あの家計簿ソフトのクラウド版が登場 いつでもどこでもおこづかい管理
テクニカルソフトの「てきぱき家計簿マム」は、1994年のリリース以来、いまも根強いファンを持つ家計簿ソフトだ。私も「てきぱき家計簿マム3」から愛用し、現在は最新の「てきぱき家計簿マム8」を使用している。その「家計簿マム」シリーズの新しい仲間として、クラウド版の家計簿サービス「マム クラウド家計簿」が登場した。
「マム クラウド家計簿」は、PCだけではなくスマートフォンやタブレット端末で、ウェブ上にアップロードした家計簿データにアクセスできるクラウド型の家計簿サービス。外出先からスマートフォンで入力したり、帰宅後にスマートフォンでつけた家計簿をPCで整理したりできる。さっそく試した。
「マム クラウド家計簿」は、ウェブブラウザからアクセスするので、アプリをインストールする必要がなく、端末のOSに左右されることもない。ブラウザ上で「マム クラウド家計簿」のサイトにアクセスして、登録したメールアドレスとパスワードを入力してログインすれば使用できる。
「マム クラウド家計簿」には、現金出納管理(おこづかい帳)機能に限定した月額利用料無料の機能限定版と、現金、口座、クレジット、電子マネーなど、複数の資金管理機能が利用できる月額利用料315円のフル機能版がある。今回はフル機能版を使った。
使い方は非常にシンプル。お金を使ったら、その場で支払先や金額、費目などを入力して「記入する」をタップすれば登録できる。収入があったときも、支払い元、取り扱い、金額などを入力すればいいだけなので、非常に簡単だ。ひと通り使って感じたのは、出先でも手軽に入力できるので、記入漏れが減るということ。お金を使ったら、忘れる前にスマートフォンで記録できる。
また、合計金額を記録しておけば、電車で座ったときやカフェで休んでいるとき、家に帰ってちょっと時間があるときなどに、PCやタブレット端末を使って内訳を編集することができる。トップページには予算と残高が表示されるので、今月はどれくらい余裕があるのかがひと目でわかる。
銀行からお金を下ろした場合も、「お金の移動」ボタンをクリックし、移動元に登録した銀行、移動先に現金を選ぶだけで簡単だ。
PCやタブレット端末での操作もシンプルで使いやすい。「てきぱき家計簿マム」より機能はシンプルだが、直感的に操作できる。
初心者にとって、家計簿は複雑でハードルが高い。入力するのが面倒で、三日坊主で終わってしまう人も少なくない。そんな人こそ、「マム クラウド家計簿」を試していただきたい。スマートフォンから気軽に入力できるので、日々記録するのが苦にならない。さらに、おこづかい帳感覚で記録でき、あとからきちんと家計の収支を分析できるので、気軽に、きちんと役に立つ家計簿をつけることができる。
有料のフル機能版は、ソニーの非接触型ICカードリーダー/ライター「PaSoRi」や「FeliCa」ポートを利用して、電子マネーの明細を取り込むことができる。わが家に「PaSoRi」があったので、電子マネーの明細を取り込んだのだが、細々とした電車賃などを自動的に転記してくれるので、非常に助かる。電子マネーを使用する頻度が高いユーザーにとっては、大変便利な機能だ。
「マム クラウド家計簿」は、インターネットにつながってさえいれば、どこでも家計簿を見ることができる。PCの買替え時や、万が一、PCが壊れてしまってもデータを失うことはないので安心だ。
その反面、いったん家計簿データをサーバーに送るので、人に見られたくない家計簿の情報が外に漏れてしまうのでは、と心配になる。そこで運営元のサンテクの担当者に話を聞いた。
「家計簿データと個人データは別に管理して、暗号化しています。極めて慎重に取り扱っておりますので、安心してお使いください」とのことだ。
