「iPhone 6/6 Plus」のキャリア別シェア、発売第1週はソフトバンクがトップ
iPhoneの日本上陸から6年。2011年10月発売の「iPhone 4S」からはソフトバンクモバイルの独占販売ではなくなり、「iPhone 5s/5c」からはかつては否定的だったドコモも取り扱っている。主要3キャリアのユーザーは機種変更でiPhoneを購入できるようになり、買いやすくなった反面、キャンペーン・値引きを中心に、キャリア間の競争は激化している。ここでは、速報として、家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」をもとに、「iPhone 6/6 Plus」のキャリア別販売台数シェアをお届けする。
新たなスタンダードモデルとなる「iPhone 6」は4.7インチ、「ファブレット」とも呼ばれる大画面Androidスマートフォンに対抗するためのプラスアルファ的な位置づけの「iPhone 6 Plus」は5.5インチの「Retina HDディスプレイ」を搭載する。画面サイズの大型化とともに、丸みを帯びたデザインに一新。カラーは「iPhone 5s」と同じ名称の3色、容量は従来と同じ16GB、64GBと、新たに加わった128GBの3種類だ。
発売から3日後の9月21日までの累計販売台数を製品ごとに集計すると、「iPhone 6」が82.2%、「iPhone 6 Plus」が17.8%で、比率はおよそ4対1だった。「iPhone 6 Plus」は品薄だったとはいえ、「iPhone 6」にだいぶ偏っている。iPhoneは、初代モデルから長らく3.5インチだったこともあって、板チョコ並みの「iPhone 6 Plus」は大きすぎると考えた人が多いようだ。
各社とも、発売日前日の9月18日まで、「iPhone 6/6 Plus」向けの各種キャンペーンの内容変更や追加を行い、最終的にほぼ横並びの内容になった。こうしたキャリア間の駆け引きは、今後も続くだろう。
「BCNランキング」によると、9月21日までの「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」を合わせたキャリア別販売台数シェアは、ソフトバンクモバイル42.9%、au32.2%、ドコモ24.9%。国内初代モデルの「iPhone 3G」からずっとiPhoneを取り扱ってきた「老舗」のソフトバンクが全体の4割強を占め、1年のうち最もiPhoneに対する注目度が高い「発売直後3日間=発売第1週」のシェア争いを制した。
「iPhone 4S」「iPhone 5」「iPhone 5s/5c」も、発売第1週は、それぞれ新機種に限るとソフトバンクがキャリア別シェアトップだった。初めて主要3キャリアすべてが取り扱うことになった「iPhone 5s/5c」では、ソフトバンク44.7%、ドコモ27.8%、au27.5%と、ドコモとauがほぼ同率で並んでいたが、今年はドコモだけが低い。
ソフトバンクは、下取りと引換えに、最大3万2400円割り引き、通常より少ない負担で機種変更できる「タダで機種変更キャンペーン」を展開。MNPだけではなく、既存ユーザーにも還元する姿勢を打ち出した。最も安い「iPhone 6」の16GBモデルなら、MNP同様、実質負担額は0円となり、さらに通信料金から1万7800円を割り引く。MNP向けには、他社の携帯電話を下取り、通信料金から最大5万4000円を割り引く「のりかえ下取りプログラム」、通信料金割引などの特典をプレゼントする「のりかえ割」を実施。「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」をあわせて4割というシェアを獲得した要因の一つとして、長年ソフトバンクのiPhoneを使用してきたユーザーの多さに加え、こうしたキャンペーンも挙げられるだろう。
今回のモデルチェンジで、iPhoneの目指すものやアップル製品のなかでの位置づけが、大きく変わったように感じる。その変化はユーザーに好意的に受け入れられるのか? 今後、さまざまな角度から「iPhone 6/6 Plus」の販売動向をお伝えしていく。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベース(パソコンの場合)で、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
大画面になった二つの新iPhone 4.7インチの「6」が8割
新たなスタンダードモデルとなる「iPhone 6」は4.7インチ、「ファブレット」とも呼ばれる大画面Androidスマートフォンに対抗するためのプラスアルファ的な位置づけの「iPhone 6 Plus」は5.5インチの「Retina HDディスプレイ」を搭載する。画面サイズの大型化とともに、丸みを帯びたデザインに一新。カラーは「iPhone 5s」と同じ名称の3色、容量は従来と同じ16GB、64GBと、新たに加わった128GBの3種類だ。
発売から3日後の9月21日までの累計販売台数を製品ごとに集計すると、「iPhone 6」が82.2%、「iPhone 6 Plus」が17.8%で、比率はおよそ4対1だった。「iPhone 6 Plus」は品薄だったとはいえ、「iPhone 6」にだいぶ偏っている。iPhoneは、初代モデルから長らく3.5インチだったこともあって、板チョコ並みの「iPhone 6 Plus」は大きすぎると考えた人が多いようだ。
シェアトップはソフトバンク、ドコモは三番手にとどまる
各社とも、発売日前日の9月18日まで、「iPhone 6/6 Plus」向けの各種キャンペーンの内容変更や追加を行い、最終的にほぼ横並びの内容になった。こうしたキャリア間の駆け引きは、今後も続くだろう。
「BCNランキング」によると、9月21日までの「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」を合わせたキャリア別販売台数シェアは、ソフトバンクモバイル42.9%、au32.2%、ドコモ24.9%。国内初代モデルの「iPhone 3G」からずっとiPhoneを取り扱ってきた「老舗」のソフトバンクが全体の4割強を占め、1年のうち最もiPhoneに対する注目度が高い「発売直後3日間=発売第1週」のシェア争いを制した。
「iPhone 4S」「iPhone 5」「iPhone 5s/5c」も、発売第1週は、それぞれ新機種に限るとソフトバンクがキャリア別シェアトップだった。初めて主要3キャリアすべてが取り扱うことになった「iPhone 5s/5c」では、ソフトバンク44.7%、ドコモ27.8%、au27.5%と、ドコモとauがほぼ同率で並んでいたが、今年はドコモだけが低い。
ソフトバンクは、下取りと引換えに、最大3万2400円割り引き、通常より少ない負担で機種変更できる「タダで機種変更キャンペーン」を展開。MNPだけではなく、既存ユーザーにも還元する姿勢を打ち出した。最も安い「iPhone 6」の16GBモデルなら、MNP同様、実質負担額は0円となり、さらに通信料金から1万7800円を割り引く。MNP向けには、他社の携帯電話を下取り、通信料金から最大5万4000円を割り引く「のりかえ下取りプログラム」、通信料金割引などの特典をプレゼントする「のりかえ割」を実施。「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」をあわせて4割というシェアを獲得した要因の一つとして、長年ソフトバンクのiPhoneを使用してきたユーザーの多さに加え、こうしたキャンペーンも挙げられるだろう。
発売日当日の家電量販店(ビックカメラ有楽町店)
今回のモデルチェンジで、iPhoneの目指すものやアップル製品のなかでの位置づけが、大きく変わったように感じる。その変化はユーザーに好意的に受け入れられるのか? 今後、さまざまな角度から「iPhone 6/6 Plus」の販売動向をお伝えしていく。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベース(パソコンの場合)で、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。