【CP+2015】SDメモリカードの選び方をマイクロンの大木氏が語る
記憶媒体にSDメモリカードを採用している機器は多い。デジタルカメラやデジタルビデオカメラ、電子辞書などさまざまだ。そのため、SDメモリカードを複数枚所持している人は多いだろう。だが、意外に知られていないのがSDメモリカードの規格や選び方のポイント。SDメモリカードのスペシャリストであるマイクロンの大木和彦ディレクターがカメラの総合イベント「CP+2015」でSDメモリカードについてのセミナーを実施した。
SDメモリカードを選ぶ際、ポイントとなるのは容量と転送速度だ。この転送速度について、大木ディレクターは「実は二つの意味の速さがある。それが最高速度とスピードクラスだ」と話す。
この2種類の「速度」の違いについて、「ひと言で、速いといっても速さの種類がある。例えば、世界で一番足が速い人間は誰か、という問いかけに短距離のウサイン・ボルト選手を思い浮かべる人が多いだろう。100メートルという短距離では確かに速いが、ではマラソンではどうだろうか。短距離的な速さを最高速度、マラソン的な速さをスピードクラスに置きかえることができる」と陸上競技に例えて説明した。
短距離走に例えた最高速度は、カメラの連写撮影に関係するスペックだ。「短い距離を最高速度で駆け抜けるのが短距離走だ。連写撮影のときも数秒から数十秒の間、バーッと撮影して一気にカードに書き込む瞬間的な速さが重要になる」と大木ディレクターは説明する。
この最高速度に関する最新のトレンドが「UHS-II」だ。最新のデジタルカメラは画素数が上がり、写真一枚あたりのデータ容量が大きくなっている。RAWで記録する上級者はさらに大容量化が著しい。その重たいデータをすばやく書き込むために、高速な転送速度が必要になる。
「UHS-II」は、データのやり取りをする裏側の接続端子(ピン)が従来より1列増えた2列になっており、高速なデータ転送ができる。理論値ではUHS-Iの3倍となる312MB/秒の高速転送が可能だ。
一方、マラソンに例えたスピードクラスについて大木ディレクターは「マラソンは、一定の速度で安定して走り続ける。スピードクラスは動画を撮影する際に重要になる性能。動画撮影は数分から数十分撮影し続けるので、ずっと安定して書き込めることが重要になる」と説明する。
この性能を表すのが「スピードクラス」だ。スピードクラスには、「Class2」「Class4」などと表記する「スピードクラス」と、「U1」「U3」と表記する「UHSスピードクラス」の2種類がある。UHSスピードクラスはスピードクラスの上位規格で、より高速な転送が可能だ。
デジタルビデオカメラの解像度は、現在フルHDが主流だが、最近ではフルHDの4倍も高精細な4K映像を撮影できるモデルも登場してきた。今後はさらに高解像度化が進んでいくだろう。解像度が高まるにつれて、データ容量が増え、転送速度の速さが求められるようになる。つまり、映像の高解像度化に合わせて上位規格のUHSスピードクラスが誕生したのだ。
つまり、連写をするなら最高速度の速いカードを、動画撮影をするならスピードクラスが速いカードを選ぶ、というのがポイントだ。ここまでなら比較的単純な話なのでわかりやすい。しかし、これだけではすまないのだ。実際には、カメラ側がどこまでの規格に対応するかも考慮しなければならないので、要注意だ。
UHS-I/II、UHSスピードクラスの二つの速度に関する規格だが、SDメモリカードだけではなくSDメモリカードを挿入するホスト、つまりデジタルカメラやデジタルビデオカメラ側でも対応していなければ、十分な速さは発揮できない。例えば、USH-II、U3と高速なSDメモリカードを手に入れたとしても手もちのカメラが対応していなければ、転送速度はカメラの対応スピードまで下がってしまう。つまり、使用するSDメモリカード、カメラの両方がどの規格に対応しているか、確認が必要なのだ。
とにかくややこしいSDメモリカードの規格。結局のところ、どのカードを選んでいいか分からなくなってしまう。このわかりにくさに対するマイクロンの回答として、大木ディレクターがイチ押しするのが「Lexar Professional 2000x SDHC UHS-IIカード」だ。
「UHS-IIに対応し、最高速度は業界最速の300MB/秒(2015年2月時点)。スピードクラスはU3に対応する。さらに、UHSスピードクラスに対応していないカメラで使用する際も最高の速度が出るように下位規格・スピードクラスのなかでも最も速いClass 10にも対応し、カメラの性能を存分に発揮することができる。UHS-II、U3、Class 10と全ての規格で最高レベルを保証している、“全部入りラーメン”のようなSDメモリカード」と強調する。仮に、細かいことがよくわからなかったとしても、今時点での最速規格のカードを選んでおけば、何かと安心だ。
