ヤーマンに直撃取材! スカルプドライヤーの正しい使い方をレクチャーしてもらった
頭髪に悩みを抱く男性諸氏の頼もしいパートナーとして登場した、美容機器の国内大手メーカーであるヤーマンの「スカルプドライヤー」。前回は、この新しいタイプのスカルプケアアイテムの特徴や使用感をレポートした。一刻を争う危機か、あるいは将来の漠然とした不安か、頭髪の悩みの深刻度は人それぞれ。だが、自分の頭髪の行く末について思うところがあるすべての男性にメリットをもたらす画期的なドライヤーであることを、筆者自身、身をもって体感した。
スカルプドライヤーの役割を、簡単におさらいしておこう。スカルプドライヤーの基本理念は、頭皮の環境を整え、大切な髪の毛を育む環境を整えることにある。頭皮を清潔に保ち、頭皮に栄養を行きわたらせることが、健康な髪を育てることにつながるからだ。
スカルプドライヤーには、3種類のモードがある。約60℃の低温風と遠赤外線で髪へのダメージを最小限に抑えて髪を乾かす「ドライ」モード、遠赤外線とバイブレーションで頭皮を刺激し、頭皮をじんわりと温めながらもみ流す「スカルプHOT」モード、冷風と振動で地肌を引き締め、育毛剤の浸透をサポートする「スカルプCOOL」モード。それぞれの機能を使い分けることで、頭皮の状態を健康に保つことができる。
スカルプドライヤーを愛用している筆者だが、従来のドライヤーと大きく異なる使い方に「正しく使えているのか?」という不安を抱いていた。「せっかく利用しているのだから、効果的に使いこなしてその恩恵を最大限に受けたい」、そう考えて、直撃取材を敢行したのが、スカルプドライヤーを生み出したヤーマン。プロモーション企画室の河崎敦子室長に、スカルプドライヤーを使いこなすためのコツをレクチャーしてもらった。
まずは、改めてスカルプドライヤーの基本的な使い方を河崎室長に聞いた。ヤーマンが公式にアナウンスしているケアの手順は次の通りだ。まずは、「スカルプHOT」モードで汚れを浮かせてから、洗髪して頭皮の汚れを落とす。その後、「ドライ」モードで髪の毛を乾かしたら、再び「スカルプHOT」モードで頭皮をもみ、育毛剤を塗布。最後に、「スカルプCOOL」モードで頭皮を引き締めつつ、振動ブラシで育毛剤をたたき込むように浸透させる。
「頭皮ケアの準備となるのが、『スカルプHOT』モードでのケアです。洗髪前に頭皮を温め、もみ流すことによって、皮脂や汚れが落ちやすいようにします。これは、3分ほど時間をとっていただけばよいでしょう。洗髪後にはタオルドライをし、スカルプドライヤーの『ドライ』モードで髪を7割ほど乾かします」。河崎室長によると、洗髪前のケアは、最近広まりつつある「ブラッシング」という習慣で、頭皮ケアに非常に効果的だという。
個人的に気になっていたのが、「ドライ」モードでの髪の乾かし方だ。スカルプドライヤーは、風量を抑えめに設計しているので、遠赤外線の効果があるとはいえ、髪の毛の乾きがやや遅いのではという懸念があった。
河崎室長いわく、この原因は「送風口と髪の毛の距離」にあったようだ。「従来の90℃を超えるような熱風が出るドライヤーは、十分に距離をとって使用する必要がありますが、スカルプドライヤーで髪の毛を乾かす場合には、頭皮から10cmの距離を推奨しています。髪を芯から乾かす遠赤外線の効果もあいまって、髪を早く乾かすことができるはずですよ」
たったの10cm! 普通のドライヤーであれば、火傷しそうな距離だ。しかし、スカルプドライヤーの約60℃の低温風なら、至近距離でもまったく熱くない。帰宅してから、10cmの距離に近づけて「ドライ」モードを試してみたが、たしかに普通のドライヤーとほぼ同じ時間ですばやく髪の毛を乾かすことができた。さらに、河崎室長によれば「スカルプドライヤーで髪の毛を乾かすと、毛髪への熱ダメージがほとんどゼロ」であることが、第三者機関の検証で確認されているとのこと。これは男性だけでなく、女性にもうれしい効果だ。
