Windows XPとWindows 8を徹底比較 3倍違う起動時間
Windows XPのサポートが、4月9日で終了する。この日を過ぎると、マイクロソフトからセキュリティ更新プログラムが提供されなくなる。「そうはいってもWindows XPマシンのほうが、使い慣れているから……」と買替えをためらっている人がいるかもしれないが、最新PCに変えると、セキュリティが安全になるだけでなく、あらゆる操作が速くなって、間違いなく快適さが増すことを知ってほしい。Windows XPマシンとWindows 8マシンで、操作にかかった時間を比較した。
企業などで幅広く採用され、個人の利用者もいまだに多いWindows XPマシン。それだけ優秀なOSだったということだが、4月9日にはサポートが終了し、セキュリティ更新プログラムがなくなったPCは、新たな脅威に対して丸裸も同然になる。次々と生み出される悪意を持ったソフトウエアに対抗できないだけでなく、サイバー攻撃や感染を広める踏み台にもされかねない。マイクロソフトのサポート終了に伴って、アンチウイルスソフトなどもWindows XP向けのアップデートを終了する可能性が高く、そうなるとますますPCは無防備になる。Windows XP搭載のPCを現役で使っている人は、もはやためらわずに最新PCに買い替えるべきだ。
買替えの理由は、セキュリティだけではない。最新のPCは当然のごとく性能が高く、あらゆる操作が速い。Windows XPマシンを使っている人は、一度、最新PCの起動の速さを体験してみるといい。その快適さに、目からウロコが落ちる思いを味わうだろう。
ここでは、Windows XPマシンとWindows 8マシンの「速度」を比較した。使用したのは、いずれもレノボのA4サイズのノートPC。Windows XPマシンは、2007年7月発売の「ThinkPad R61e」で、搭載するOSはWindows XP Professional Service Pack2、CPUはCore 2 Duo T7100(1.80GHz)、メモリ512MB、HDD80GB、ディスプレイは15.4型ワイド(1280×800ドット)だ。
一方、Windows 8マシンは、2013年10月発売の「Lenovo G510」。搭載するOSはWindows 8 64ビット版、CPUは第4世代のCore i5-4200M(2.5GHz、ターボブースト時3.10GHz)、メモリ8GB、500GBのSSHD(HDD500GB+キャッシュ用SSD8GB)。ディスプレイは15.6型ワイド(1366×768ドット)だ。
最初に、電源オンからの起動にかかる時間を計測した。電源ボタンを押し下げてからデスクトップを表示し、Windows XPマシンの場合はタスクトレイのアイコンをすべて表示するまで、Windows 8マシンの場合はマウスポインタのかたちが青いリングから矢印の表示に最初に変わるまでを、ストップウォッチで計測した。なお、以降の計測についても同様だが、あくまでも目視による判断で、ストップウォッチを使った手動計測なので、多少の誤差があることはご容赦いただきたい。
続けて5回計測した起動時間の平均は、Windows XPマシンが53秒535だったのに対して、Windows 8マシンは17秒035と約3倍も高速だった。体感でも、Windows 8マシンは電源オンですぐ起動して使い始められる印象だ。
続いて、Internet Explorerの起動にかかる時間を計測した。Windows XPマシンはデスクトップ画面で、Windows 8マシンはスタート画面で、いずれもInternet Explorerのアイコンをダブルクリックして起動し、MSN japanのウェブサイトを完全に表示するまでを計測した。IEのバージョンは、Windows XPマシンがInternet Explorer 7、Windows 8マシンがInternet Explorer 10で、通信環境はXP/8ともにIEEE802.11gの同じ無線LANでインターネットにアクセスした。
続けて5回計測したInternet Explorerの起動にかかった時間の平均は、Windows XPマシンが15秒631、Windows 8マシンが2秒289と、これも大きな差がついた。Windows 8マシンでInternet Explorerを起動すると、本当に一瞬のうちにウェブサイトを表示する感じなのだが、Windows XPマシンだとけっこう待たされる感覚だ。
