ヤマダ電機が格安4Kテレビに本格参入、「FUNAI」モデルの50型が4万9800円

 ヤマダ電機は7月4日、船井電機との独占販売モデルであるFUANIブランドで格安4Kテレビに新規参入することを発表した。注目のモデルは、50型「3010シリーズ FL-50U3010」。価格はオープンで、税別の実勢価格は4万9800円前後の見込み。7月14日から発売する。

ヤマダ電機初の格安4Kテレビとなる50型「3010シリーズ FL-50U3010」

インターネット販売を強化

 「FL-50U3010」は4K解像度で高画質技術のHDRに対応。LED VAパネルながらも、外付けUSB-HDD対応で、地上/BS・110度CSチューナーを2基搭載。倍速駆動やNETFLIXなどの動画配信サービスには非対応のシンプルなモデルだ。

 昨年6月に独占販売で初となるFUNAIモデルの4Kテレビが発売された直後に、ディスカウントストア大手のドン・キホーテが税別5万4800円の50型4K液晶テレビを売り出し、「格安4Kテレビ」の火付け役になった。その後もノジマやゲオ、グリーンハウス、MOASTOREなどが格安4Kテレビに続々と参入して話題になった。

 ただ、こうした格安4Kテレビは初回生産ロットが3000台などと少なく、1週間で売り切れてしまうなどの課題があった。船井電機の担当者によると、3010シリーズの月産台数は非公表だが、数千台ではなく数万台規模の注文がヤマダ電機から入っているという。モデルとしても継続して販売するもよう。

 ヤマダ電機の山田昇会長兼取締役会議長は会見で「FUNAIブランドのテレビはこれまで店頭販売が中心でインターネットでは販売していなかったが、本格的にECを立ち上げて、従来にも増して販売していく」と、ネット販売に力を注ぐ戦略を明らかにした。3010シリーズのような格安4Kテレビは、ネット販売との相性もよく、販売増が期待できる。

 またネット販売以外でも、子会社で地域電器店のボランタリーチェーンであるコスモスベリーズでの扱いを解禁し、拡販していくという。

 FUNAIモデルは液晶テレビの販売金額シェアで当初目標だった5%を超える7%を獲得し、今年度は15%、20年度は20%を掲げる。目標の達成には、これまでの高付加価値モデルによる質の追求だけでは難しく、フラッグシップの有機ELテレビを筆頭に、格安4Kテレビまで幅広くライアンアップする全方位作戦をとりながら、再び販売台数の量を追い求める戦略に転じるようだ。(BCN・細田 立圭志)