「髪の毛が7割ほど乾いたら、次は再びアタッチメントを取り付けて、『スカルプHOT』モードで頭皮を刺激します。時間はお好みですが、目安としては3分ほどで十分です。その後、育毛剤を塗布したら、『スカルプCOOL』モードに切り替えて、有効成分をもみ込みます。頭皮全体をおよそ3分ケアしていただくことで、育毛剤の効果がアップします」。育毛に効果があるとされる有効成分ミノキシジルの角質層までの浸透が1.5倍向上することが、第三者機関の検証で確認されているという。育毛に励むユーザーにとってこの効果は見逃せない。
今回は特別に、スカルプドライヤーのバイブレーションがいかに頭皮に刺激を与えるか、こんにゃくを用いた実証実験も実施してもらった。こんにゃくを頭皮に見立て、「スカルプHOT」モードに設定したスカルプドライヤーのアタッチメントを軽く押し当てると……水面に多数の波紋が発生! 頭皮全体にしっかりと刺激が伝わっていることを、視覚的によく理解することができた。これなら育毛剤がより浸透するのもうなずける。
しかし、いくら髪の毛のためとはいえ、毎日洗髪前に頭皮をもみ流し、その後も何分間も髪の毛のケアをするというのは、今までその習慣がなかった男性にとっては面倒なものだ。事実、筆者も特に疲れているときは「今日はしなくてもいいかな」と甘えに負けそうになることがある。その悩みを河崎室長に相談してみた。
「もちろん、すべての手順を踏んでいただくことが理想ですが、もっと大事なのは毎日続けていただくことです。最低限として、洗髪後のドライと、『スカルプHOT』モードによる頭皮の刺激、育毛剤の塗布をすることはおすすめしています。とにかく、毎日ケアして、頭皮をリフレッシュさせてください」と、すべてのプロセスを貫徹することよりも、継続して利用することが重要であるとの回答をいただいた。
「スカルプHOT」モードによる刺激は、とても心地よく、洗髪後でなくても、「肩が重いな」というときに活用していた。どうしても気力が起きないときは、髪の毛を乾かして、大好きな振動ケアをすればよいというわけだ。それならば、無理なく続けられそうだ。
レクチャーを受けて、判明したことは、とにかく継続して使っていくことが、健康的な頭皮環境をつくるうえで、重要だということ。スカルプドライヤーで頭皮ケアする習慣を身につけ、できるだけすべての手順を実践する。そうすることで、頭皮環境が整い、育毛剤の有効成分がより浸透し、髪に栄養がいきわたるようになる。
最後に、スカルプドライヤー開発の中心人物である開発本部の酢屋優介氏に、製品にまつわるエピソードを聞いた。
「毛髪に悩みを抱える男性向けの商品として、スカルプドライヤーは、弊社の頭皮ケアアイテム『アセチノヘッドスパ』と、遠赤外線ドライヤーの『IT'S MAGIC』のノウハウを融合しています。開発にあたっては、弊社としては数少ない男性向けのアイテムなので、試行錯誤を繰り返しました。たとえば、デザインやスカルプケア用のアタッチメントなどは、数え切れないほどの試作を繰り返し、およそ2年をかけて、完成にこぎ着けました」。開発本部の研究者のなかには、薄毛で悩む人はほとんどいないという。これも、スカルプドライヤーのおかげなのだろうか。
さて、次回はスカルプドライヤーを4月から使用している筆者の頭皮が、どのように変化したか、その効果を検証してみる。ここ最近、眉を動かしたときの頭皮の動きがスムーズで、頭皮が柔らかくなってきている実感があるので、結果が楽しみだ。(フリーライター・星政明)
頭皮ケアをサポートするヤーマンの「スカルプドライヤー」
