トリプルカメラスマホ「Huawei P20 Pro」を試す - 1.最高級機にふさわしい質感
ファーウェイ・テクノロジーズは3月27日、同社スマートフォンの新製品「P20」シリーズ(P20 Pro、P20、P20 lite)を発表した。編集部でも、4月よりヨーロッパとアジア市場で販売されている海外版のP20 Proを入手することができたので、数回にわたって紹介しよう。
なお、国内の技術基準に適合することを示す「技適マーク」の表示がないモデルのため、無線通信機能をオフにした状態で試用している(電波法第103条の5により、海外で契約した携帯電話を国内へ持ち込んで使うこと自体は必ずしも違法ではないが、同項は訪日外国人を想定した規定と考えられるため、今回は通信を行っていない)。
第1回目は、主にP20 Proの外観をみていきたい。箱を開けてまず意外だったのが、画面にあらかじめ保護フィルムが貼られていた(これは従来も一部機種で実施)のに加え、TPU素材製と思われる専用ケースが付属していたことだ。
後述するが非常に質感の高いボディのため、ケースを装着して、購入したその日からキズを付けることなく使えるのはありがたい。なお、国内での販売開始時期や提供形態は未定なため、このあたりの仕様は国内発売時には変更される可能性もある。
製造上のハードルが高いのか、トワイライトは世界的に品薄で、今回入手できた製品はミッドナイトブルーだった。海外のECサイトなどをみても、トワイライトだけはプレミア価格を乗せて販売している例もままある。
しかし、ミッドナイトブルーも十分美しい。背面パネルは鏡面仕上げで、のぞき込むと手鏡のように使えるほどだが、かなり暗めの落ちついた青色なので、ギラギラした印象ではない。また、鏡面仕上げで面積の広いパーツは、平滑度が悪いと映り込んだものの像が“うねる”ようにゆがむため、かえって見苦しくなりかねないが、P20 Proはそのようなことがない。設計・開発に加えて、製造にも相当の手間をかけているとみられ、ファーウェイの最高級機にふさわしい外観になっている。
外部接続端子はUSB Type-Cのみで、前機種「P10」にあったヘッドホン端子は削除された。これは、2017年に日本でも発売された「Mate 10 Pro」と同じで、防塵・防水(IP67等級)の実現のため避けられなかったものと考えられる。ただ、USB端子とマイク/スピーカー穴の並びをみると、どうしてもiPhone 7以降のiPhoneのデザインが想起されるため、「ヘッドホン端子までアップルを追いかけなくても……」という気にはさせられる。
厚さは7.8mmで、ケースなしで持ったときは大いに薄ささを感じさせるが、P20 Proの最大の特徴であるトリプルカメラのうち、メインカメラと望遠カメラの部分はかなり盛り上がっており、そのまま机の上に置くと本体が傾いてしまう。レンズ部にキズや衝撃が直撃するのも怖いため、カバーを装着して使うことが前提なのだろう。なお、メインカメラと望遠カメラの間には、オートフォーカスを高速化するためのレーザー発光部と受光部が搭載されている。
本体右側面には音量上下ボタンとスリープボタンがあり、音量ボタンは撮影時のシャッターボタンとしても使える。画面下には指紋センサと統合されたナビゲーションボタンを備えているが、こちらは物理的に押し込むのではなくタッチセンサ式となっている。
2枚のSIMカードを同時に装着できるデュアルSIMに対応しており、そのかわりmicroSDなどの外部メモリカードを使用することはできない。SIMカードのサイズはnanoSIM。今回は通信機能を使用していないので未確認だが、どちらのSIMでも4Gデータ通信に加えてVoLTEによる音声通話が可能となっている。なお、ファーウェイの製品資料にはシングルSIMモデルも用意されており、携帯電話事業者から販売されるSIMロックモデルではデュアルSIM機能は外される可能性もある。
次回はディスプレイやユーザーインタフェースについてさらに詳しくチェックしていきたい。(BCN・日高 彰)
