蔦屋家電、音質を追求したオリオン製テレビ「極音」を先行販売
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は11月27日、同社が運営する家電販売店「二子玉川 蔦屋家電」で、オリオン電機製液晶テレビ「極音(きわね)」の先行販売を開始した。当初は、同店とオリオン電機の直販サイトのみで販売し、家電量販店・他のECサイトでの販売開始時期は未定。税込価格は24型の「RN-24SH10」が3万6799円、32型の「RN-32SH10」が4万6799円。
「極音」の取り扱いを発表するCCCの武井総司家電企画事業部長(左)と
オリオン電機の野又恒雄社長(写真の製品は32型)
極音は、テレビ本体とは構造的に独立したスピーカーユニットやオーディオ専用部品を採用した高出力アンプなどを搭載し、「クラス最高級」の音質を目指した液晶テレビ。第一弾は、クラス最大の最大出力20W(10W×2)のアンプ、より聞き取りやすい35mm径のドームツイーターを搭載した32型と24型の2機種を展開。開発は福井・越前市のオリオン電機本社で、製造はタイの自社工場で行った。メーカー保証期間は3年。
このクラスでは珍しいバスレフユニットを搭載。
不要振動を抑えるためスピーカー部は本体から構造的に独立している
蔦屋家電ではこれまで、40型以上の大型テレビを主に販売していたが、音質という新しい提案軸をパーソナルサイズの製品で打ち出せることから、極音の取り扱いを決めた。CCC家電企画事業部の武井総司部長は「今のテレビ市場は大型化や4Kなど画質を追求する方向にあり、中小型の製品が目立たなくなりつつある。しかし、このサイズでも音に対するニーズは必ずあると考えている」と指摘。音質という付加価値は、カタログや単純な商品陳列だけで表現するのは難しいが、蔦屋家電では専門的な知識を持つ家電コンシェルジュが丁寧な商品説明を行える。このため、極音は「体験を軸にした新しいライフスタイルの提案」という同店のコンセプトにも合った製品と判断した。蔦屋家電がオリオン電機の製品を販売するのは今回が初。
極音の音をクリアに体験できるよう、大型テレビ売り場とは離れた場所に展示
32型以下の中小型液晶テレビは価格競争が最も激しい価格帯。32型で4万円台後半という極音の価格設定は、国内メーカーの高級機に比べると安いが、3万円台で買える製品も多い現在では、そこまでインパクトのある価格ではない。
オリオン電機でAV機器事業を統括する市川博文常務執行役員は、あえて一定のコストをかけて音質追求型のテレビを出したことについて「現在市販されている低価格テレビでは、コンテンツの質を正しく伝えきれないと考えている。テレビはさまざまな層のユーザーが長期間にわたって使う製品だからこそ、外付けのオーディオ機器などを使用しなくても、テレビ本体だけでコンテンツの本当のよさを楽しめる商品を作りたいと考えた」と話す。
蔦屋家電での発売記念イベントで、
ホフディラン・小宮山雄飛さんからの質問に答えるオリオン電機の市川博文常務執行役員
オリオン電機が極音のユーザーとして想定するのは、必ずしも映画ファンや音質にこだわりの強い層だけに限らず、ニュースやドラマなどを見ることが多く、人の声を鮮明に聞き取りたいシニア層も含まれる。「加齢にともなって聴力が低下すると、テレビの音量を大きくしがちだが、音質のよいスピーカーであれば同じ音量でもより聞きやすくなる。家族や近所に音で迷惑をかけることもない」(市川常務)。シニア層が求めるサイズを意識し、大型テレビではなく、あえて32/24型からスタートしたと説明した。
イベントには越前市の奈良俊幸市長も出席。
越前和紙などの伝統工芸と先端産業がともに栄える街だとPR