スカルプドライヤーの役割を、簡単におさらいしておこう。スカルプドライヤーの基本理念は、頭皮の環境を整え、大切な髪の毛を育む環境を整えることにある。頭皮を清潔に保ち、頭皮に栄養を行きわたらせることが、健康な髪を育てることにつながるからだ。
スカルプドライヤーには、3種類のモードがある。約60℃の低温風と遠赤外線で髪へのダメージを最小限に抑えて髪を乾かす「ドライ」モード、遠赤外線とバイブレーションで頭皮を刺激し、頭皮をじんわりと温めながらもみ流す「スカルプHOT」モード、冷風と振動で地肌を引き締め、育毛剤の浸透をサポートする「スカルプCOOL」モード。それぞれの機能を使い分けることで、頭皮の状態を健康に保つことができる。
スカルプドライヤーを愛用している筆者だが、従来のドライヤーと大きく異なる使い方に「正しく使えているのか?」という不安を抱いていた。「せっかく利用しているのだから、効果的に使いこなしてその恩恵を最大限に受けたい」、そう考えて、直撃取材を敢行したのが、スカルプドライヤーを生み出したヤーマン。プロモーション企画室の河崎敦子室長に、スカルプドライヤーを使いこなすためのコツをレクチャーしてもらった。
筆者(左)とスカルプドライヤーを知りつくした講師の河崎室長(右)
推奨距離は約10cm! 至近距離からドライヤーを当ててもダメージはほぼゼロ
まずは、改めてスカルプドライヤーの基本的な使い方を河崎室長に聞いた。ヤーマンが公式にアナウンスしているケアの手順は次の通りだ。まずは、「スカルプHOT」モードで汚れを浮かせてから、洗髪して頭皮の汚れを落とす。その後、「ドライ」モードで髪の毛を乾かしたら、再び「スカルプHOT」モードで頭皮をもみ、育毛剤を塗布。最後に、「スカルプCOOL」モードで頭皮を引き締めつつ、振動ブラシで育毛剤をたたき込むように浸透させる。
「頭皮ケアの準備となるのが、『スカルプHOT』モードでのケアです。洗髪前に頭皮を温め、もみ流すことによって、皮脂や汚れが落ちやすいようにします。これは、3分ほど時間をとっていただけばよいでしょう。洗髪後にはタオルドライをし、スカルプドライヤーの『ドライ』モードで髪を7割ほど乾かします」。河崎室長によると、洗髪前のケアは、最近広まりつつある「ブラッシング」という習慣で、頭皮ケアに非常に効果的だという。
個人的に気になっていたのが、「ドライ」モードでの髪の乾かし方だ。スカルプドライヤーは、風量を抑えめに設計しているので、遠赤外線の効果があるとはいえ、髪の毛の乾きがやや遅いのではという懸念があった。
河崎室長いわく、この原因は「送風口と髪の毛の距離」にあったようだ。「従来の90℃を超えるような熱風が出るドライヤーは、十分に距離をとって使用する必要がありますが、スカルプドライヤーで髪の毛を乾かす場合には、頭皮から10cmの距離を推奨しています。髪を芯から乾かす遠赤外線の効果もあいまって、髪を早く乾かすことができるはずですよ」
送風口と髪の毛の距離は10cmを推奨。至近距離からドライヤーを当てても髪に与えるダメージは少なく、遠赤外線がすばやく髪を乾かす
たったの10cm! 普通のドライヤーであれば、火傷しそうな距離だ。しかし、スカルプドライヤーの約60℃の低温風なら、至近距離でもまったく熱くない。帰宅してから、10cmの距離に近づけて「ドライ」モードを試してみたが、たしかに普通のドライヤーとほぼ同じ時間ですばやく髪の毛を乾かすことができた。さらに、河崎室長によれば「スカルプドライヤーで髪の毛を乾かすと、毛髪への熱ダメージがほとんどゼロ」であることが、第三者機関の検証で確認されているとのこと。これは男性だけでなく、女性にもうれしい効果だ。
