ソニー、世界最軽量の透過式メガネ型端末「SmartEyeglass」のプロトタイプを公開
ソニーは、9月19日、透過式メガネ型端末「SmartEyeglass」のプロトタイプを公開し、ソフトウェア開発キットの提供を開始した。
「エンタテインメントをより楽しく、日常生活をより便利に」をコンセプトに掲げる一般向けに特化した透過式メガネ型端末。ヘッドマウントディスプレイ「Personal 3D Viewer」が映像に没入することが目的の仮想世界を対象にしているのに対して、「SmartEyeglass」は現実世界を対象にしている。CMOSイメージセンサや加速度センサ、ジャイロスコープ、マイクを内蔵し、スマートフォンのGPS情報などと連携することで、ユーザーの状況に応じた情報をシンプルに表示する。
ソニー独自のホログラム光学技術によって、85%の透過率をもつ厚さ約3mmの薄型レンズを開発。テキストや画像は緑色の単色表示だが、輝度が高く、環境によって視認性が低下しにくい。日常生活で装着しても違和感がないスマートなデザインで、重量は透過式のメガネ型端末としては世界最軽量の約77gだ。ボタンとタッチセンサから成る一体型のリモコンは、クリップで衣服に留めることができる。
発表会で、デバイスソリューション事業本部SIG準備室の武川洋統括部長は「日常生活を利用シーンとして想定しているので、スマートなデザインにこだわった。海外の家電見本市であるCESやIFAではすでに発表しているが、多くの方から高評価をいただいている。表示の奥行きを調整できるメリットを生かして、北米の映画館では字幕を表示するデバイスとして試験的に導入されている」と、進捗状況を説明した。
さらに、ソフトウェア開発キットの提供について、「ユニークな発想にもとづくアプリ開発を促進し、活用シーンを拡大していきたい。すでに複数のデベロッパーが『SmartEyeglass』向けのアプリの開発に取り組んでいる」と述べ、具体的なサービスを紹介した。
ケイ・オプティコムとACCESSが共同で開発した「グラッソン」は、走行中にランナーに必要な走行タイムやコース状況、家族や友人からの応援メッセージを自動で表示するランナー向けアプリだ。10月開催の「大阪マラソン2014」では、「SmartEyeglass」を装着したテストランナーが走るという。
運動中に利用できるのは、フィット感と視認性が高い証。発表会では、ランナーの走行中の視界をプロジェクタに表示していたが、激しい動きのなかでもテキストをはっきりと読み取ることができた。
地図アプリなどを手がけるゼンリンデータコムが開発した「いつもNavi for SmartEyeglass」は、地図を表示しない新感覚のナビアプリ。コンビニやカフェなど、行きたい場所のジャンルを選択すると、視線の先にある該当スポットを表示し、方角と距離を案内する。
スポットが複数ある場合は、距離が近い場所のアイコンを大きく、遠い場所は小さく表示するので、直感的に情報を認識できる。
目的地を選択するとナビゲーションを開始する。矢印と所要時間を示す「通常案内モード」と、より感覚的な「光モード」がある。目的地に空から光が注いでいるようなエフェクトを表示するので、ユーザーはただその光の差す場所まで歩くだけだ。
このほかにも、旅先で視線の先にある観光スポットの情報を表示するアプリや、自分のいる周辺のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の情報を自動収集するアプリなど、すでに実用的なサービスが多く揃う。当面は、Androidスマートフォン向けにコンテンツを拡充していくという。
一般向けに特化した透過式メガネ型端末
「エンタテインメントをより楽しく、日常生活をより便利に」をコンセプトに掲げる一般向けに特化した透過式メガネ型端末。ヘッドマウントディスプレイ「Personal 3D Viewer」が映像に没入することが目的の仮想世界を対象にしているのに対して、「SmartEyeglass」は現実世界を対象にしている。CMOSイメージセンサや加速度センサ、ジャイロスコープ、マイクを内蔵し、スマートフォンのGPS情報などと連携することで、ユーザーの状況に応じた情報をシンプルに表示する。
「SmartEyeglass」のプロトタイプ
ソニー独自のホログラム光学技術によって、85%の透過率をもつ厚さ約3mmの薄型レンズを開発。テキストや画像は緑色の単色表示だが、輝度が高く、環境によって視認性が低下しにくい。日常生活で装着しても違和感がないスマートなデザインで、重量は透過式のメガネ型端末としては世界最軽量の約77gだ。ボタンとタッチセンサから成る一体型のリモコンは、クリップで衣服に留めることができる。
バッテリ内蔵の一体型リモコン
発表会で、デバイスソリューション事業本部SIG準備室の武川洋統括部長は「日常生活を利用シーンとして想定しているので、スマートなデザインにこだわった。海外の家電見本市であるCESやIFAではすでに発表しているが、多くの方から高評価をいただいている。表示の奥行きを調整できるメリットを生かして、北米の映画館では字幕を表示するデバイスとして試験的に導入されている」と、進捗状況を説明した。
さらに、ソフトウェア開発キットの提供について、「ユニークな発想にもとづくアプリ開発を促進し、活用シーンを拡大していきたい。すでに複数のデベロッパーが『SmartEyeglass』向けのアプリの開発に取り組んでいる」と述べ、具体的なサービスを紹介した。
「開発者の自由な発想に期待する」と語った武川洋統括部長
ケイ・オプティコムとACCESSが共同で開発した「グラッソン」は、走行中にランナーに必要な走行タイムやコース状況、家族や友人からの応援メッセージを自動で表示するランナー向けアプリだ。10月開催の「大阪マラソン2014」では、「SmartEyeglass」を装着したテストランナーが走るという。
ランナー向けアプリ「グラッソン」
運動中に利用できるのは、フィット感と視認性が高い証。発表会では、ランナーの走行中の視界をプロジェクタに表示していたが、激しい動きのなかでもテキストをはっきりと読み取ることができた。
運動中でも文字がはっきり読み取れる
地図アプリなどを手がけるゼンリンデータコムが開発した「いつもNavi for SmartEyeglass」は、地図を表示しない新感覚のナビアプリ。コンビニやカフェなど、行きたい場所のジャンルを選択すると、視線の先にある該当スポットを表示し、方角と距離を案内する。
新感覚のナビアプリ「いつもNavi for SmartEyeglass」
スポットが複数ある場合は、距離が近い場所のアイコンを大きく、遠い場所は小さく表示するので、直感的に情報を認識できる。
近い場所のアイコンは大きく、遠い場所は小さく表示
目的地を選択するとナビゲーションを開始する。矢印と所要時間を示す「通常案内モード」と、より感覚的な「光モード」がある。目的地に空から光が注いでいるようなエフェクトを表示するので、ユーザーはただその光の差す場所まで歩くだけだ。
目的地を感覚的に指し示す「光モード」
このほかにも、旅先で視線の先にある観光スポットの情報を表示するアプリや、自分のいる周辺のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の情報を自動収集するアプリなど、すでに実用的なサービスが多く揃う。当面は、Androidスマートフォン向けにコンテンツを拡充していくという。