パナソニックが「Let'snote」のユーザーミーティングを開催、率直な意見に開発者もたじたじ
パナソニックは、2月9日、ノートPC「Let'snote」ユーザーを対象にした「2013年 Let'snote ユーザーミーティング」を開催した。午前と午後の2部制で、それぞれ約2時間にわたってユーザーと開発者、特別ゲストらが意見を交換し、交流を深めた。
「Let'snote」ユーザーと、モノづくりに関わるキーマンの交流の場として、「Let'snoteとの相棒度」「エピソードや活用術」「次期商品への要望」をテーマに意見交換を行った。午前と午後で合わせて約100人の応募があり、応募者のなかからそれぞれ学生から70代までの男女ユーザー10人程度が参加した。
特別ゲストとして、午前の部はビジネス書作家である戸田覚さんが、午後の部はアプリ・ソムリエとしても活躍中のタレントの石井寛子さんが登場し、進行役を務めた。
まず、市場開発グループ商品企画チームの井上剛志総括参事と、AVCネットワークス社 ビジネスソリューション事業グループ ITプロダクツビジネスユニット テクノロジーセンターの坂田厚志主幹技師が「Let'snote」の開発秘話を披露。
1996年発売の初代「CF-N1」から順調に歩んできた「Let'snote」に最初のターニングポイントが訪れたのは2002年。3月に発売した「CF-R1」は、軽量で長時間駆動というモバイル性を重視したモデルに仕上げた。これがその後の「Let'snote」の方向性を決めた。
軽く、長時間駆動の「Let'snote」をモバイルシーンで使う人が増え、そのユーザーから上がってきたのが、「カバンに入れていたPCにヒビが入った」という声だった。調べてみると、主に電車のなかで破損するケースが多いとわかった。そこで開発者自らが計測器と「Let'snote」をカバンに忍ばせて田園都市線の満員電車に乗り込み、どれほどの圧力がかかるのかを測定。その結果が、現在まで「Let'snote」の加圧試験の基準になっている「100kgf」。
こうして生まれたのが、高いスペックと100kg加圧振動試験/30cm(非動作時)落下試験をクリアしたタフボディを両立し、さらに標準バッテリで約8時間の長時間駆動を実現した2005年5月発売の「CF-W4」だ。
特別ゲストとユーザーとの意見交換会・午後の部には、石井寛子さんが登場。「相棒度」「活用術」「次期商品への要望」の3つのテーマでパネルディスカッションを実施した。
コアなファンが多い「Let'snote」だけあって、「相棒度」では70~100点の高得点が多く出た。満足している点では「軽い」「小型」「バッテリの持ちがいい」「丈夫」などの「Let'snote」の特徴が多く挙げられたほか、「憧れがあった」という声もあった。逆に不満点では、女性ユーザーを中心に「もう少しデザインに凝ってほしい」「マイレッツ倶楽部で注文できる天板のカラーバリエーションを最初から標準価格で用意してほしい」「きょう体全体のカラーバリエーションの登場に期待したい」など、デザインに関することが多く上がった。学生からは「価格が高く、買い替えたくてもなかなか買えない」などの声が寄せられた。
「活用術」では、それぞれのユーザーの生活スタイルに合わせたさまざまな使い方を紹介。興味深かったのがマルチタッチに対応し、ディスプレイが360°回転する「Let'snote CF-AX2」シリーズだ。「家のなかで持ち歩く」「寝転がってゲームやブログなどをする」など、仕事用ではなく、リラックスシーンで活用するユーザーが多いことがわかった。
「次期商品への要望」では、価格やカラーバリエーションなどの希望が多かったが、なかには「7インチ液晶、500g以下の『Let'snote』を見てみたい」など、具体的な案もあった。
イベント終了後、坂田主幹技師は、「『AXシリーズ』から女性ユーザーが増えた。携帯電話やスマートフォンのように持ち歩いている人や、リラックスシーンでも使っている人が意外に多かった。いただいた意見を製品づくりに生かしていきたい」と話した。