さらに、インターネット経由のファイルのアップロード/ダウンロードにかかる時間も計測した。JPEGの画像データ24ファイルを収めた約121MBのフォルダ(Zip圧縮済み)を、無料オンラインストレージ「firestorage」にアップロード。その後、「firestorage」からそれをダウンロードして、かかった時間を計測した。
結果は、Windows XPマシンでのアップロード時間が3分53秒103、ダウンロード時間が3分34秒293。対して、Windows 8マシンでのアップロード時間は1分19秒438、ダウンロード時間は2分08秒340。ここでもWindows 8マシンの圧勝で、アップロードにかかった時間はWindows 8マシンのほうが3倍近く速かった。
最新PCのOSはWindows 8.1なので、この計測結果よりもさらにパフォーマンスは向上していて、Windows XPとの差はより広がっているはず。正直なところ、二つのPCを並べて計測していると、Windows XPマシンのあまりの遅さにイライラしてくるほどだった。それくらいスピード差は圧倒的だ。
レノボは、エントリモデル「G500」「G580」などの「Gシリーズ」からディスプレイが回転し、四つのモードでタブレットとしても使える「YOGA」シリーズなど利用シーンに合わせて豊富なラインアップを揃えている。さらに、現在はWindows 8搭載PC限定で買替えキャンペーンを実施している。
サポートが終了して、いまとなっては動作ももっさりしているWindows XPマシン。愛着はあるかもしれないが、やはりこの機会に買替えを強くおすすめしたい。(フリーライター・榎木秋彦)
Windows XPとWindows 8の起動時間比較
Windows XPのサポートは2014年4月9日まで
企業などで幅広く採用され、個人の利用者もいまだに多いWindows XPマシン。それだけ優秀なOSだったということだが、4月9日にはサポートが終了し、セキュリティ更新プログラムがなくなったPCは、新たな脅威に対して丸裸も同然になる。次々と生み出される悪意を持ったソフトウエアに対抗できないだけでなく、サイバー攻撃や感染を広める踏み台にもされかねない。マイクロソフトのサポート終了に伴って、アンチウイルスソフトなどもWindows XP向けのアップデートを終了する可能性が高く、そうなるとますますPCは無防備になる。Windows XP搭載のPCを現役で使っている人は、もはやためらわずに最新PCに買い替えるべきだ。
買替えの理由は、セキュリティだけではない。最新のPCは当然のごとく性能が高く、あらゆる操作が速い。Windows XPマシンを使っている人は、一度、最新PCの起動の速さを体験してみるといい。その快適さに、目からウロコが落ちる思いを味わうだろう。
ここでは、Windows XPマシンとWindows 8マシンの「速度」を比較した。使用したのは、いずれもレノボのA4サイズのノートPC。Windows XPマシンは、2007年7月発売の「ThinkPad R61e」で、搭載するOSはWindows XP Professional Service Pack2、CPUはCore 2 Duo T7100(1.80GHz)、メモリ512MB、HDD80GB、ディスプレイは15.4型ワイド(1280×800ドット)だ。
一方、Windows 8マシンは、2013年10月発売の「Lenovo G510」。搭載するOSはWindows 8 64ビット版、CPUは第4世代のCore i5-4200M(2.5GHz、ターボブースト時3.10GHz)、メモリ8GB、500GBのSSHD(HDD500GB+キャッシュ用SSD8GB)。ディスプレイは15.6型ワイド(1366×768ドット)だ。
Windows 8 64ビット版搭載の「Lenovo G510」(左)とWindows XP Professional(SP2)搭載の「ThinkPad R61e」(右)
起動時間はWindows 8が約3倍も高速
最初に、電源オンからの起動にかかる時間を計測した。電源ボタンを押し下げてからデスクトップを表示し、Windows XPマシンの場合はタスクトレイのアイコンをすべて表示するまで、Windows 8マシンの場合はマウスポインタのかたちが青いリングから矢印の表示に最初に変わるまでを、ストップウォッチで計測した。なお、以降の計測についても同様だが、あくまでも目視による判断で、ストップウォッチを使った手動計測なので、多少の誤差があることはご容赦いただきたい。
「Lenovo G510」は、マウスポインタの青いリングが最初に矢印に変わるまでを起動時間として計測
