NECは、2月14日、第五世代移動通信（5G）向けミリ波無線ユニットの小型化を実現し、設置場所の自由度を向上させる低消費電力回路技術を開発したと発表した。従来のビル屋上だけでなく、街路灯や電柱など、これまで設置が困難だった場所へのミリ波無線ユニットの設置が可能となり、ユーザーが4Kや8Kなど高精細動画のコンテンツにストレスなくアクセスできる高速モバイルネットワークの環境が整うようになる。


　今回の開発によって、ミリ波無線ユニット全体の消費電力を低減。無線回路の放熱機構が小型化できるため、ミリ波無線ユニットのきょう体をLTEの無線ユニットと同程度のサイズにまで小型化できた。5Gでは、ミリ波の広帯域性を生かした最大数十Gbpsの大容量通信が期待されているが、無線回路の消費電力増加でユニット内の放熱機構の体積が大きくなって装置が大型化し、無線ユニットを設置する場所が限定されるという課題があった。NECでは、この課題を解決して5Gモバイルネットワークの早期構築と普及に寄与していく。