マイクロンの「Lexar」ブランド
SDメモリカードを選ぶ際、ポイントとなるのは容量と転送速度だ。この転送速度について、大木ディレクターは「実は二つの意味の速さがある。それが最高速度とスピードクラスだ」と話す。
SDメモリカードについて説明する大木ディレクター
この2種類の「速度」の違いについて、「ひと言で、速いといっても速さの種類がある。例えば、世界で一番足が速い人間は誰か、という問いかけに短距離のウサイン・ボルト選手を思い浮かべる人が多いだろう。100メートルという短距離では確かに速いが、ではマラソンではどうだろうか。短距離的な速さを最高速度、マラソン的な速さをスピードクラスに置きかえることができる」と陸上競技に例えて説明した。
SDメモリカードの速さを陸上競技と比べて説明
短距離走に例えた最高速度は、カメラの連写撮影に関係するスペックだ。「短い距離を最高速度で駆け抜けるのが短距離走だ。連写撮影のときも数秒から数十秒の間、バーッと撮影して一気にカードに書き込む瞬間的な速さが重要になる」と大木ディレクターは説明する。
この最高速度に関する最新のトレンドが「UHS-II」だ。最新のデジタルカメラは画素数が上がり、写真一枚あたりのデータ容量が大きくなっている。RAWで記録する上級者はさらに大容量化が著しい。その重たいデータをすばやく書き込むために、高速な転送速度が必要になる。
「UHS-II」は、データのやり取りをする裏側の接続端子(ピン)が従来より1列増えた2列になっており、高速なデータ転送ができる。理論値ではUHS-Iの3倍となる312MB/秒の高速転送が可能だ。
一方、マラソンに例えたスピードクラスについて大木ディレクターは「マラソンは、一定の速度で安定して走り続ける。スピードクラスは動画を撮影する際に重要になる性能。動画撮影は数分から数十分撮影し続けるので、ずっと安定して書き込めることが重要になる」と説明する。
この性能を表すのが「スピードクラス」だ。スピードクラスには、「Class2」「Class4」などと表記する「スピードクラス」と、「U1」「U3」と表記する「UHSスピードクラス」の2種類がある。UHSスピードクラスはスピードクラスの上位規格で、より高速な転送が可能だ。
デジタルビデオカメラの解像度は、現在フルHDが主流だが、最近ではフルHDの4倍も高精細な4K映像を撮影できるモデルも登場してきた。今後はさらに高解像度化が進んでいくだろう。解像度が高まるにつれて、データ容量が増え、転送速度の速さが求められるようになる。つまり、映像の高解像度化に合わせて上位規格のUHSスピードクラスが誕生したのだ。
つまり、連写をするなら最高速度の速いカードを、動画撮影をするならスピードクラスが速いカードを選ぶ、というのがポイントだ。ここまでなら比較的単純な話なのでわかりやすい。しかし、これだけではすまないのだ。実際には、カメラ側がどこまでの規格に対応するかも考慮しなければならないので、要注意だ。
UHS-I/II、UHSスピードクラスの二つの速度に関する規格だが、SDメモリカードだけではなくSDメモリカードを挿入するホスト、つまりデジタルカメラやデジタルビデオカメラ側でも対応していなければ、十分な速さは発揮できない。例えば、USH-II、U3と高速なSDメモリカードを手に入れたとしても手もちのカメラが対応していなければ、転送速度はカメラの対応スピードまで下がってしまう。つまり、使用するSDメモリカード、カメラの両方がどの規格に対応しているか、確認が必要なのだ。
とにかくややこしいSDメモリカードの規格。結局のところ、どのカードを選んでいいか分からなくなってしまう。このわかりにくさに対するマイクロンの回答として、大木ディレクターがイチ押しするのが「Lexar Professional 2000x SDHC UHS-IIカード」だ。
“全部入り”のSDメモリカード
「UHS-IIに対応し、最高速度は業界最速の300MB/秒(2015年2月時点)。スピードクラスはU3に対応する。さらに、UHSスピードクラスに対応していないカメラで使用する際も最高の速度が出るように下位規格・スピードクラスのなかでも最も速いClass 10にも対応し、カメラの性能を存分に発揮することができる。UHS-II、U3、Class 10と全ての規格で最高レベルを保証している、“全部入りラーメン”のようなSDメモリカード」と強調する。仮に、細かいことがよくわからなかったとしても、今時点での最速規格のカードを選んでおけば、何かと安心だ。