4Kディスプレイ「288P6LJEB/11」の高精細さを体感! ディテールまでクリアに再現
フィリップスが、液晶ディスプレイのフラグシップモデルとなる28インチの4K対応モデル「288P6LJEB/11」を5月下旬に発売する。2013年は主要テレビメーカーから4Kテレビのラインアップが出揃い、いよいよ今夏には4K試験放送が始まる。4Kへの注目が高まるなか、液晶ディスプレイ市場で存在感を増しているフィリップスの「288P6LJEB/11」をいち早く試した。
「4Kディスプレイがあっても、4Kコンテンツがなければ宝の持ち腐れでは?」と考える人もいるだろう。ところが、4Kディスプレイでいまから楽しめる4Kコンテンツがある。例えば、ソニーの4Kビデオカメラ「FDR-AX100」や、パナソニックの4K動画撮影対応のデジタル一眼カメラ「GH4」は、高精細の4K映像を家庭で撮影することができるのだ。
デジタルカメラでは、あたりまえのように4K/約829万画素を超える高画素の静止画像を記録することができ、HDMIケーブルでディスプレイに接続すれば高精細の写真が楽しめる。さらに、最近では4Kグラフィックスで制作されたPCゲームなど、ネイティブ4Kコンテンツも登場している。
ディスプレイの解像度が高まれば、表示が高精細になる以外に、画面上の作業スペースが広がるというメリットがある。28インチというワイド画面を活用して、CAD(コンピュータ支援設計)ソフトを使った図面作成や、グラフィックスデザイナーならIllustratorやPhotoshopを使った作業がはかどるなど、プロフェッショナルの作業環境も向上するはずだ。
ディスプレイ部は、フルHDの約4倍となる高精細の3840×2160(約829万)画素の4K表示に対応。独自のオーバードライブ技術「SmartResponse」によって、パネルの応答速度は1ms/秒を実現している。動画やゲームなどのコンテンツを楽しむときにも、表示遅延やノイズを抑えたクリアな映像を再現する。さらに、パネルにはノングレア(反射防止)処理を施し、長時間使用する際の目の疲れを軽減する。
外部機器との接続用インターフェースも充実している。本体背面に搭載するDisplayPortはバージョン1.2をサポートしているので、3840×2160/60Hzの表示に対応する。4K対応グラフィックスカードとDisplayPortを搭載するPCと組み合わせれば、ちらつきを抑えたスムーズな画面を表示。動画再生だけでなく、CADを使った図面製作などにも大きなメリットが得られる。
本体背面に1系統搭載しているHDMI端子はバージョン1.4で、3840×2160/30Hzまでの表示に対応。このほか、DisplayPortケーブル、HDMIケーブルが1本ずつ付属する。
HDMI端子は、携帯機器向けの高速映像伝送インターフェースのMHL接続にも対応。MHLをサポートするスマートフォンと別売のMHLケーブルで接続すれば、スマートフォンを充電しながら、本体に保存した動画や写真を大画面で楽しめる。スマートフォンアプリと併用すれば、電子書籍を28インチの画面で快適に読むこともできる。映像と同時に音声信号も伝送し、内蔵スピーカーで再生する。
発売前の実機を借りて、映像のクオリティをチェックする機会を得た。今回はソニーの“4Kハンディカム”「FDR-AX100」で撮影した4K映像を視聴した。27インチのフルHDディスプレイも用意して、それぞれに同じ映像を表示しながら違いを確認した。
今回はPCを中継せず、ビデオカメラから直接ディスプレイにHDMIケーブルで出力した。なお、4K映像を出力するときには、ビデオカメラのHDMI出力解像度を2160p/1080pに設定する。
高層ビルの展望室から東京の街並みを広角撮影した映像は、手前のビルだけではなく、遠くのビルまで窓や建物の輪郭を解像度の高いシャープな映像で再現できた。
また、空にたなびく淡い雲のグラデーションは、フルHDのディスプレイでは細かな質感が平坦につぶれてしまったが、4K対応の「288P6LJEB/11」は細かい模様を立体的に再現した。木々の緑色もきらびやかで、葉の細部までを鮮明に描いていた。
