最新機能をお手頃価格で! 「HUAWEI nova lite 3」が2019年のコスパスマホの新基準に
インカメラもアウトカメラもポートレート&AIカメラに対応
続いて、実際にカメラの性能を試してみた。まずは背景にボケ味がかかるポートレート撮影。「nova lite 3」はアウトカメラだけでなくインカメラもポートレート撮影に対応している。モードは撮影画面のモードを「ポートレート」に設定し、被写体にレンズを向けるとすぐに起動する。もっとも活用機会が多いであろうアウトカメラで人にフォーカスを当てたカットでは、背景のボケだけでなく、被写体と背景の境界も自然に処理することができた。人ではなく猫でも試してみたが、被写体と背景の認識はスムーズだった。
インカメラのポートレート撮影も、シングルレンズながらボケ味はとても自然。約1600万画素にスペックアップしているだけあって、写真の繊細感も非常に高い。同じ画面内で肌に美白効果を演出するビューティーモードや光の当たり方の調整もできるので、SNSにアップするセルフィー画像の幅が広がりそうだ。
AIカメラはアウトカメラで22のカテゴリー、インカメラで8のカテゴリーで分類が可能。アウトでは青空・夜景・フードなどの定番に加えて、雪・花火・紅葉などの季節ならではの被写体、猫・古代建築などユニークな被写体に対応している。実例を交えながら、その魅力を紹介していこう。
まず、インスタ映えしそうな色鮮やかなスイーツで試してみた。AIをONにし、カメラをスイーツに向けるとすぐさま分類されたカテゴリーがポップアップされた。AIが設定を自動調整することで、被写体はAIなしで撮影するよりも艶やかになり、全体の色味も食欲をそそる温かみのあるものに調整されているようだ。ちなみに、いくつか他の料理でも試してみたが、分類はどれも瞬時で撮影のために余計な手間を割くことはなかった。
認識の優秀さは猫や古代建築などのパターンにはめるのが難しそうな被写体でも同様だった。「猫」であれば細かい毛並にも立体感が出ることでもふもふした感触まで伝わってくるように表現され、「古代建築」であれば色のコントラストがはっきりと出て写真の中での存在感が増した。
インのAIカメラは被写体ではなく背景に作用する。セルフィーは光の当たり具合や色味によって顔が暗くなってしまうなどの不満が起きがち。しかし、作例では「夜景」と認識したAIの補正によって、暗い場所での撮影にも関わらず、顔の細部まではっきりと明るく描写することができた。
今回の分析とレビューで分かったのは、「nova lite 3」がコスパモデルながらファーウェイが上位機種で培った機能が惜しげもなく搭載されているということだ。アプリ利用や写真撮影などのスマホの基本動作が磨かれているので、幅広いユーザーがメリットを実感できるだろう。新規にSIMフリーを契約してコスパ重視の端末を狙っている人だけでなく、現在使用しているコスパモデルに物足りなさを感じている人にとっても、絶好の選択肢になるはずだ。
(BCN・大蔵 大輔)