パナソニックのドアカメラ、集合住宅で暮らす女性がターゲット

新製品

2018/08/21 13:30

 パナソニックは8月21日、インターネットとスマートフォン(スマホ)と接続しなくても集合住宅のドアに簡単設置が可能な「モニター付きドアカメラ VS-HC400-W」を発表した。10月18日に発売する。価格はオープンで、税別の実勢価格は2万6000円前後の見込み。Wi-Fiで屋外からスマホで確認できるホームネットワークシステム「スマ@ホーム」の「ホームユニット」とセットの「VS-HC400K-W」は3万3000円前後の見込み。

「モニター付きドアカメラ VS-HC400-W」

 パナソニックでは、マンションやアパートなどの集合住宅で暮らす女性からニーズが高いとみている。同社が実施した集合住宅の女性500人を対象にした調査によると、「来客がだれであっても応対する」と答えたのはわずか34%だったのに対し、「覗き穴で確認して必要なときのみ応対する」が46%、「事前にわかっている来客のみ応対する」が19%と、来客の応対に不安を感じたり、慎重であったりする実態がわかった。
 
集合住宅で暮らす女性の悩み

 マンションの入り口に設置されたドアホンだけでは、住民と一緒に建物に侵入することが可能で、迷惑な訪問販売や勧誘に不安を感じている。また、ドアの覗き穴まで見に行くのが面倒で、できれば部屋にいながらモニターで確認したいというニーズも多かったという。

 集合住宅で暮らす世帯は1850万世帯で、そのうちの約76%の約1400万世帯がドアホンを設置していない、そのため、パナソニックでは潜在需要が大きいと捉えている。賃貸の場合、戸別のテレビドアホンを設置しようとしても、大家の許可が得られなかったり、許可されても引っ越す際に無駄になってしまったりという課題があった。

 モニター付きドアカメラなら、特別な設置工事が不要で、ドアの上面にぶら下げるだけで外側にカメラが取り付けられる。来客があった際は、部屋にある小型のモニターで確認すればよい。
 
ドアにぶら下げるだけで外側はカメラ、内側は電池と発信機を内蔵

 ドアカメラとモニターは、1.9GHz帯のDECT準拠方式の「J-DECT」に対応。Wi-Fiとの連携は不要で、2.5GHz帯の電子レンジなどとの電波干渉する心配もない。

 パナソニックでは、すでに「ドアモニ」という愛称のワイヤレスドアモニター「VL-SDM310」を販売しているが、スマ@ホームと連携することができないことに加えて、屋内モニターがAC接続のためほかの部屋などで使う際に電源ごと移動しなければならない。

 一方、VS-HC400-Wはスマ@ホームに対応するため、将来的にホームユニットと接続すれば、VS-HC400K-WのようにWi-Fiで外からスマホで確認できる。また、屋内モニターが充電タイプで、家中どこにでも持ち運べる点で利便性が向上した。