「288P6LJEB/11」は、画面に表示する映像を解析しながら、ディスプレイのパフォーマンスを自動で最適化する「SmartImage」機能を搭載しているが、これをオフにした状態でも、建物の白い壁や雲の合間に見え隠れする青空を非常にナチュラルに再現した。映像全域のコントラストも均整が取れている。
「SmartImage」のメニュー調整は、フロントパネルの下側ベゼルにあるタッチセンサのアイコンをタップして行う。オフィス/写真/映画/ゲーム/エコ/オフの各設定があり、表示するコンテンツに合わせた画質をプリセットから選んで、簡単に調整ができる。
さらに細かな映像設定は、メニューから輝度やコントラストなど選んで行う。カスタマイズにも対応する。色の調整やバックライトの微調整を自動で行う「SmartControl」機能のオン/オフも、映像設定のメニューから選択できる。
本体のデザインはシンプルでスリム。画面は前後5~20°にチルト/左右65°に回転するので、オフィスや書斎などさまざまな場所に設置できる。ディスプレイ部は横位置だけでなく、90°回転した縦位置でも利用できるので、プログラミングのソースコードを一覧表示したり、縦長のポートレート写真のレタッチ作業を行ったりするときの効率が上がりそうだ。
さらに、フィリップスのディスプレイはすべての製品が5年間のフル保証つき。本体の外装をはじめ、バックライトや液晶パネルなどの部品、ケーブルやACアダプタなどの付属品までケアしているので、長く安心して使い続けることができる。
エンタテインメントもオフィスワークも、4K時代はすぐそこまで来ている。いったん4Kの高精細表示に目が慣れてしまうと、フルHDディスプレイですら画素の粗さが気になるようになって、後戻りできなくなるかもしれない。
「288P6LJEB/11」の実勢価格は7万9800円。フルHDモデルに少し上乗せすれば、ひと足早く4Kの高精細を体感することができる。プライベートに、仕事に、いろいろなシーンで活躍するフィリップスの4Kディスプレイ「288P6LJEB/11」をぜひ試してほしい。(オーディオ・ビジュアルライター 山本 敦)
4Kディスプレイ「288P6LJEB/11」と4Kビデオカメラ
「4Kディスプレイがあっても、4Kコンテンツがなければ宝の持ち腐れでは?」と考える人もいるだろう。ところが、4Kディスプレイでいまから楽しめる4Kコンテンツがある。例えば、ソニーの4Kビデオカメラ「FDR-AX100」や、パナソニックの4K動画撮影対応のデジタル一眼カメラ「GH4」は、高精細の4K映像を家庭で撮影することができるのだ。
デジタルカメラでは、あたりまえのように4K/約829万画素を超える高画素の静止画像を記録することができ、HDMIケーブルでディスプレイに接続すれば高精細の写真が楽しめる。さらに、最近では4Kグラフィックスで制作されたPCゲームなど、ネイティブ4Kコンテンツも登場している。
ディスプレイの解像度が高まれば、表示が高精細になる以外に、画面上の作業スペースが広がるというメリットがある。28インチというワイド画面を活用して、CAD(コンピュータ支援設計)ソフトを使った図面作成や、グラフィックスデザイナーならIllustratorやPhotoshopを使った作業がはかどるなど、プロフェッショナルの作業環境も向上するはずだ。
経験豊かなフィリップスの高画質技術を搭載
ディスプレイ部は、フルHDの約4倍となる高精細の3840×2160(約829万)画素の4K表示に対応。独自のオーバードライブ技術「SmartResponse」によって、パネルの応答速度は1ms/秒を実現している。動画やゲームなどのコンテンツを楽しむときにも、表示遅延やノイズを抑えたクリアな映像を再現する。さらに、パネルにはノングレア(反射防止)処理を施し、長時間使用する際の目の疲れを軽減する。
外部機器との接続用インターフェースも充実している。本体背面に搭載するDisplayPortはバージョン1.2をサポートしているので、3840×2160/60Hzの表示に対応する。4K対応グラフィックスカードとDisplayPortを搭載するPCと組み合わせれば、ちらつきを抑えたスムーズな画面を表示。動画再生だけでなく、CADを使った図面製作などにも大きなメリットが得られる。
