シャープは6月7日、AI（人工知能）で視聴した傾向を学習し、テレビが音声でおすすめ番組を知らせるAIoTクラウドサービス「COCORO VISION」と、「Android TV」の新OSであるAndroid 8.0 Oreoに対応した「AQUOS 4K AMシリーズ」3機種を発表した。昨年発売したAIとIoTを組み合わせたAIoTテレビの第2弾となる。


　発売日は、60型の「4T-C60AM1」と50型の「4T-C50AM1」が8月31日、43型の「4T-C43AM1」が6月30日の予定。価格はオープンで、税別の実勢価格は60型が26万円前後、50型が18万円前後、43型が15万5000円前後の見込み。

　シャープは2018年度に、AQUOS 4Kに占める「COCORO VISION」の構成比を80％にする目標を掲げる。それに向けて、新商品では同ソフトの機能面を強化した。

　具体的には、住んでいる地域の天気予報を発話で知らせてくれたり、録画予約の履歴を学習して、おすすめの番組を音声で知らせてくれたり、スマートフォンと連携するアプリで気になる番組の開始時刻や関連番組を通知して、簡単な操作で選局ができるようにした。

　また、COCORO VIDEOの作品数が17万本から20万本へ、COCORO MUSICの楽曲数が650万曲から750万曲に増えたほか、COCORO VISIONの背景動画が毎月更新されるようにした。
 
　新しくAndroid 8.0 Oreoの採用により、テレビに話しかけるとGoogleのスマートスピーカーのように、声で番組を探したり、天気予報や料理の動画を検索できたりする。また、Googleの音声認識技術であるGoogleアシスタント対応のシャープのAIoT製品と連携した操作も今後は可能になってくるという。
 
　ハードにおける進化ではリモコンに新たに「+4K」ボタンを搭載。同日に発表した別売の4Kチューナーと接続すれば、チューナーのリモコンを使うことなく「+4K」ボタンを押すだけで、新4K衛星放送に切り替える必要なくシームレスに視聴できる。
 
　ほかにも、新開発の映像処理エンジン「AQUOS 4K Smart Engine PRO」を搭載。新4K衛星放送で採用されるHDRの新規格「HLG（Hybrid Log-Gamma）」に対応することで、従来より広い輝度情報を忠実に復元し、風景の奥行きや素材の質感をリアルに再現する。

　同エンジンでは、8K対応液晶テレビ向けに開発したアップコンバートの処理技術を応用し、地上デジタル放送やUltra HDブルーレイなど、さまざまな解像度や映像レベルの判定を行いながら、最適な高精細処理を実施する新開発の「4K-Master アップコンバート プロ」も採用した。