<売れるワケ>CFD販売のSSDは性能と値ごろ感で勝負、240GBを1.1万円で

特集

2015/09/25 16:27

 PCのOS起動時のパフォーマンスを高めるSSDは、自作PCユーザーを中心とする「換装」ニーズが根強い。高容量化の開発スピードが速いSSDは、市場の変化が激しい。


CFD販売の事業推進部コンポーネントマーケティングの新垣裕一グループリーダー
 

高性能で手ごろな価格の128GBが人気

 BCNランキングの販売台数シェアは、CFD販売が19.5%で首位。2位がMicron Technologyの16.9%、3位がトランセンドジャパンで13.8%、4位がサムスンの13.1%と、上位4社が拮抗し、激しい争いを繰り広げている。

 CFD販売の主力商品は、「S6TNHG6Qシリーズ」の128GBモデルと256GBモデル、512GBモデルの3ラインアップだ。東芝製のSSD(HG6y)を採用。なかでも上半期のシェアトップに貢献したのが128GBモデルという。
 

上半期の販売台数シェアトップに貢献した「S6TNHG6Qシリーズ」

 その理由について、事業推進部コンポーネントマーケティングの新垣裕一グループリーダーは「他社と比較したときの性能の高さが特徴。リードで 514.3MB/s、ライターで475.9MB/sのスピードは、256GBや512GBで出せても128GBでは難しい」と、説明する。128GBモデ ルでありながらも256GBや512GBと遜色のない性能を誇っている。

 通常、128GBクラスの低い容量のSSDは、長く使うにつれてキャッシュが少なくなりスピードが落ちる。だが、CFD販売の商品はファームの設計でカバーすることで、長く使ってもカタログに表記されているスペック通りのパフォーマンスが得られるという。
 

下半期は4ラインアップで240GBを売れ筋に

 「S6TNHG6Qシリーズ」は発売から2年近くが経つロングセラー商品だ。価格がこなれてきた点も販売が好調な理由だ。発売当初は1万2800円~1 万4800円で推移していたが、現状では約8500円と1万円を切っている。「お客様に喜んでいただける商品に成長した」と新垣グループリーダーは笑顔を 見せる。

 SSDでもっとも競争が激しい価格帯は1万2000円~1万3000円。128GBの発売当初の価格帯に相当するが、今では256GBがその価格帯に近づいている。容量が倍になって、価格帯が同じということで256GBも動きはじめている。

 下半期(7月~12月)では、9月11日に早速、東芝製SSDのスタンダードモデルを出荷した。ポイントは、値ごろ感のある価格帯と1TB近い大容量タ イプをラインアップしたことだ。価格は120GBが7980円~8480円、240GBが1万1000円前後、480GBが2万1000円前後、 960GBが4万3000円前後となっている。

 競争が激しい1万2000円~1万3000円の価格帯に、1万1000円前後の240GBを投入してきたところに、下半期もシェアトップを狙おうとする同社の意気込みが感じられる。 (BCNランキング 細田立圭志)