もう一つ、クラウドで家計簿を管理する際の心配事があるとすれば、もしサービスが終了したら家計簿データはどうなるのかということ。家計簿はその家のお金の流れを分析する大事な記録だ。月単位、年単位で日々の出納をチェックしたり、見直したりすることもある。継続して記録した大切なデータがサービス終了と同時に消滅してしまっては、非常に困る。
担当者は「家計簿ソフトを販売して30年、『家計簿マム』も発売してから18年が経ちますが、いまも機能改善を続けております。家計簿は記録したデータが大事ですし、『マム クラウド家計簿』は弊社の主力サービスとしてユーザーさんと連携し継続的に育てていきたいと思います」と話した。
「続けること」を大事にしている会社であり、これまでの実績を見ても「てきぱき家計簿マム」シリーズを継続して発売している。ユーザーサポートもしっかり行っているので、安心して使えそうだ。
「マム クラウド家計簿」を使うようになってから、買い物後にスマートフォンを取り出して支出を記録するクセがついた。現状でも特に不満はないが、ぜひ今後追加してほしいのが「クイック入力」画面だ。
現在は、支出の入力欄が細かすぎるので少々面倒だ。もちろん全部入力する必要はないのだが、項目が多いとそれぞれ確認してスクロールし、最後の「記入」をタップしなければならないので、急ぎのときはちょっとじれったい。
出先では、日時、金額、支払先、品名程度など最低限の項目だけササッと入力できるとうれしい。現状の詳細入力ページと併用して、シンプルなクイック入力画面も用意してもらえると、さらに便利だと思う。
他にもいくつか要望をサポートに出したところ、ていねいに回答が返ってきた。それによると、現在、複数の機能について強化を検討中で、3月下旬からユーザーの声を反映して、さらに使いやすくしていくという。「マム クラウド家計簿」は、ユーザーの声を取り入れながら日々進化するサービスだ。
レビューのために使い始めたサービスだが、いまとなっては出先でお金を使うたびに記録しておかないと落ち着かなくなってしまった。スマートフォンを使ってメモ感覚で立ちながら記録できるのは、本当に便利。特に共働きの夫婦は、家でゆっくり家計簿をつける時間がなかなか取れない。「マム クラウド家計簿」なら、家計簿を意識しなくても続けていくことができそうだ。
「マム」というネーミングや家計簿ソフトというジャンルからは、女性向けと思われがちな「マム クラウド家計簿」だが、ちょっとしたおこづかい管理にもぴったり。現金の管理だけなら無料の機能限定版で十分なので、男性や子どもにもおすすめできる。(ライター・石井和美)
「マム クラウド家計簿」は、PCだけではなくスマートフォンやタブレット端末で、ウェブ上にアップロードした家計簿データにアクセスできるクラウド型の家計簿サービス。外出先からスマートフォンで入力したり、帰宅後にスマートフォンでつけた家計簿をPCで整理したりできる。さっそく試した。
ついにクラウド版が登場! 家計簿「マム クラウド家計簿」
お金を使ったら、忘れないうちにスマートフォンで入力
「マム クラウド家計簿」は、ウェブブラウザからアクセスするので、アプリをインストールする必要がなく、端末のOSに左右されることもない。ブラウザ上で「マム クラウド家計簿」のサイトにアクセスして、登録したメールアドレスとパスワードを入力してログインすれば使用できる。
「マム クラウド家計簿」には、現金出納管理(おこづかい帳)機能に限定した月額利用料無料の機能限定版と、現金、口座、クレジット、電子マネーなど、複数の資金管理機能が利用できる月額利用料315円のフル機能版がある。今回はフル機能版を使った。
使い方は非常にシンプル。お金を使ったら、その場で支払先や金額、費目などを入力して「記入する」をタップすれば登録できる。収入があったときも、支払い元、取り扱い、金額などを入力すればいいだけなので、非常に簡単だ。ひと通り使って感じたのは、出先でも手軽に入力できるので、記入漏れが減るということ。お金を使ったら、忘れる前にスマートフォンで記録できる。
ランチ後、会計前に伝票を見ながらササッと入力!