背面のインターフェース
本体背面に1系統搭載しているHDMI端子はバージョン1.4で、3840×2160/30Hzまでの表示に対応。このほか、DisplayPortケーブル、HDMIケーブルが1本ずつ付属する。
HDMI端子は、携帯機器向けの高速映像伝送インターフェースのMHL接続にも対応。MHLをサポートするスマートフォンと別売のMHLケーブルで接続すれば、スマートフォンを充電しながら、本体に保存した動画や写真を大画面で楽しめる。スマートフォンアプリと併用すれば、電子書籍を28インチの画面で快適に読むこともできる。映像と同時に音声信号も伝送し、内蔵スピーカーで再生する。
4K映像は精細感が高く自然な色調/自動画質調整機能も充実
発売前の実機を借りて、映像のクオリティをチェックする機会を得た。今回はソニーの“4Kハンディカム”「FDR-AX100」で撮影した4K映像を視聴した。27インチのフルHDディスプレイも用意して、それぞれに同じ映像を表示しながら違いを確認した。
今回はPCを中継せず、ビデオカメラから直接ディスプレイにHDMIケーブルで出力した。なお、4K映像を出力するときには、ビデオカメラのHDMI出力解像度を2160p/1080pに設定する。
高層ビルの展望室から東京の街並みを広角撮影した映像は、手前のビルだけではなく、遠くのビルまで窓や建物の輪郭を解像度の高いシャープな映像で再現できた。
また、空にたなびく淡い雲のグラデーションは、フルHDのディスプレイでは細かな質感が平坦につぶれてしまったが、4K対応の「288P6LJEB/11」は細かい模様を立体的に再現した。木々の緑色もきらびやかで、葉の細部までを鮮明に描いていた。
「288P6LJEB/11」は、画面に表示する映像を解析しながら、ディスプレイのパフォーマンスを自動で最適化する「SmartImage」機能を搭載しているが、これをオフにした状態でも、建物の白い壁や雲の合間に見え隠れする青空を非常にナチュラルに再現した。映像全域のコントラストも均整が取れている。
「SmartImage」をオフにしてもコントラストの均等がとれている
「SmartImage」のメニュー調整は、フロントパネルの下側ベゼルにあるタッチセンサのアイコンをタップして行う。オフィス/写真/映画/ゲーム/エコ/オフの各設定があり、表示するコンテンツに合わせた画質をプリセットから選んで、簡単に調整ができる。
下側ベゼルにタッチセンサアイコンを配置
さらに細かな映像設定は、メニューから輝度やコントラストなど選んで行う。カスタマイズにも対応する。色の調整やバックライトの微調整を自動で行う「SmartControl」機能のオン/オフも、映像設定のメニューから選択できる。
輝度やコントラストなどを調整できる
機転の利く設置性&安心の5年間保証対応
本体のデザインはシンプルでスリム。画面は前後5~20°にチルト/左右65°に回転するので、オフィスや書斎などさまざまな場所に設置できる。ディスプレイ部は横位置だけでなく、90°回転した縦位置でも利用できるので、プログラミングのソースコードを一覧表示したり、縦長のポートレート写真のレタッチ作業を行ったりするときの効率が上がりそうだ。
縦位置設置も可能だ
さらに、フィリップスのディスプレイはすべての製品が5年間のフル保証つき。本体の外装をはじめ、バックライトや液晶パネルなどの部品、ケーブルやACアダプタなどの付属品までケアしているので、長く安心して使い続けることができる。
エンタテインメントもオフィスワークも、4K時代はすぐそこまで来ている。いったん4Kの高精細表示に目が慣れてしまうと、フルHDディスプレイですら画素の粗さが気になるようになって、後戻りできなくなるかもしれない。
「288P6LJEB/11」の実勢価格は7万9800円。フルHDモデルに少し上乗せすれば、ひと足早く4Kの高精細を体感することができる。プライベートに、仕事に、いろいろなシーンで活躍するフィリップスの4Kディスプレイ「288P6LJEB/11」をぜひ試してほしい。(オーディオ・ビジュアルライター 山本 敦)