続けて5回計測した起動時間の平均は、Windows XPマシンが53秒535だったのに対して、Windows 8マシンは17秒035と約3倍も高速だった。体感でも、Windows 8マシンは電源オンですぐ起動して使い始められる印象だ。
Windows XP SP2 | Windows 8 | |
1回目 | 54.661 | 17.882 |
2回目 | 53.656 | 17.078 |
3回目 | 52.94 | 16.998 |
4回目 | 53.682 | 16.675 |
5回目 | 52.737 | 16.542 |
平均 | 53.5352 | 17.035 |
ブラウザの表示はWindows 8が圧倒的に速い
続いて、Internet Explorerの起動にかかる時間を計測した。Windows XPマシンはデスクトップ画面で、Windows 8マシンはスタート画面で、いずれもInternet Explorerのアイコンをダブルクリックして起動し、MSN japanのウェブサイトを完全に表示するまでを計測した。IEのバージョンは、Windows XPマシンがInternet Explorer 7、Windows 8マシンがInternet Explorer 10で、通信環境はXP/8ともにIEEE802.11gの同じ無線LANでインターネットにアクセスした。
続けて5回計測したInternet Explorerの起動にかかった時間の平均は、Windows XPマシンが15秒631、Windows 8マシンが2秒289と、これも大きな差がついた。Windows 8マシンでInternet Explorerを起動すると、本当に一瞬のうちにウェブサイトを表示する感じなのだが、Windows XPマシンだとけっこう待たされる感覚だ。
Windows XP SP2 | Windows 8 | |
1回目 | 15.933 | 2.12 |
2回目 | 15.317 | 2.127 |
3回目 | 15.412 | 2.543 |
4回目 | 15.842 | 2.279 |
5回目 | 15.654 | 2.376 |
平均 | 15.6316 | 2.289 |
アップロード/ダウンロードもWindows 8の圧勝
さらに、インターネット経由のファイルのアップロード/ダウンロードにかかる時間も計測した。JPEGの画像データ24ファイルを収めた約121MBのフォルダ(Zip圧縮済み)を、無料オンラインストレージ「firestorage」にアップロード。その後、「firestorage」からそれをダウンロードして、かかった時間を計測した。
「Lenovo G510」のCPUは第4世代のIntel Core i5 2.5GHz。Windowsエクスペリエンスの基本スコア4.9というベーシックタイプだ
「ThinkPad R61e」が搭載するCPUはIntel Core 2 Duo 1.80GHz。搭載メモリはわずか512MBで、内蔵HDDは80GBだが、2007年当時はこれでもスタンダードだった
結果は、Windows XPマシンでのアップロード時間が3分53秒103、ダウンロード時間が3分34秒293。対して、Windows 8マシンでのアップロード時間は1分19秒438、ダウンロード時間は2分08秒340。ここでもWindows 8マシンの圧勝で、アップロードにかかった時間はWindows 8マシンのほうが3倍近く速かった。
Windows XP SP2 | Windows 8 | |
アップロード | 3分53秒103 | 1分19秒438 |
ダウンロード | 3分34秒293 | 2分08秒340 |
※JPEG画像データ・24ファイル約121MBを、firestorageに転送した場合
最新PCのOSはWindows 8.1なので、この計測結果よりもさらにパフォーマンスは向上していて、Windows XPとの差はより広がっているはず。正直なところ、二つのPCを並べて計測していると、Windows XPマシンのあまりの遅さにイライラしてくるほどだった。それくらいスピード差は圧倒的だ。
レノボは、エントリモデル「G500」「G580」などの「Gシリーズ」からディスプレイが回転し、四つのモードでタブレットとしても使える「YOGA」シリーズなど利用シーンに合わせて豊富なラインアップを揃えている。さらに、現在はWindows 8搭載PC限定で買替えキャンペーンを実施している。
サポートが終了して、いまとなっては動作ももっさりしているWindows XPマシン。愛着はあるかもしれないが、やはりこの機会に買替えを強くおすすめしたい。(フリーライター・榎木秋彦)