【CES 2015】いよいよ開幕! エレクトロニクスの最先端が集まる
【ラスベガス発】全米家電協会(CEA)が主催する世界最大のコンシューマエレクトロニクスの祭典「2015 International CES」が、現地時間の1月6日、米ネバダ州ラスベガスで開幕した。今年は約2700社が出展し、15万人の来場者を見込む。1月9日まで。
1967年から毎年1月に開催しているCESは、今回で48回目。最先端のコンシューマ向けIT・家電に関連するテクノロジーや製品のトレンドが一望できるグローバルなイベントとして、世界から注目を集めている。
開幕前日の5日には、ソニー、パナソニック、シャープなどの日本企業のほか、LGやサムスンなど、大手企業によるプレス向けカンファレンスが催された。
2014年は、国内ではテレビの4K化、オーディオのハイレゾ化が進んだ。また、スマートフォンやタブレット端末をはじめとするモバイル機器の高機能化が進んでいる。さて、2015年はどうなるのだろうか。
大型テレビの4K化は世界的なトレンドになりつつあるが、今年はさらにテレビ向けプラットフォームの革新にも注目が集まりそうだ。ソニーは、すでに2015年の薄型テレビのラインアップにAndroid TVを採用する戦略を発表している。また、パナソニックはFirefox OSを採用した液晶テレビ「CX850シリーズ」などを発表した。さらに、LGがWeb OS 2.0を、サムスンがTizen OSをそれぞれ主軸としたプラットフォーム開発の成果をCESで披露することを予告している。
一時期は下火になってきた感もあったスマートテレビまわりの話題が、ここにきて、またにわかに活況を呈してきた。今後、ユーザーにとって本当に使いやすいスマートテレビが普及していくのか。CESでの順調なスタートアップが鍵を握りそうだ。
オーディオのハイレゾ化は、日本を中心としたアジア市場で先行するトレンドという印象があるが、アメリカ市場での関心も着実に高まりつつあるようだ。この分野を引っ張るソニーが、CESの舞台で新しい製品を発表するのか、期待したいところだ。米国を拠点とするブランドのヘッドホンやスピーカーなど、ハイレゾ対応の画期的な製品が周囲を固めながら、2015年はハイレゾの普及がグローバルに加速する年になるだろう。
CESでは、米国内市場向けの画期的なサービスやソリューションを目のあたりにすることができる。それらのなかには、今後の日本国内におけるオーディオ・ビジュアルの進化を占うために重要な意味をもつものも多い。
例えば、ソニー・ネットワークエンタテインメントとソニー・コンピュータエンタテインメントが発表したゲームコンソール「PlayStation 4」「PlayStation 3」向けの、クラウドをベースにしたテレビ視聴サービス「プレイステーション ヴュー」などは好例だ。クラウド環境を活用することで、テレビ番組のライブ放送やオンデマンド、キャッチアップなどが楽しめるようになる製品だ。
もともとVOD(ビデオオンデマンド)が先行する一方で、録画機器に対する関心が日本市場ほどに高くなかった米国で、テレビ番組をより便利に視聴できるコンシューマ向けサービスとしてだけでなく、コンテンツプロバイダも新たなビジネスのプラットフォームとして期待を寄せている。そこには、今後日本のオーディオ・ビジュアル関連のエンタテインメントをよりおもしろくするいくつものヒントが隠れている。
このほか、ウェアラブル関連やIT・モバイルなど、今年のCESもさまざまなトピックスで賑やかになりそうだ。(オーディオビジュアルライター 山本 敦)
1967年から毎年1月に開催しているCESは、今回で48回目。最先端のコンシューマ向けIT・家電に関連するテクノロジーや製品のトレンドが一望できるグローバルなイベントとして、世界から注目を集めている。
プレスカンファレンス会場の「MANDALAY BAY」ホテル
開幕前日の5日には、ソニー、パナソニック、シャープなどの日本企業のほか、LGやサムスンなど、大手企業によるプレス向けカンファレンスが催された。
カンファレンスのトップバッター、LGエレクトロニクスの会場
2014年は、国内ではテレビの4K化、オーディオのハイレゾ化が進んだ。また、スマートフォンやタブレット端末をはじめとするモバイル機器の高機能化が進んでいる。さて、2015年はどうなるのだろうか。
大型テレビの4K化は世界的なトレンドになりつつあるが、今年はさらにテレビ向けプラットフォームの革新にも注目が集まりそうだ。ソニーは、すでに2015年の薄型テレビのラインアップにAndroid TVを採用する戦略を発表している。また、パナソニックはFirefox OSを採用した液晶テレビ「CX850シリーズ」などを発表した。さらに、LGがWeb OS 2.0を、サムスンがTizen OSをそれぞれ主軸としたプラットフォーム開発の成果をCESで披露することを予告している。
一時期は下火になってきた感もあったスマートテレビまわりの話題が、ここにきて、またにわかに活況を呈してきた。今後、ユーザーにとって本当に使いやすいスマートテレビが普及していくのか。CESでの順調なスタートアップが鍵を握りそうだ。
オーディオのハイレゾ化は、日本を中心としたアジア市場で先行するトレンドという印象があるが、アメリカ市場での関心も着実に高まりつつあるようだ。この分野を引っ張るソニーが、CESの舞台で新しい製品を発表するのか、期待したいところだ。米国を拠点とするブランドのヘッドホンやスピーカーなど、ハイレゾ対応の画期的な製品が周囲を固めながら、2015年はハイレゾの普及がグローバルに加速する年になるだろう。
CESでは、米国内市場向けの画期的なサービスやソリューションを目のあたりにすることができる。それらのなかには、今後の日本国内におけるオーディオ・ビジュアルの進化を占うために重要な意味をもつものも多い。
例えば、ソニー・ネットワークエンタテインメントとソニー・コンピュータエンタテインメントが発表したゲームコンソール「PlayStation 4」「PlayStation 3」向けの、クラウドをベースにしたテレビ視聴サービス「プレイステーション ヴュー」などは好例だ。クラウド環境を活用することで、テレビ番組のライブ放送やオンデマンド、キャッチアップなどが楽しめるようになる製品だ。
もともとVOD(ビデオオンデマンド)が先行する一方で、録画機器に対する関心が日本市場ほどに高くなかった米国で、テレビ番組をより便利に視聴できるコンシューマ向けサービスとしてだけでなく、コンテンツプロバイダも新たなビジネスのプラットフォームとして期待を寄せている。そこには、今後日本のオーディオ・ビジュアル関連のエンタテインメントをよりおもしろくするいくつものヒントが隠れている。
このほか、ウェアラブル関連やIT・モバイルなど、今年のCESもさまざまなトピックスで賑やかになりそうだ。(オーディオビジュアルライター 山本 敦)