「2013年 Let'snote ユーザーミーティング」の参加者(午後の部)
「Let'snote」ユーザーと、モノづくりに関わるキーマンの交流の場として、「Let'snoteとの相棒度」「エピソードや活用術」「次期商品への要望」をテーマに意見交換を行った。午前と午後で合わせて約100人の応募があり、応募者のなかからそれぞれ学生から70代までの男女ユーザー10人程度が参加した。
ユーザーと開発者、ゲストで意見交換
特別ゲストとして、午前の部はビジネス書作家である戸田覚さんが、午後の部はアプリ・ソムリエとしても活躍中のタレントの石井寛子さんが登場し、進行役を務めた。
100kgfの加圧試験は田園都市線の満員電車がヒント
まず、市場開発グループ商品企画チームの井上剛志総括参事と、AVCネットワークス社 ビジネスソリューション事業グループ ITプロダクツビジネスユニット テクノロジーセンターの坂田厚志主幹技師が「Let'snote」の開発秘話を披露。
井上剛志総括参事(左)と坂田厚志主幹技師
1996年発売の初代「CF-N1」から順調に歩んできた「Let'snote」に最初のターニングポイントが訪れたのは2002年。3月に発売した「CF-R1」は、軽量で長時間駆動というモバイル性を重視したモデルに仕上げた。これがその後の「Let'snote」の方向性を決めた。
軽く、長時間駆動の「Let'snote」をモバイルシーンで使う人が増え、そのユーザーから上がってきたのが、「カバンに入れていたPCにヒビが入った」という声だった。調べてみると、主に電車のなかで破損するケースが多いとわかった。そこで開発者自らが計測器と「Let'snote」をカバンに忍ばせて田園都市線の満員電車に乗り込み、どれほどの圧力がかかるのかを測定。その結果が、現在まで「Let'snote」の加圧試験の基準になっている「100kgf」。
こうして生まれたのが、高いスペックと100kg加圧振動試験/30cm(非動作時)落下試験をクリアしたタフボディを両立し、さらに標準バッテリで約8時間の長時間駆動を実現した2005年5月発売の「CF-W4」だ。
歴代の「Let'snote」
特別ゲストと率直な意見を交換、モバイル性には満足だがデザインは不満も
特別ゲストとユーザーとの意見交換会・午後の部には、石井寛子さんが登場。「相棒度」「活用術」「次期商品への要望」の3つのテーマでパネルディスカッションを実施した。
「CF-AX2」ユーザーの石井寛子さん
コアなファンが多い「Let'snote」だけあって、「相棒度」では70~100点の高得点が多く出た。満足している点では「軽い」「小型」「バッテリの持ちがいい」「丈夫」などの「Let'snote」の特徴が多く挙げられたほか、「憧れがあった」という声もあった。逆に不満点では、女性ユーザーを中心に「もう少しデザインに凝ってほしい」「マイレッツ倶楽部で注文できる天板のカラーバリエーションを最初から標準価格で用意してほしい」「きょう体全体のカラーバリエーションの登場に期待したい」など、デザインに関することが多く上がった。学生からは「価格が高く、買い替えたくてもなかなか買えない」などの声が寄せられた。
さまざまな意見が寄せられた
「活用術」では、それぞれのユーザーの生活スタイルに合わせたさまざまな使い方を紹介。興味深かったのがマルチタッチに対応し、ディスプレイが360°回転する「Let'snote CF-AX2」シリーズだ。「家のなかで持ち歩く」「寝転がってゲームやブログなどをする」など、仕事用ではなく、リラックスシーンで活用するユーザーが多いことがわかった。
「次期商品への要望」では、価格やカラーバリエーションなどの希望が多かったが、なかには「7インチ液晶、500g以下の『Let'snote』を見てみたい」など、具体的な案もあった。
イベント終了後、坂田主幹技師は、「『AXシリーズ』から女性ユーザーが増えた。携帯電話やスマートフォンのように持ち歩いている人や、リラックスシーンでも使っている人が意外に多かった。いただいた意見を製品づくりに生かしていきたい」と話した。