「HUAWEI Mate 20 lite」のコスパが凄すぎる、4万円切りで最新機能がほぼ全部入り!
ついに日本でも発売が決定した「HUAWEI Mate 20」シリーズ。その中でスタンダードモデルの「HUAWEI Mate 20 lite(以下、Mate 20 lite)」は、グローバルではすでに発売しており、そのコスパの高さが話題になっている。欧州での販売価格は約400ユーロ(日本円で約5万1000円)。日本でも同等の価格と予想されていたが、ふたを開けてみれば予想を1万円近くも下回る“税別3万9800円”。まさかのエントリーモデル並みの価格を打ち出してきた。このコスパのインパクトはいかほどか、スペックや各機能を徹底検証してみた。
まずは、画面サイズ。5万円以下のモデルだと、画面サイズは5インチ台のものが主流で全体の91.0%を占める。「コスパモデルかつ6インチ台」という選択肢はわずか2.2%にすぎない。Mate 20 liteのディスプレイサイズは約6.3インチと大きく、解像度もフルHD+(1080×2340)と高精細。スマホ業界のトレンドである上部にノッチを配するフルビューディスプレイまで採用しており、ノッチのサイズや画面を縁取るべゼルの狭さは、上位モデルと比べても遜色ない。
ちなみに、6.3インチはエントリーからハイエンドまで含めたすべてのAndroidスマホでも数少ない。比率でいうと、6インチ台は15.4%で、6.3インチ以上となると2.1%まで絞られる。Mate 20 liteは「コスパかつ6インチ台」を望むユーザーだけでなく、「できるだけ大画面」のスマホを求めるユーザーにとっても狙い目になる。
画面が大きいと持ちにくいと感じるユーザーも多いが、実はMate 20 liteは他の5万円以下のモデルと比較しても薄さが際立っている。平均値で約8.3mmのところ、Mate 20 liteは約7.6mm。ラウンド形状で丸みを帯びていることもあり、実際に手に持つとグリップ感は高い。
コスパモデルの不満点としてよくあげられる内蔵メモリ。カメラやアプリの進化でデータが大きくなった影響で、より大容量が求められる傾向にあるが、いまだにコスパモデルでは32GBが72.4%と圧倒的。64GBは18.2%とまだ少数派だ。Mate 20 liteの内蔵メモリは64GBで、コスパモデル派にとっては非常に貴重な選択肢。外部ストレージは256GBまで対応しており、さらなる拡張も可能だ。
使い勝手に大きく関わる生体認証やバッテリー容量も優秀だ。背面のセンサーから指紋認証でロック解除できるだけでなく、フロントカメラからの顔認証に対応。実際に使用してみてわかったのだが精度はかなり高く、街灯の届かない路地や電気をつけていない部屋でも使用可能。解除までのスピードはまさに“瞬間”。慣れてくるとロックを解除している意識すらなくなってくる。
バッテリーは3750mAhの大容量で、電池もちを重視するユーザーにとっても魅力的だ。9V/2Aの急速充電など、最新トレンドにもしっかり対応している。処理性能でもMate 20 liteはコスパモデルの枠を超えたパフォーマンスを発揮。RAMは4GB、CPUにオクタコアプロセッサのHUAWEI Kirin 710を搭載し、マルチタスクでもさくさくと快適に動作する。
ダブルレンズカメラの持ち味である、背景をぼかしたポートレート撮影を試してみた。最近のファーウェイのスマホは“AIカメラ”をうたっているが、ポートレート撮影でもAIは効果的に機能。被写体の輪郭や光を認識することで、より美しさの際立つボケを生み出してくれる。ボケのかかり具合も遠近感が意識されて、立体感のある写真に仕上がった。
もちろんポートレート撮影は同じくデュアルレンズのフロントカメラでも可能。ここで合わせて注目したいのが、立体的なライティングを施すことができる「3Dポートレートライティング」だ。5種類のライティングから選択することができ、画角の自由度が低いセルフィーでも印象の異なる写真を撮影することができる。
また、ダイナミックレンジを拡張する「HDR Pro」も頻度高く使えるフロントカメラならではの機能。起動することで、顔が暗くなりがちな逆光の中でも明るく撮影することができる。イルミネーションをバックにしたセルフィーで試すと、イルミネーションの輝きはそのままに、人物の顔もはっきりと描写できた。