薄型化やコスト削減が求められる中小型の液晶テレビでは、画質に比べて消費者への訴求が難しい音質はあまり重視されてこなかった。CCCの武井部長は「すばらしいテクノロジーを搭載した製品があることで、テレビ番組はもちろん、映画やゲームの楽しみ方まですべて変わっていく」と話し、極音の展示販売を通じて“高音質のテレビがあるライフスタイル”の提案を図っていく考えだ。(BCN・日高 彰)
「極音」の取り扱いを発表するCCCの武井総司家電企画事業部長(左)と
オリオン電機の野又恒雄社長(写真の製品は32型)
極音は、テレビ本体とは構造的に独立したスピーカーユニットやオーディオ専用部品を採用した高出力アンプなどを搭載し、「クラス最高級」の音質を目指した液晶テレビ。第一弾は、クラス最大の最大出力20W(10W×2)のアンプ、より聞き取りやすい35mm径のドームツイーターを搭載した32型と24型の2機種を展開。開発は福井・越前市のオリオン電機本社で、製造はタイの自社工場で行った。メーカー保証期間は3年。
このクラスでは珍しいバスレフユニットを搭載。
不要振動を抑えるためスピーカー部は本体から構造的に独立している
蔦屋家電ではこれまで、40型以上の大型テレビを主に販売していたが、音質という新しい提案軸をパーソナルサイズの製品で打ち出せることから、極音の取り扱いを決めた。CCC家電企画事業部の武井総司部長は「今のテレビ市場は大型化や4Kなど画質を追求する方向にあり、中小型の製品が目立たなくなりつつある。しかし、このサイズでも音に対するニーズは必ずあると考えている」と指摘。音質という付加価値は、カタログや単純な商品陳列だけで表現するのは難しいが、蔦屋家電では専門的な知識を持つ家電コンシェルジュが丁寧な商品説明を行える。このため、極音は「体験を軸にした新しいライフスタイルの提案」という同店のコンセプトにも合った製品と判断した。蔦屋家電がオリオン電機の製品を販売するのは今回が初。
極音の音をクリアに体験できるよう、大型テレビ売り場とは離れた場所に展示
32型以下の中小型液晶テレビは価格競争が最も激しい価格帯。32型で4万円台後半という極音の価格設定は、国内メーカーの高級機に比べると安いが、3万円台で買える製品も多い現在では、そこまでインパクトのある価格ではない。
オリオン電機でAV機器事業を統括する市川博文常務執行役員は、あえて一定のコストをかけて音質追求型のテレビを出したことについて「現在市販されている低価格テレビでは、コンテンツの質を正しく伝えきれないと考えている。テレビはさまざまな層のユーザーが長期間にわたって使う製品だからこそ、外付けのオーディオ機器などを使用しなくても、テレビ本体だけでコンテンツの本当のよさを楽しめる商品を作りたいと考えた」と話す。
蔦屋家電での発売記念イベントで、
ホフディラン・小宮山雄飛さんからの質問に答えるオリオン電機の市川博文常務執行役員
オリオン電機が極音のユーザーとして想定するのは、必ずしも映画ファンや音質にこだわりの強い層だけに限らず、ニュースやドラマなどを見ることが多く、人の声を鮮明に聞き取りたいシニア層も含まれる。「加齢にともなって聴力が低下すると、テレビの音量を大きくしがちだが、音質のよいスピーカーであれば同じ音量でもより聞きやすくなる。家族や近所に音で迷惑をかけることもない」(市川常務)。シニア層が求めるサイズを意識し、大型テレビではなく、あえて32/24型からスタートしたと説明した。
イベントには越前市の奈良俊幸市長も出席。
越前和紙などの伝統工芸と先端産業がともに栄える街だとPR
薄型化やコスト削減が求められる中小型の液晶テレビでは、画質に比べて消費者への訴求が難しい音質はあまり重視されてこなかった。CCCの武井部長は「すばらしいテクノロジーを搭載した製品があることで、テレビ番組はもちろん、映画やゲームの楽しみ方まですべて変わっていく」と話し、極音の展示販売を通じて“高音質のテレビがあるライフスタイル”の提案を図っていく考えだ。(BCN・日高 彰)