Thunderbolt対応外付けSSD「Thunder T11」 速い・軽い・小さいの三拍子が揃った実力派
USB3.0の約3倍という高速データ転送を実現するThunderboltに対応した外付けSSDがこの冬登場する。それがシリコンパワージャパンの手のひらサイズの外付けSSD「Thunder T11」だ。高速転送を実現する「Thunder T11」の実力を、さっそく試した。
かつては高嶺の花だったSSDも、いまでは誰もが手の届くポピュラーなストレージの一つとなった。HDDに比べ、データ処理速度の速いSSDはPCを快適にしてくれるアイテムだ。
台湾に本社を置くグローバルの半導体デバイスメーカー、シリコンパワージャパンが、外付けSSD「Thunder T11」を市場に投入する。高速インターフェースのThunderboltに対応し、読込み380MB、書込み340MBという驚異の転送速度を実現している。ACアダプタを必要とせず、Thunderboltからのバスパワーで駆動するので、必要なときにすぐに使える手軽さも魅力だ。
実際に手に取ると、手のひらに包み込めるほどコンパクトで、驚くほど軽い。メモリカード/リーダーに近いサイズだ。サイズは幅74×奥行き62×高さ15mm、重量はわずか65gというから驚くばかり。それでいて、120GBというたっぷりとした容量があるのだから、頼もしいことこのうえない。
デザインも特筆すべき点の一つ。マットなアルミのシンプルな外観は、アルミ削り出しのMacBook ProやMacBook Airなどと違和感なく調和する。まるでMac純正のオプションのようだ。
「Thunder T11」を使っていて、何よりもその恩恵を強く実感するのが「速さ」だ。大容量の動画ファイルをMacから外付けストレージに転送しても、「Thunder T11」なら瞬時に終わる。特に10GBを超えるような大容量データの転送速度は、さすがSSD+Thunderboltの組み合わせだ。
筆者が日常使っているUSB2.0の外付けHDDなら、転送に1時間近く要する大容量データのバックアップも、「Thunder T11」ならものの数分で終わってしまう。その速度は快感を呼ぶほどだ。
実際に、USB3.0のポータブルHDDと「Thunder T11」で、3.2GBの大容量データを転送し、転送にかかる時間を計測した。
まずは、Macからデバイスへデータを転送した。ポータブルHDD(7200rpm)は155.0秒だったが、「Thunder T11」は57.1秒と1分を切った。次は逆にデバイスからMacにデータを転送。ポータブルHDDが125.0秒のところ、「Thunder T11」は33.9秒。あっという間だった。
まさに、その差は歴然。体感的にも「Thunder T11」は、コピーの進捗を示すプログレスバーがグングンと進み、ポータブルHDDのそれとはまったく違う。ポータブルHDDはUSB3.0で決して遅くはないのだが、やはりSSD+Thunderboltの「Thunder T11」が相手では分が悪い。速さには格段の差があった。
さらに、ストレージの読み書き速度を測定するフリーのベンチマークソフト「AJA System Test」を使って、128MBのファイルのランダムリード/ライト速度を計測した。
「Write」はポータブルHDDが79.0MB/s、「Thunder T11」が263.5MB/s。一方、「Read」はポータブルHDDが98.8MB/s、「Thunder T11」が333.8MB/sだった。
書き込み量のテストなので、数字が大きい方が同じ時間でそれだけ多くの量を読み書きできるということになる。「Thunder T11」が書き込み時で3.5倍近く、読み込み時で4倍近い差をつけて、USB3.0対応外付けHDDに圧勝。転送速度テストからこの結果はある程度予想できたが、こうして数値でみると、あらためて「Thunder T11」のパフォーマンスに驚かされる。
動作機構がないSSDは、一切音がしない。この点はMacBook Airなど、SSDを搭載したMacユーザーにとっては大きな評価ポイントになるはずだ。せっかくMac本体が静かでも、外付けのストレージがギュンギュンと音を立てていては興ざめしてしまう。
また、落下など衝撃に強い点も、モバイル派にとってはうれしいポイントの一つだ。HDDのように落下や衝撃に気を使うことなく、リュックやカバンに入れて気軽に持ち歩くことができる。
容量は120GBとたっぷりで、手っ取り早いメインマシンの容量不足解消手段としても「Thunder T11」はオススメだ。特に先代のMacBook Airで64GBのSSD搭載モデルを購入し、ローカルディスクの容量不足に悩んでいたユーザーにとっては、救世主的な存在になる。もちろん、Macbookユーザーだけでなく、iMacやMac miniといったデスクトップタイプのMacユーザーにとっても、バックアップストレージやデータ持ち運び用のポータブルストレージとして大いに役に立つはずだ。(ITジャーナリスト・市川昭彦)
