カラフルになった「第5世代iPod touch」、人気のカラーは?
2012年10月発売の最新モデルから、ブラック・ホワイト以外のカラーバリエーションが増えたiPod touch。アップルというとiPhone/iPadのイメージがあるかもしれないが、携帯オーディオプレーヤーのiPod touch、iPod nanoも、モデルチェンジ以降、売れ行きはまずまずだ。今回は、カラフルになった新しいiPod touch(第5世代iPod touch)と、縦長デザインに戻り、動画再生機能が復活した新しいiPod nano(第7世代iPod nano)のカラー別ランキングを紹介しよう。
iPod touchは、iPhone/iPadと同じiOSを搭載し、音楽・動画再生だけではなく、インターネットや、メール・メッセージ・写真加工などのさまざまなアプリ、ゲームなどを楽しめる多機能プレーヤー。画面サイズの小さいiPad Wi-Fiモデルといってもいい。テザリングに対応するスマートフォンやモバイルWi-Fiルータと組み合わせれば、Wi-Fi(無線LAN)経由でどこでもインターネットに接続できるので、ほとんどiPhoneと同じ感覚で使える。
最新の「第5世代iPod touch」は、同時に発表した「iPhone 5」同様、横幅はそのままに、画面サイズを従来の3.5インチから4.0インチに大型化した。本体はこれまで以上に薄く、軽くなり、iPod touchとしては初めてピンクやブルーなど、計5色(直販限定の「 (PRODUCT) RED」のレッドを含めると6色)のカラーバリエーションを用意した。厚みがあり、カチっとした印象の「iPhone 5」に比べ、ポップな感じに仕上がっている。
携帯オーディオプレーヤーは、「iPod」のアップルと「ウォークマン」のソニーの上位2社だけで総販売台数の9割以上を占め、2010年12月から12年10月まで、2年弱にわたってソニーがアップルを抑え、No.1のポジションをキープしていた。しかし、12年11月はアップルが久しぶりに1位に返り咲いた。発売直後は品薄のために店舗に在庫がなく、ほとんど予約販売だけだった「第5世代iPod touch」が予約者に行き渡り、販売台数が急増したためだ。1年のうち、携帯オーディオプレーヤーが最も売れる年末年始の12月と1月はソニー、2月・3月・4月はアップルが僅差でトップに立った。
アップルのiPodシリーズ全体の月間販売台数は、12年11月以降、それまでの前年割れから一転し、前年以上かほぼ前年並みで推移している。一方、ソニーのウォークマンは、それまで好調だった反動で、12年4月以降、前年を下回っている。アップルとソニーの上位2社の寡占状態には変わりはないが、昨年秋までとは少し風向きが変わってきた。
iPodシリーズについて、新旧を問わずブランド別に集計すると、iPod touch/iPod nanoの新モデル発売後の12年11月~13年1月の3か月間は、全体の5~6割を占める主力機種のiPod touchは前年同月比106.8~130.6%、3割程度を占めるiPod nanoは前年同月比115.7~133.1%といずれも前年を上回り、iPod classicの落ち込みをカバーした。カラーを一新したiPod shuffleも前年を上回り、約2年ぶりのフルモデルチェンジや新カラーが評価されたようだ。
家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」をもとに、「第5世代iPod touch」と「第7世代iPod nano」に限って、容量を問わず、カラー別に集計した。なお、Apple Online Store、直営店のApple Store限定販売の「 (PRODUCT) RED」は含まない。集計期間は2013年4月23日まで。
まずは「第5世代iPod touch」からみていこう。カラー別販売台数1位は、シェア27.8%で、ブラック&スレートだった。以下、ブルー(26.3%)、ホワイト&シルバー(21.0%)、ピンク(17.1%)、イエロー(7.8%)と続く。1位のブラック&スレートと2位のブルーの差はわずか1.5ポイントだった。容量ごとに別々に集計すると、どの色も大容量の64GBモデルより価格の安い32GBモデルのほうが売れており、1位から5位まですべて32GBモデルだった。
