」を発売、電力会社から「電気を買わない」

新製品

2019/10/08 18:30

 ヤマダ電機グループで住宅事業を手掛けるヤマダホームズは、電力会社から電気を買わないオフグリッド生活を実現する「NEXIS\ネクシス」を10月1日から発売している。

オフグリッドのイメージ

 NEXIS\ネクシスは、太陽光発電システムで余った電力を売ることなく大容量の「AIオフグリッドシステム蓄電池」に充電し、夜間や停電時に備えるオフグリッド生活や、「空気から水を生み出す製水器」を標準装備し、自給自足を可能にする。オプションの「オリジナル耐震シェルター」を搭載すれば、災害時にも備えることができる。

 一般的に太陽光発電システムで発電した電力は、家庭で使って余った電力を電力会社に売電するが、電力会社の買取価格が年々下がっていることに加え、自然災害が頻発していることから、余った電力を蓄電池にためて災害時でも暮らせるようにした。

 AIオフグリッド蓄電池の電力量は10kWhで、4人家族で使うピーク時も対応できるようにして買電ゼロを実現。ただし、非常用電源として電力会社との基本契約は必要になる。

 また、通常の蓄電システムでは停電の際に家庭内で使える電力量が限られているが、NEXIS\ネクシスでは蓄電池から家庭内に6.0kVA(60A契約相当)の電力供給が可能。一般家庭で必要な2日分の電気が蓄電でき、停電時でも通常通りの利用が可能だという。
 
AIオフグリッド蓄電池(10kWhモデル)の内部

 AIオフグリッド蓄電池はパーツを分解して搬入できるため、クレーンなどを装備したトラックの手配が必要なく、混載便で輸送できるので設置費用が大幅に削減できる。ユーザーが外出時でのスマートフォンでアクセスできるようにしたほか、異常時に管理者へシステムから自動通知を送信してオンラインメンテナンスを受けることもできる。

 製水器は、高性能HEPAフィルターで花粉やPM2.5などを取り除いた空気を使って飲料水を生成。事前に水を貯蔵しておく必要がなく、断水時でも毎日16~26リットルの水を作り出すことができる。
 
空気から飲料水を生み出す製水器

 オプションのオリジナル耐震シェルターは、構造部材の全てをISO取得の自社工場で生産し、4畳半サイズの「部屋」としてシェルター化した。リフォームで既存の建物内部への組み立ても可能だ。

 圧縮耐荷重試験で、2階建て木造住宅の約3棟分に相当する100トンの耐荷重環境でも、9ミリ以下の歪み。地震による全・半壊ゼロの独自認定構法「SxL 構法」の木質接着パネルを使用する。