ここのところ、ファーウェイが力を入れている、AIによるシーン認識機能もばっちり搭載している。1億枚以上の画像を学習しているというAIが、アウトカメラの場合で22の被写体やシーンを自動で認識する機能は、対象の被写体にカメラを向けるだけと使い方も簡単。定番の夜景やフードから自転車などのピンポイントの被写体まで、幅広いシーンでプロのようなアーティスティックな設定に自動調整してくれる。
このほか、写真を水平に撮影するためのサポート機能やスーパースロー映像、人の肌を美しく補正する「ビューティモード」、自分の顔と同期したキャラクターが表情豊かに動く「3D Qmoji」などの機能も多数搭載。ここでは詳細まで紹介しきれないが、ファーウェイがここ数年で評価を高めてきた、写真を楽しむための多彩なアプローチはしっかり継承されている。
スペックや機能は次世代スマホと呼ぶにふさわしいが、Mate 20 liteにはうれしいレガシーがある。それは、イヤホンジャックの存在だ。エントリーからハイエンドまで多くのスマホが廃止しているなか、Mate 20 liteならお気に入りのイヤホンをそのまま利用できる。
なお、Mate 20 liteはビックカメラグループ(ビックカメラ、コジマ、ソフマップ)のスマートフォン取扱店舗でのみの販売となる。これらの店舗はキャリアからSIMフリーに移行する手続きを対面で行うことができるので、SIMフリーデビューのユーザーにも選択しやすいだろう。Felicaと防水・防じんに非対応なので“ほぼ”全部入りと表現したが、データの検証やレビューした印象から結論づければ、現在のコスパモデルの中で基本性能や機能は頭一つ抜けている。年末にスマホの買い替えを検討するコスパ派にとって、Mate 20 liteは外せない有力候補になりそうだ。(BCN・大蔵 大輔)
コスパモデルで貴重な「6.3インチ」「64GB」という選択肢
仮に5万円以下のスマホをコスパモデルと定義したとき、かゆいところ全てに手が届くという端末は少ない。画面が小さかったり、内蔵メモリが少なかったり、バッテリーが長持ちしなかったり、どこかの部分で妥協せざるを得ない。では、Mate 20 liteはどれだけ妥協せずに済むのか。全国の家電量販店やECショップの実売データを集計する「BCNランキング」で、平均単価が5万円以下のAndroidスマートフォン全体(対象は2018年10月の販売端末)のスペック分布を抽出し、比較した。まずは、画面サイズ。5万円以下のモデルだと、画面サイズは5インチ台のものが主流で全体の91.0%を占める。「コスパモデルかつ6インチ台」という選択肢はわずか2.2%にすぎない。Mate 20 liteのディスプレイサイズは約6.3インチと大きく、解像度もフルHD+(1080×2340)と高精細。スマホ業界のトレンドである上部にノッチを配するフルビューディスプレイまで採用しており、ノッチのサイズや画面を縁取るべゼルの狭さは、上位モデルと比べても遜色ない。
ちなみに、6.3インチはエントリーからハイエンドまで含めたすべてのAndroidスマホでも数少ない。比率でいうと、6インチ台は15.4%で、6.3インチ以上となると2.1%まで絞られる。Mate 20 liteは「コスパかつ6インチ台」を望むユーザーだけでなく、「できるだけ大画面」のスマホを求めるユーザーにとっても狙い目になる。
画面が大きいと持ちにくいと感じるユーザーも多いが、実はMate 20 liteは他の5万円以下のモデルと比較しても薄さが際立っている。平均値で約8.3mmのところ、Mate 20 liteは約7.6mm。ラウンド形状で丸みを帯びていることもあり、実際に手に持つとグリップ感は高い。
コスパモデルの不満点としてよくあげられる内蔵メモリ。カメラやアプリの進化でデータが大きくなった影響で、より大容量が求められる傾向にあるが、いまだにコスパモデルでは32GBが72.4%と圧倒的。64GBは18.2%とまだ少数派だ。Mate 20 liteの内蔵メモリは64GBで、コスパモデル派にとっては非常に貴重な選択肢。外部ストレージは256GBまで対応しており、さらなる拡張も可能だ。