「髪の毛が7割ほど乾いたら、次は再びアタッチメントを取り付けて、『スカルプHOT』モードで頭皮を刺激します。時間はお好みですが、目安としては3分ほどで十分です。その後、育毛剤を塗布したら、『スカルプCOOL』モードに切り替えて、有効成分をもみ込みます。頭皮全体をおよそ3分ケアしていただくことで、育毛剤の効果がアップします」。育毛に効果があるとされる有効成分ミノキシジルの角質層までの浸透が1.5倍向上することが、第三者機関の検証で確認されているという。育毛に励むユーザーにとってこの効果は見逃せない。
今回は特別に、スカルプドライヤーのバイブレーションがいかに頭皮に刺激を与えるか、こんにゃくを用いた実証実験も実施してもらった。こんにゃくを頭皮に見立て、「スカルプHOT」モードに設定したスカルプドライヤーのアタッチメントを軽く押し当てると……水面に多数の波紋が発生! 頭皮全体にしっかりと刺激が伝わっていることを、視覚的によく理解することができた。これなら育毛剤がより浸透するのもうなずける。
こんにゃくを頭皮に見立てた実証実験。バイブレーションの刺激がこんにゃくの内部にまでしっかりと伝わっていることが分かる
___page___使い方は意外とフレキシブル。重要なのは、続けること
しかし、いくら髪の毛のためとはいえ、毎日洗髪前に頭皮をもみ流し、その後も何分間も髪の毛のケアをするというのは、今までその習慣がなかった男性にとっては面倒なものだ。事実、筆者も特に疲れているときは「今日はしなくてもいいかな」と甘えに負けそうになることがある。その悩みを河崎室長に相談してみた。
「もちろん、すべての手順を踏んでいただくことが理想ですが、もっと大事なのは毎日続けていただくことです。最低限として、洗髪後のドライと、『スカルプHOT』モードによる頭皮の刺激、育毛剤の塗布をすることはおすすめしています。とにかく、毎日ケアして、頭皮をリフレッシュさせてください」と、すべてのプロセスを貫徹することよりも、継続して利用することが重要であるとの回答をいただいた。
「続けること」が頭皮ケアにもっとも重要だと語る河崎室長
「スカルプHOT」モードによる刺激は、とても心地よく、洗髪後でなくても、「肩が重いな」というときに活用していた。どうしても気力が起きないときは、髪の毛を乾かして、大好きな振動ケアをすればよいというわけだ。それならば、無理なく続けられそうだ。
レクチャーを受けて、判明したことは、とにかく継続して使っていくことが、健康的な頭皮環境をつくるうえで、重要だということ。スカルプドライヤーで頭皮ケアする習慣を身につけ、できるだけすべての手順を実践する。そうすることで、頭皮環境が整い、育毛剤の有効成分がより浸透し、髪に栄養がいきわたるようになる。
最後に、スカルプドライヤー開発の中心人物である開発本部の酢屋優介氏に、製品にまつわるエピソードを聞いた。
開発の苦労を語る開発本部の酢屋優介氏
「毛髪に悩みを抱える男性向けの商品として、スカルプドライヤーは、弊社の頭皮ケアアイテム『アセチノヘッドスパ』と、遠赤外線ドライヤーの『IT'S MAGIC』のノウハウを融合しています。開発にあたっては、弊社としては数少ない男性向けのアイテムなので、試行錯誤を繰り返しました。たとえば、デザインやスカルプケア用のアタッチメントなどは、数え切れないほどの試作を繰り返し、およそ2年をかけて、完成にこぎ着けました」。開発本部の研究者のなかには、薄毛で悩む人はほとんどいないという。これも、スカルプドライヤーのおかげなのだろうか。
さて、次回はスカルプドライヤーを4月から使用している筆者の頭皮が、どのように変化したか、その効果を検証してみる。ここ最近、眉を動かしたときの頭皮の動きがスムーズで、頭皮が柔らかくなってきている実感があるので、結果が楽しみだ。(フリーライター・星政明)