また、合計金額を記録しておけば、電車で座ったときやカフェで休んでいるとき、家に帰ってちょっと時間があるときなどに、PCやタブレット端末を使って内訳を編集することができる。トップページには予算と残高が表示されるので、今月はどれくらい余裕があるのかがひと目でわかる。
予算と残高がひと目でわかる
銀行からお金を下ろした場合も、「お金の移動」ボタンをクリックし、移動元に登録した銀行、移動先に現金を選ぶだけで簡単だ。
お金の移動も簡単。残高調整をしてくれるので計算の必要はない
PCやタブレット端末での操作もシンプルで使いやすい。「てきぱき家計簿マム」より機能はシンプルだが、直感的に操作できる。
初心者にとって、家計簿は複雑でハードルが高い。入力するのが面倒で、三日坊主で終わってしまう人も少なくない。そんな人こそ、「マム クラウド家計簿」を試していただきたい。スマートフォンから気軽に入力できるので、日々記録するのが苦にならない。さらに、おこづかい帳感覚で記録でき、あとからきちんと家計の収支を分析できるので、気軽に、きちんと役に立つ家計簿をつけることができる。
有料のフル機能版は、ソニーの非接触型ICカードリーダー/ライター「PaSoRi」や「FeliCa」ポートを利用して、電子マネーの明細を取り込むことができる。わが家に「PaSoRi」があったので、電子マネーの明細を取り込んだのだが、細々とした電車賃などを自動的に転記してくれるので、非常に助かる。電子マネーを使用する頻度が高いユーザーにとっては、大変便利な機能だ。
「PaSoRi」で電子マネーを読み取る。履歴を表示するので、費目などを入力していく
PCが壊れてもデータはクラウド上にあるから安心
「マム クラウド家計簿」は、インターネットにつながってさえいれば、どこでも家計簿を見ることができる。PCの買替え時や、万が一、PCが壊れてしまってもデータを失うことはないので安心だ。
その反面、いったん家計簿データをサーバーに送るので、人に見られたくない家計簿の情報が外に漏れてしまうのでは、と心配になる。そこで運営元のサンテクの担当者に話を聞いた。
「家計簿データと個人データは別に管理して、暗号化しています。極めて慎重に取り扱っておりますので、安心してお使いください」とのことだ。
もう一つ、クラウドで家計簿を管理する際の心配事があるとすれば、もしサービスが終了したら家計簿データはどうなるのかということ。家計簿はその家のお金の流れを分析する大事な記録だ。月単位、年単位で日々の出納をチェックしたり、見直したりすることもある。継続して記録した大切なデータがサービス終了と同時に消滅してしまっては、非常に困る。
担当者は「家計簿ソフトを販売して30年、『家計簿マム』も発売してから18年が経ちますが、いまも機能改善を続けております。家計簿は記録したデータが大事ですし、『マム クラウド家計簿』は弊社の主力サービスとしてユーザーさんと連携し継続的に育てていきたいと思います」と話した。
「続けること」を大事にしている会社であり、これまでの実績を見ても「てきぱき家計簿マム」シリーズを継続して発売している。ユーザーサポートもしっかり行っているので、安心して使えそうだ。
ユーザーとともに「マム クラウド家計簿」を育てる
「マム クラウド家計簿」を使うようになってから、買い物後にスマートフォンを取り出して支出を記録するクセがついた。現状でも特に不満はないが、ぜひ今後追加してほしいのが「クイック入力」画面だ。
現在は、支出の入力欄が細かすぎるので少々面倒だ。もちろん全部入力する必要はないのだが、項目が多いとそれぞれ確認してスクロールし、最後の「記入」をタップしなければならないので、急ぎのときはちょっとじれったい。
出先では、日時、金額、支払先、品名程度など最低限の項目だけササッと入力できるとうれしい。現状の詳細入力ページと併用して、シンプルなクイック入力画面も用意してもらえると、さらに便利だと思う。
他にもいくつか要望をサポートに出したところ、ていねいに回答が返ってきた。それによると、現在、複数の機能について強化を検討中で、3月下旬からユーザーの声を反映して、さらに使いやすくしていくという。「マム クラウド家計簿」は、ユーザーの声を取り入れながら日々進化するサービスだ。
スマートフォンで「気軽に入力」が継続の秘訣
レビューのために使い始めたサービスだが、いまとなっては出先でお金を使うたびに記録しておかないと落ち着かなくなってしまった。スマートフォンを使ってメモ感覚で立ちながら記録できるのは、本当に便利。特に共働きの夫婦は、家でゆっくり家計簿をつける時間がなかなか取れない。「マム クラウド家計簿」なら、家計簿を意識しなくても続けていくことができそうだ。
「マム」というネーミングや家計簿ソフトというジャンルからは、女性向けと思われがちな「マム クラウド家計簿」だが、ちょっとしたおこづかい管理にもぴったり。現金の管理だけなら無料の機能限定版で十分なので、男性や子どもにもおすすめできる。(ライター・石井和美)