ブラック&スレート、ホワイト&シルバーは、「iPhone 5」と同じカラー。iPod touch独自のブルー・ピンク・イエローは、前面がホワイトで背面と側面がそれぞれのカラーリング。前面のカラーで区分すると、ホワイトが約7割、ブラックが残り約3割で、ホワイトのほうが人気だ。
続いて、2006年発売の第2世代モデルから5色以上のカラーバリエーションを揃えてきた「第7世代iPod nano」をみていこう。カラー別販売台数1位はスレート(21.1%)、2位はピンク(18.1%)、3位はブルー(17.2%)、4位はシルバー(14.4%)、5位はグリーン(11.7%)、6位はパープル(11.4%)、7位はイエロー(6.1%)だった。第5/第6世代iPod nanoでは、ピンクがダントツの人気だったが、第7世代iPod nanoは、前面カラーが「ブラック」のスレートが少しだけリードし、あとはイエローを除く各色に人気が分散している。
iPhoneも、次期モデルから、ブラック・ホワイト以外のカラーが増えるという噂が流れている。従来型携帯電話やAndroid搭載スマートフォンでは、2~4色程度のカラーバリエーションは珍しくなく、「第5世代iPod touch」という実例もあるため、可能性はゼロではないだろう。熱心なiPhoneファンは、今回のカラー別ランキングを参考に、どんな色が登場するのか、予想してみてはいかがだろうか。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
カラフルな新しい「iPod touch」(上)と「iPod nano」
iPodの売れ行きは前年並み モデルチェンジしたtouch/nanoは前年超え
iPod touchは、iPhone/iPadと同じiOSを搭載し、音楽・動画再生だけではなく、インターネットや、メール・メッセージ・写真加工などのさまざまなアプリ、ゲームなどを楽しめる多機能プレーヤー。画面サイズの小さいiPad Wi-Fiモデルといってもいい。テザリングに対応するスマートフォンやモバイルWi-Fiルータと組み合わせれば、Wi-Fi(無線LAN)経由でどこでもインターネットに接続できるので、ほとんどiPhoneと同じ感覚で使える。
最新の「第5世代iPod touch」は、同時に発表した「iPhone 5」同様、横幅はそのままに、画面サイズを従来の3.5インチから4.0インチに大型化した。本体はこれまで以上に薄く、軽くなり、iPod touchとしては初めてピンクやブルーなど、計5色(直販限定の「 (PRODUCT) RED」のレッドを含めると6色)のカラーバリエーションを用意した。厚みがあり、カチっとした印象の「iPhone 5」に比べ、ポップな感じに仕上がっている。
「iPhone 5」と同じ4インチの「Retinaディスプレイ」を搭載した「第5世代iPod touch」
厚さはわずか6.1mm、重さは約88g
携帯オーディオプレーヤーは、「iPod」のアップルと「ウォークマン」のソニーの上位2社だけで総販売台数の9割以上を占め、2010年12月から12年10月まで、2年弱にわたってソニーがアップルを抑え、No.1のポジションをキープしていた。しかし、12年11月はアップルが久しぶりに1位に返り咲いた。発売直後は品薄のために店舗に在庫がなく、ほとんど予約販売だけだった「第5世代iPod touch」が予約者に行き渡り、販売台数が急増したためだ。1年のうち、携帯オーディオプレーヤーが最も売れる年末年始の12月と1月はソニー、2月・3月・4月はアップルが僅差でトップに立った。
アップルのiPodシリーズ全体の月間販売台数は、12年11月以降、それまでの前年割れから一転し、前年以上かほぼ前年並みで推移している。一方、ソニーのウォークマンは、それまで好調だった反動で、12年4月以降、前年を下回っている。アップルとソニーの上位2社の寡占状態には変わりはないが、昨年秋までとは少し風向きが変わってきた。
iPodシリーズについて、新旧を問わずブランド別に集計すると、iPod touch/iPod nanoの新モデル発売後の12年11月~13年1月の3か月間は、全体の5~6割を占める主力機種のiPod touchは前年同月比106.8~130.6%、3割程度を占めるiPod nanoは前年同月比115.7~133.1%といずれも前年を上回り、iPod classicの落ち込みをカバーした。カラーを一新したiPod shuffleも前年を上回り、約2年ぶりのフルモデルチェンジや新カラーが評価されたようだ。