使い勝手に大きく関わる生体認証やバッテリー容量も優秀だ。背面のセンサーから指紋認証でロック解除できるだけでなく、フロントカメラからの顔認証に対応。実際に使用してみてわかったのだが精度はかなり高く、街灯の届かない路地や電気をつけていない部屋でも使用可能。解除までのスピードはまさに“瞬間”。慣れてくるとロックを解除している意識すらなくなってくる。
バッテリーは3750mAhの大容量で、電池もちを重視するユーザーにとっても魅力的だ。9V/2Aの急速充電など、最新トレンドにもしっかり対応している。処理性能でもMate 20 liteはコスパモデルの枠を超えたパフォーマンスを発揮。RAMは4GB、CPUにオクタコアプロセッサのHUAWEI Kirin 710を搭載し、マルチタスクでもさくさくと快適に動作する。
前後合わせて4つのレンズを搭載! AI機能も次世代水準
カメラはコスパモデルでありながら、リア・フロントともにダブルレンズカメラを採用。リアは約2000万画素+約200万画素、フロントカメラが約2400万画素+約200万画素。フロント側の方が画素数が大きいという珍しい構成になっている。二つのフロントカメラが指紋センサーと一列に並んでいるシンメトリーなデザインも特徴的だ。ダブルレンズカメラの持ち味である、背景をぼかしたポートレート撮影を試してみた。最近のファーウェイのスマホは“AIカメラ”をうたっているが、ポートレート撮影でもAIは効果的に機能。被写体の輪郭や光を認識することで、より美しさの際立つボケを生み出してくれる。ボケのかかり具合も遠近感が意識されて、立体感のある写真に仕上がった。
もちろんポートレート撮影は同じくデュアルレンズのフロントカメラでも可能。ここで合わせて注目したいのが、立体的なライティングを施すことができる「3Dポートレートライティング」だ。5種類のライティングから選択することができ、画角の自由度が低いセルフィーでも印象の異なる写真を撮影することができる。
また、ダイナミックレンジを拡張する「HDR Pro」も頻度高く使えるフロントカメラならではの機能。起動することで、顔が暗くなりがちな逆光の中でも明るく撮影することができる。イルミネーションをバックにしたセルフィーで試すと、イルミネーションの輝きはそのままに、人物の顔もはっきりと描写できた。
ここのところ、ファーウェイが力を入れている、AIによるシーン認識機能もばっちり搭載している。1億枚以上の画像を学習しているというAIが、アウトカメラの場合で22の被写体やシーンを自動で認識する機能は、対象の被写体にカメラを向けるだけと使い方も簡単。定番の夜景やフードから自転車などのピンポイントの被写体まで、幅広いシーンでプロのようなアーティスティックな設定に自動調整してくれる。
このほか、写真を水平に撮影するためのサポート機能やスーパースロー映像、人の肌を美しく補正する「ビューティモード」、自分の顔と同期したキャラクターが表情豊かに動く「3D Qmoji」などの機能も多数搭載。ここでは詳細まで紹介しきれないが、ファーウェイがここ数年で評価を高めてきた、写真を楽しむための多彩なアプローチはしっかり継承されている。
スペックや機能は次世代スマホと呼ぶにふさわしいが、Mate 20 liteにはうれしいレガシーがある。それは、イヤホンジャックの存在だ。エントリーからハイエンドまで多くのスマホが廃止しているなか、Mate 20 liteならお気に入りのイヤホンをそのまま利用できる。
なお、Mate 20 liteはビックカメラグループ(ビックカメラ、コジマ、ソフマップ)のスマートフォン取扱店舗でのみの販売となる。これらの店舗はキャリアからSIMフリーに移行する手続きを対面で行うことができるので、SIMフリーデビューのユーザーにも選択しやすいだろう。Felicaと防水・防じんに非対応なので“ほぼ”全部入りと表現したが、データの検証やレビューした印象から結論づければ、現在のコスパモデルの中で基本性能や機能は頭一つ抜けている。年末にスマホの買い替えを検討するコスパ派にとって、Mate 20 liteは外せない有力候補になりそうだ。(BCN・大蔵 大輔)