なお、国内の技術基準に適合することを示す「技適マーク」の表示がないモデルのため、無線通信機能をオフにした状態で試用している(電波法第103条の5により、海外で契約した携帯電話を国内へ持ち込んで使うこと自体は必ずしも違法ではないが、同項は訪日外国人を想定した規定と考えられるため、今回は通信を行っていない)。
手間暇かけたことを感じさせるボディの仕上げ
3月の発表時、とりわけ注目を集めたのが、スマートフォン史上最高のカメラ性能を実現するため、本体背面のカメラをトリプルカメラ構成とし、加えてAI技術による高画質化機能をふんだんに盛り込んだ最上位モデルの「P20 Pro」だ。第1回目は、主にP20 Proの外観をみていきたい。箱を開けてまず意外だったのが、画面にあらかじめ保護フィルムが貼られていた(これは従来も一部機種で実施)のに加え、TPU素材製と思われる専用ケースが付属していたことだ。
後述するが非常に質感の高いボディのため、ケースを装着して、購入したその日からキズを付けることなく使えるのはありがたい。なお、国内での販売開始時期や提供形態は未定なため、このあたりの仕様は国内発売時には変更される可能性もある。
美しい鏡面仕上げとカラー ヘッドホンジャックは廃止
市場によって発売される色は異なるが、グローバル向けに発表されたカラーバリエーションは「トワイライト」「ピンクゴールド」「ミッドナイトブルー」「ブラック」の4つ。ファーウェイが最も力を入れてPRしているのはトワイライトで、紫と濃青の2色によるグラデーション仕上げとなっている。製造上のハードルが高いのか、トワイライトは世界的に品薄で、今回入手できた製品はミッドナイトブルーだった。海外のECサイトなどをみても、トワイライトだけはプレミア価格を乗せて販売している例もままある。
しかし、ミッドナイトブルーも十分美しい。背面パネルは鏡面仕上げで、のぞき込むと手鏡のように使えるほどだが、かなり暗めの落ちついた青色なので、ギラギラした印象ではない。また、鏡面仕上げで面積の広いパーツは、平滑度が悪いと映り込んだものの像が“うねる”ようにゆがむため、かえって見苦しくなりかねないが、P20 Proはそのようなことがない。設計・開発に加えて、製造にも相当の手間をかけているとみられ、ファーウェイの最高級機にふさわしい外観になっている。
外部接続端子はUSB Type-Cのみで、前機種「P10」にあったヘッドホン端子は削除された。これは、2017年に日本でも発売された「Mate 10 Pro」と同じで、防塵・防水(IP67等級)の実現のため避けられなかったものと考えられる。ただ、USB端子とマイク/スピーカー穴の並びをみると、どうしてもiPhone 7以降のiPhoneのデザインが想起されるため、「ヘッドホン端子までアップルを追いかけなくても……」という気にはさせられる。
厚さは7.8mmで、ケースなしで持ったときは大いに薄ささを感じさせるが、P20 Proの最大の特徴であるトリプルカメラのうち、メインカメラと望遠カメラの部分はかなり盛り上がっており、そのまま机の上に置くと本体が傾いてしまう。レンズ部にキズや衝撃が直撃するのも怖いため、カバーを装着して使うことが前提なのだろう。なお、メインカメラと望遠カメラの間には、オートフォーカスを高速化するためのレーザー発光部と受光部が搭載されている。
本体右側面には音量上下ボタンとスリープボタンがあり、音量ボタンは撮影時のシャッターボタンとしても使える。画面下には指紋センサと統合されたナビゲーションボタンを備えているが、こちらは物理的に押し込むのではなくタッチセンサ式となっている。
2枚のSIMカードを同時に装着できるデュアルSIMに対応しており、そのかわりmicroSDなどの外部メモリカードを使用することはできない。SIMカードのサイズはnanoSIM。今回は通信機能を使用していないので未確認だが、どちらのSIMでも4Gデータ通信に加えてVoLTEによる音声通話が可能となっている。なお、ファーウェイの製品資料にはシングルSIMモデルも用意されており、携帯電話事業者から販売されるSIMロックモデルではデュアルSIM機能は外される可能性もある。
次回はディスプレイやユーザーインタフェースについてさらに詳しくチェックしていきたい。(BCN・日高 彰)