Amazon Fire TVがフジテレビやクックパッドと提携、女性・シニアを狙い撃ち

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2018/06/28 18:00

  アマゾンジャパンは6月28日、メディア・ストリーミング・サービス「Amazon Fire TV」向けに国内の人気コンテンツを追加すると発表した。

「Amazon Fire TV」向け新コンテンツの提供を7月1日に開始

 追加コンテンツは、フジテレビの動画配信サービス「FODプレミアム」、プロの調理やレシピ動画を配信する「cookpadTV」、オンライン・クレーンゲーム「トレバ」、オンライン麻雀ゲーム「Maru-Jan」の四つ。7月1日から提供を開始する。
 
左上から「FODプレミアム」「cookpadTV」「トレバ」「Maru-Jan」の画面

 Amazonデバイス FireTV事業部の橘宏至氏によると、Fire TVシリーズは販売台数を公表していないものの、動画配信サービス市場の広がりと比例して、右肩上がりに成長しているという。昨年9月には4K/HDR対応の新型を投入。デバイスのスペックアップで他社との差異化を図ってきたが、今後はコンテンツの独自性こそがポイントになってくるとみている。
 
Fire TVシリーズの市場動向を説明するAmazonデバイス FireTV事業部の橘宏至氏

 今回のコンテンツ強化のターゲットとなるのは、開拓が十分ではない女性やシニア層。「FODプレミアム」や「cookpadTV」、「トレバ」は女性ユーザーの支持が高く、「Maru-Jan」は50代以上のユーザー比率が6割を超える。動画コンテンツを視聴するだけではない、より幅広いニーズに応えるデバイスとして訴求していく。

 アプリを提供するパートナーの拡大にも手を打っている。Amazonアプリストア事業部の長尾ジョナサン氏は、マネタイズやプロモーションのサポートを両面で強化していると説明。具体的には、定額動画配信(SVOD)のストア手数料を30%から20%に変更したり、Fire TVプロモーションスロットも増枠したりしているという。
 
パートナー拡大のための施策を説明するAmazonアプリストア事業部の長尾ジョナサン氏

 橘氏は「新コンテンツはFire TVサービスにとって大きなパラダイムシフト。フジテレビが動画配信サービスに振り向いてくれた。ライフスタイルやオンラインゲームという新しいカテゴリのコンテンツも増えている。ムーブメントが起きていることをお知らせしたい」とコメント。日本市場を意識したコンテンツでさらなる拡大を目指す。(BCN・大蔵 大輔)