クレジットカードとほぼ同じ大きさの「第7世代iPod nano」。第6世代モデルで廃止された動画再生機能が復活し、Bluetoothやラジオ機能も搭載する
iPod touchはブラック・ホワイトと独自のブルーが人気
家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」をもとに、「第5世代iPod touch」と「第7世代iPod nano」に限って、容量を問わず、カラー別に集計した。なお、Apple Online Store、直営店のApple Store限定販売の「 (PRODUCT) RED」は含まない。集計期間は2013年4月23日まで。
まずは「第5世代iPod touch」からみていこう。カラー別販売台数1位は、シェア27.8%で、ブラック&スレートだった。以下、ブルー(26.3%)、ホワイト&シルバー(21.0%)、ピンク(17.1%)、イエロー(7.8%)と続く。1位のブラック&スレートと2位のブルーの差はわずか1.5ポイントだった。容量ごとに別々に集計すると、どの色も大容量の64GBモデルより価格の安い32GBモデルのほうが売れており、1位から5位まですべて32GBモデルだった。
順位 | 色 | 型番 | 販売台数 シェア(%) |
1 | MD723J/A、MD724J/A | 27.8 | |
2 | MD717J/A、MD718J/A | 26.3 | |
3 | MD720J/A、MD721J/A | 21.0 | |
4 | MC903J/A、MC904J/A | 17.1 | |
5 | MD714J/A、MD715J/A | 7.8 |
※16GB/32GBモデルを色別に合算
※直販限定の「(PRODUCT) RED」を除く
※直販限定の「(PRODUCT) RED」を除く
「BCNランキング」 日次合算<最大パネル>
ブラック&スレート、ホワイト&シルバーは、「iPhone 5」と同じカラー。iPod touch独自のブルー・ピンク・イエローは、前面がホワイトで背面と側面がそれぞれのカラーリング。前面のカラーで区分すると、ホワイトが約7割、ブラックが残り約3割で、ホワイトのほうが人気だ。
iPod nanoの人気カラーはピンクからスレートに 新色のイエローは不振
続いて、2006年発売の第2世代モデルから5色以上のカラーバリエーションを揃えてきた「第7世代iPod nano」をみていこう。カラー別販売台数1位はスレート(21.1%)、2位はピンク(18.1%)、3位はブルー(17.2%)、4位はシルバー(14.4%)、5位はグリーン(11.7%)、6位はパープル(11.4%)、7位はイエロー(6.1%)だった。第5/第6世代iPod nanoでは、ピンクがダントツの人気だったが、第7世代iPod nanoは、前面カラーが「ブラック」のスレートが少しだけリードし、あとはイエローを除く各色に人気が分散している。
順位 | 色 | 型番 | 販売台数 |
1 | MD481J/A | 21.1 | |
2 | MD475J/A | 18.1 | |
3 | MD477J/A | 17.2 | |
4 | MD480J/A | 14.4 | |
5 | MD478J/A | 11.7 | |
6 | MD479J/A | 11.4 | |
7 | MD476J/A | 6.1 |
※直販限定の「(PRODUCT) RED」を除く
「BCNランキング」 日次合算<最大パネル>
iPhoneも次期モデルからカラフルになる?
iPhoneも、次期モデルから、ブラック・ホワイト以外のカラーが増えるという噂が流れている。従来型携帯電話やAndroid搭載スマートフォンでは、2~4色程度のカラーバリエーションは珍しくなく、「第5世代iPod touch」という実例もあるため、可能性はゼロではないだろう。熱心なiPhoneファンは、今回のカラー別ランキングを参考に、どんな色が登場するのか、予想してみてはいかがだろうか。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。