新しいiPad miniと好相性、ロジクールの極薄キーボード「KEYS-TO-GO」を試した
付属スタンドはiPad miniも立てられる タイピング感は好みが分かれそう
パッケージにはキーボードに装着して使うiPhoneスタンドが付属している。ロジクールではケースを装着していないiPhoneを置くためのスタンドとして位置付けているが、iPad miniを乗せてみてもしっかりと安定した。アップル純正のiPad mini用Smart Coverの用意が別途にいらないぐらいだ。積極的におすすめはしないが、iPad miniを装着して、膝に乗せた状態でもタイピングができた。ただiOS機器を固定できる構造にはなっていないため、体位を変えるとスタンドからデバイスが落ちる心配は付きまとう。ヒザ打ちについては、あくまで自己責任で試してほしい。
筆者はふだんMacやiPad Proの純正キーボードを使っているので、はじめはiOSショートカットキーによる入力言語切り替えに馴染むまで少し時間がかかってしまったが、コツを覚えれば気にならなくなる。むしろリターンキーがやや小さめなことが慣れない。
キーピッチは申しぶんなかったが、キーストロークは浅めなので筆者の好みに少し合わなかった。耐水性カバーで覆われているため、スペースキーを押したときに「V」「B」のキーのあたりが共に少し沈み込むような感覚も改善を望みたいところだが、タイピングした文字が入力される反応は鋭くて気持ちいいと思う。
セパレートタイプのキーボードだからこそ良い所も多々ある
ロジクールからは「SLIM FOLIO」シリーズのようにiPadと合体させて使うケース一体型のBluetoothワイヤレスキーボードも商品化されている。こちらはまだ2018年モデルのiPad ProとiPad(第6・第5世代対応)の製品しか発売されていない。セパレートタイプのキーボードに抵抗がある人もいるかもしれないが、だからこそ使い勝手がよいと言える部分もある。たとえば、ケース一体型のキーボードはそのものの重さがあるため、iPadに装着するとiPadの軽さが損なわれてしまう。KEYS-TO-GOのようにBluetoothペアリングが簡単なキーボードであれば、テキスト入力の用事がある場面以外は、iPadだけバッグから取りだして軽快に操作ができる。
iPad miniにアップルのSmart Coverを装着すれば、iPadを立てて置いた位置からキーボードを少し離した場所に置いて、手もとのスペースを有効に使える。新幹線の車中で試してみたところ、前席から倒すトレイにiPad miniを置いて、キーボードはヒザの上でタイピングをするポジションが取れた。トレイの空きスペースにペットボトルを置いたりしながら有効に使えてよかった。
KEYS-TO-GOに傷を付けずに持ち歩くためにはケースが必要だ。ロジクールから、iPad miniとApple Pencil、そしてKEYS-TO-GOの3点セットをまとめてスマートに持ち運べる専用ケースが商品化されてほしい。
iPad miniの代わりに6.5インチのiPhone XS Maxを置いても様になった。iPhoneも片手持ちでのフリック入力よりも、キーボードを付けて両手でタイピングした方が長文が速く打てるしミスも少ない。
ロジクールのオンラインストア税抜価格は8800円。1万円を切るお手頃なキーボードなので、ビジネスパーソンの仕事効率化アイテムとして、まずは試しに買ってみるのも悪くないだろう。(フリーライター・山本敦)