アップル、新モバイルOS「iOS 8」を今秋リリース、「iPhone 4」はアップデート対象外

ニュース

2014/06/03 19:41

 Apple(アップル)は、6月3日、「Health」アプリケーションなどの新機能を搭載した「iOS 8」を公開した。iPhone 5s/5c/5/4s、iPad Air、iPad Retinaディスプレイモデル、iPad 2、iPad mini Retinaディスプレイモデル、iPad mini、第5世代iPod touch向けに、今秋、無料のソフトウェアアップデートとして提供する予定。現行の「iOS 7」とは異なり、「iPhone 4」はソフトウェアアップデートの対象外となる。

「iOS 8」は、「App Storeの登場以来、最大のリリースとなる」という

「iOS 8」は、「App Storeの登場以来、最大のリリースとなる」という

 「iOS」は、iPhoneやiPadなど、アップル製ハードウェアのテクノロジーを最大限活用するように設計したモバイルOS。約1年ぶりのアップデートとなる「iOS 8」は、写真やビデオを使用している複数のデバイスでより簡単に楽しめる「iCloudフォトライブラリ」、さまざまなファイルを安全に保管し、任意のデバイスからアクセスして編集できる「iCloud Drive」、健康やフィットネスに関するすべてのデータをまとめて見ることができる「Health」アプリケーション、予測タイピング、購入したコンテンツ・写真・カレンダーを同世帯の家族内で共有する「ファミリー共有」、スワイプ一つで音声・ビデオ・写真を簡単に共有する「メッセージ」の新機能などを搭載する。写真やビデオは、共有設定しているすべてのデバイスから簡単にアクセスでき、写真アプリケーションで編集した写真は、「iCloudフォトライブラリ」を通じて自動的にすべてのデバイスに反映される。

 このほか、「iOS 7」のインターフェイスを改良し、「Spotlight検索」機能を拡大。双方向の通知機能、主な連絡先へのすばやいアクセス、メールの受信箱と下書きの間の簡単な切替えなどもできるようになる。また、iPhone、iPad、Mac間の連係を強化し、通話の受発信、MacやiPadからのSMS・MMSメッセージの送信に対応する。エンタープライズ向けの機能としては、セキュリティの強化とともに管理機能を向上させる。

 「iCloudフォトライブラリ」と「iCloud Drive」は、5GBまで無料で利用できるクラウドサービス「iCloudストレージ」を利用する。なお、「iOS 8」の機能のうち、一部の機能は、国や地域、言語によっては利用できない場合がある。

 アップルは、同時に過去最大のデベロッパ向けリリースとなる「iOS 8 SDK」を発表した。iOSとOS X用の新しい強力なプログラミング言語「Swift」、「HealthKit」や「HomeKit」などの強力なフレームワークをはじめ、4000以上の新しいAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)も提供する。6月3日には、iOS Developer Programのメンバーに対して、「iOS 8」のベータ版ソフトウェアとSDK「iOS 8 SDK」の提供を開始した。