Thunder T11
Thunderbolt対応のコンパクトなポータブルSSD
かつては高嶺の花だったSSDも、いまでは誰もが手の届くポピュラーなストレージの一つとなった。HDDに比べ、データ処理速度の速いSSDはPCを快適にしてくれるアイテムだ。
台湾に本社を置くグローバルの半導体デバイスメーカー、シリコンパワージャパンが、外付けSSD「Thunder T11」を市場に投入する。高速インターフェースのThunderboltに対応し、読込み380MB、書込み340MBという驚異の転送速度を実現している。ACアダプタを必要とせず、Thunderboltからのバスパワーで駆動するので、必要なときにすぐに使える手軽さも魅力だ。
Thunderboltケーブル1本で接続できる
MacBook Proと違和感なく調和するアルミデザイン
実際に手に取ると、手のひらに包み込めるほどコンパクトで、驚くほど軽い。メモリカード/リーダーに近いサイズだ。サイズは幅74×奥行き62×高さ15mm、重量はわずか65gというから驚くばかり。それでいて、120GBというたっぷりとした容量があるのだから、頼もしいことこのうえない。
手のひらにすっぽり収まるコンパクトサイズ
デザインも特筆すべき点の一つ。マットなアルミのシンプルな外観は、アルミ削り出しのMacBook ProやMacBook Airなどと違和感なく調和する。まるでMac純正のオプションのようだ。
MacBook Airにマッチするデザイン
SSD+Thunderboltによる圧巻のパフォーマンス
「Thunder T11」を使っていて、何よりもその恩恵を強く実感するのが「速さ」だ。大容量の動画ファイルをMacから外付けストレージに転送しても、「Thunder T11」なら瞬時に終わる。特に10GBを超えるような大容量データの転送速度は、さすがSSD+Thunderboltの組み合わせだ。
筆者が日常使っているUSB2.0の外付けHDDなら、転送に1時間近く要する大容量データのバックアップも、「Thunder T11」ならものの数分で終わってしまう。その速度は快感を呼ぶほどだ。
実際に、USB3.0のポータブルHDDと「Thunder T11」で、3.2GBの大容量データを転送し、転送にかかる時間を計測した。
まずは、Macからデバイスへデータを転送した。ポータブルHDD(7200rpm)は155.0秒だったが、「Thunder T11」は57.1秒と1分を切った。次は逆にデバイスからMacにデータを転送。ポータブルHDDが125.0秒のところ、「Thunder T11」は33.9秒。あっという間だった。
まさに、その差は歴然。体感的にも「Thunder T11」は、コピーの進捗を示すプログレスバーがグングンと進み、ポータブルHDDのそれとはまったく違う。ポータブルHDDはUSB3.0で決して遅くはないのだが、やはりSSD+Thunderboltの「Thunder T11」が相手では分が悪い。速さには格段の差があった。
さらに、ストレージの読み書き速度を測定するフリーのベンチマークソフト「AJA System Test」を使って、128MBのファイルのランダムリード/ライト速度を計測した。
「Write」はポータブルHDDが79.0MB/s、「Thunder T11」が263.5MB/s。一方、「Read」はポータブルHDDが98.8MB/s、「Thunder T11」が333.8MB/sだった。
書き込み量のテストなので、数字が大きい方が同じ時間でそれだけ多くの量を読み書きできるということになる。「Thunder T11」が書き込み時で3.5倍近く、読み込み時で4倍近い差をつけて、USB3.0対応外付けHDDに圧勝。転送速度テストからこの結果はある程度予想できたが、こうして数値でみると、あらためて「Thunder T11」のパフォーマンスに驚かされる。
速い・軽い・小さいの三拍子が揃ってどんなシーンでも強い味方に
動作機構がないSSDは、一切音がしない。この点はMacBook Airなど、SSDを搭載したMacユーザーにとっては大きな評価ポイントになるはずだ。せっかくMac本体が静かでも、外付けのストレージがギュンギュンと音を立てていては興ざめしてしまう。
また、落下など衝撃に強い点も、モバイル派にとってはうれしいポイントの一つだ。HDDのように落下や衝撃に気を使うことなく、リュックやカバンに入れて気軽に持ち歩くことができる。
容量は120GBとたっぷりで、手っ取り早いメインマシンの容量不足解消手段としても「Thunder T11」はオススメだ。特に先代のMacBook Airで64GBのSSD搭載モデルを購入し、ローカルディスクの容量不足に悩んでいたユーザーにとっては、救世主的な存在になる。もちろん、Macbookユーザーだけでなく、iMacやMac miniといったデスクトップタイプのMacユーザーにとっても、バックアップストレージやデータ持ち運び用のポータブルストレージとして大いに役に立つはずだ。(ITジャーナリスト・市川昭彦)