PayPayで「ペイ」してみた、20%還元キャンペーンを利用するには?

レビュー

2018/12/10 17:45

【南雲記者が行く、なぐもんGO・4】 BCN記者の南雲亮平が日々の取材活動で気になる製品やサービスを実際に使ったり、現場に行って体験した感想をお伝えしたりする連載「なぐもんGO」。今回は、「100億円あげちゃうキャンペーン」で話題のスマートフォン決済サービス「PayPay」を使って支払ってみた。20%還元キャンペーンが美味しいと盛り上がっている同サービスは、終了後の生活にも馴染みそうだ。

11月22日に開催された「100億円あげちゃうキャンペーン」の発表会でのテストの様子

 「PayPay」は、ソフトバンクとヤフーの合弁会社PayPay(ペイペイ)が提供するスマホ決済サービス。支払い方法は、PayPay残高、クレジットカード、Yahoo!マネーの3通りある。店頭で支払う際は、専用アプリを通してQRコードを読み取り、金額を入力して店員に確認してもらう方法と、自身の支払いバーコードを提示する方法の2パターンがある。
 
支払い方法は2パターン

 PayPay残高をチャージするには、銀行口座か「Yahoo! JAPANカード」とアプリをひも付ける必要がある。現在は、そのほかのクレジットカードからはチャージできないが、支払いは可能。Yahoo!マネーには銀行口座や「ヤフオク!」の売上金などからチャージできる。なお、クレジットカードはVISA、MasterCardと、JCBはYahoo! JAPANカードのみ対応している。
 
対応する銀行の例

 2018年12月4日から実施している「100億円あげちゃうキャンペーン」は、PayPayで支払うと、決済利用金額の20%相当の「PayPayボーナス」を翌月10日に付与するという大盤振る舞いだ。さらに、40回に1回の確率(Yahoo!プレミアム会員は20回に1回、ソフトバンク/ワイモバイルのスマホユーザーは10回に1回)で支払額の全額がPayPayボーナスで還元される。上限額は10万円までだ。100億円のボーナスがなくなるか、最長で19年3月31日で終了となる。
 
12月4日からの「100億円あげちゃうキャンペーン」が話題になっている

 SNS上では、キャンペーン開始当日から「10万円当たった!」「全額戻ってくる!」といった投稿が散見され、「自分も当たるかもしれない」と期待してしまう。なけなしのお金と希望を胸に、実際に利用してみる。

 まず利用登録は、アプリをインストールし、電話番号とパスワードを入力。SMSで送られてきた認証番号を入力するか、もしくはYahoo! JAPAN IDでログインすれば完了する。今回は前者の方法で登録した。

 次に、銀行口座をひもづける。残高確認の画面から、残高チャージを選択。銀行の追加から、預金払い用口座の登録に進み、自身が利用したい金融機関を選択する。あとは、ユーザーの情報を入れると、銀行のページに移動。本人確認が済めば、銀行口座から直接PayPay残高にチャージできるようになる。
 
残高のチャージ画面からでも銀行を追加できる

 チャージは100円以上から1円単位で可能。友人に送金する場合は、PayPay残高を利用するので、クレジットカード払いのみの利用だと“割り勘”が難しくなるので注意だ。個人間送金は、受け取る側が「スキャン支払い」から「友だちに送金する」を選択。「送金のあて先」に移動するので、「送金の受取り」から「マイコード」を表示し、リクエスト金額を入力すれば準備完了だ。
 
受取り側のコードを読み取るとこの画面になるので、金額を入力して送金する
 
金額が足りない場合はこのような画面になるので、必要分をチャージする

 送金側は、スキャン支払いで受け取り側のバーコードを読み取り、送金する。または、相手の電話番号がわかれば、送金額を送る側が決めて送金することもできる。送金を受けた場合は、SMSに通知が届く。

 ついに準備が整ったので、買い物で利用してみる。まずは、ファミリーマートで昼食を購入する。会計の方法は店舗によって異なり、ファミリーマートの場合、購入金額が決まったら、「コード支払い」で表示したバーコードを販売員に読み取ってもらうことで決済が完了する。アプリを起動しバーコードを提示するだけなので、意外にあっさりと決済できた。最初はびっくりしたが、「コード支払い」の画面を読み取ってもらうと、「ペイペイ!」と元気よく音声で知らせてくれる。
 
ファミリーマートで決済すると、決済の結果が表示される

 試験運用が済んだところで、大きな買い物にチャレンジしてみる。ビックカメラに行き、ホットカーペットを買ってみた。店舗には在庫がないとのことだったが、決済はその場で済ませ、後日無料で配送してくれるとのことだったのでお願いした。

 決済時は、店舗側の支払いバーコードを「スキャン支払い」で読み取り、ユーザー自らが金額を入力。金額を店員と確認しあって、合っていれば支払いボタンを押す。その後、決済番号を店舗側が記録して会計終了だ。この際、店員側から決済番号が見やすいように配慮すると、スムーズに進む。しかし筆者は緊張していて、金額をお互いが確認する前に支払いボタンを押してしまい、非常に焦った。結果的に金額は合致していたのでよかったものの、今後は注意したい。
 
ビックカメラでホットカーペットを買ってみた

 使ってみると、銀行からのチャージは金額を入力するだけなのでスムーズだったほか、使った金額がいつでもすぐに確認できるのは便利だ。不足した金額もその場ですぐにチャージできるほか、銀行の口座から直接チャージできるので、これまで以上に預金の残高も気にするようになった。とにかく、翌月10日に戻ってくる「PayPayボーナス」で、また買い物をしようと思う。
 
自らが金額を入力して、店員と確認し合ってから支払う(写真はテスト時)

今後の展開でキャンペーン後も利用できそう

 今後の課題は、キャンペーン終了後も継続的に利用されるかどうかだろう。その点では、PayPayアプリは、利用できる店舗がアプリ内からマップで確認できるなど、使い方がわかりやすい特徴がある。加えて、導入手数料は現在0円なので、対応店舗の広がりにも期待できる。今は買い物での利用が多いが、個人間送金機能による恩恵も今後明確になっていくはずだ。

 また、ソフトバンクは2019年4月から「長期継続特典」を期間固定のTポイントではなくPayPayに変更するとしている。ヤフーとソフトバンクに関連したサービスの特典が、今後PayPayに切り替わっていく可能性もある。あとは、JCBカードと三菱UFJ銀行に対応するほか、クレジットカードからのチャージにも対応すれば、利用者はもっと広がるだろう。

 サービス開始日からレジでは「ペイペイ!」の声が多く聞こえていた。12月4日から6日までは、断続的に決済が利用しにくい状況になっていた。キャンペーンの効果で、SNSで話題になったり、メディア各社が取り上げたりしたことで、知名度や利用者は急増したからとみられている。これから本格化する年末商戦で、どれだけユーザーが増えていくかにも注目したい。(BCN・南雲 亮平)