<CP+2013レポート>プロカメラマンが見たCP+、デジタル一眼ユーザーはこれを見逃すな!
「CP+ 2013」の会場では、さまざまな最新のデジタルカメラや写真映像関連アイテムを実際に手に取って確かめながら、メーカーの開発担当者から直接話を聞くことができる。ここでしかお目にかかれない写真作品も多数展示されているのも魅力だ。ここでは、会場で目に留まったデジタル一眼ユーザー必見のおすすめアイテムを紹介しよう。
デジタルカメラの進化とともに大容量・高速化が進むメモリカード。デジタル一眼レフのハイエンドモデルが採用しているコンパクトフラッシュ(CF)カードも同様だ。高速・高性能メモリーカードとして、高い信頼を得ている「Lexar(レキサー)」ブランドを展開するマイクロン ジャパンは、現在入手できるCFカードとしては最速の「プロフェッショナル1000倍速シリーズ」と、次世代規格の超高速カード「XQD」カードを展示している。
「プロフェッショナル1000倍速シリーズ」は、UDMA 7規格に対応し、最低転送速度が150MB/s。このスペックを達成しているCFカードは、いまのところこのシリーズだけだ。規格上のCFカードの最大転送速度は理論値で167MB/s(1113倍速)なので、ほぼ限界のスピードに到達していることになる。
2000万画素を超えるデジタル一眼カメラでは、1カットのJPEGファイルでも数十MBもあって、高速大容量のCFカードを入れていないと、思うように連写できない。「プロフェッショナル1000倍速シリーズ」は、担当者によれば「キヤノンの『EOS 5D Mark III』の秒6コマも余裕でこなせる」というから頼もしい。
CFカードより高速で転送するメディアとして誕生したのが、XQDメモリーカードだ。マイクロン ジャパンは、最低転送速度が168MB/sのXQDカード「プロフェッショナル1100倍速シリーズ XQD」を開発し、4月中旬に発売するという。
現在、XQD対応のカメラはニコンの「Nikon D4」だけで、カードもソニーからしか発売されていない。そこにレキサーの「XQD」が登場することで、普及に弾みがつくことが期待される。気になる容量と実勢価格は、32GBが3万9800円前後、64GBが5万9800円と前後の見込みだ。
夜景撮影やスローシャッター撮影のとき、必要になるのが三脚だ。国産の三脚メーカーとして50年以上にわたって三脚をつくり続けているベルボンは、数多くの三脚を展示している。そのなかで風景写真派やトレッキング写真派におすすめの「ウルトレック」シリーズを紹介しよう。
「ウルトレック UTシリーズ」は、脚部を雲台側に180°回転させて、コンパクトに持ち運べるユニークな三脚。「脚をひっくり返す」という発想がなんとも斬新だ。ボディは堅牢なマグネシウム合金製で、脚部のパイプ径も太く、十分な安定感が得られる。
ワンタッチで開脚角度が3段階に調節できるのも便利。脚の固定は、パイプを半回転させてロックするウルトラロック式だが、コツさえつかめばナット式やレバー式と同じように扱うことができる。担当者によれば、「この方式を採用したことで、脚を縮めたときはコンパクト、伸ばせばアイレベルの高さに、という驚異の縮尺比を実現できた」のだそう。春には、待望のミドルクラス「ウルトレック UT-53Q」を発売する予定だ。
本格的な撮影に出かけるとなると、カメラ以外にも交換レンズ、フィルターなど、どうしても荷物は多くなる。しかも、どれも精密機器なので、キズをつけずに大事に持ち運びたい。これらのアイテムを効率的に、しかも安全に持ち運ぶことができるカメラバッグをぜひ用意したい。
写真・撮影関連の製品を幅広く取り扱うハクバ写真産業は、本格的なカメラバッグから可愛らしいストラップまで、実にさまざまなアイテムを展示している。そのなかから、ミラーレス一眼ユーザーにイチ推しのメッセンジャータイプのカメラバッグをご紹介しよう。
「ルフトデザイン ジップメッセンジャー」は、メッセンジャーバッグとしての利点を生かしたカメラバッグだ。バックルは、ワンタッチでストラップの長さをすばやく簡単に調節できる。移動時はストラップを縮めて、バッグが安定するように背中に密着させ、使うときはストラップを緩めてくるりと回せば、バッグをからだの前に持ってくることができる。
いちいちストラップを外す必要がないので、バックパックよりも簡単に中身の出し入れができるし、ショルダーバッグと違って斜めがけだから、片方の肩にばかり重さがかかることもない。SとMの2サイズがあって、カラーバリエーションはSが3色、Mは2色。どちらもバッグ内部はカメラ機材を保護するためのクッション加工が施されていて、ベロクロテープで固定する間仕切りが備わっている。発売は春頃ということなので、散歩写真を撮るときなどにぴったりだろう。
また、女性向けとして新ブランドの「fillerire」のカメラバッグも展示している。残念ながら発売日は未定だ。
写真データをPCモニタに表示する人は多いだろう。写真を印刷したとき、モニタ上の写真の色と見比べて、違和感を覚えたことはないだろうか。モニタは製品ごとに色の再現性が異なり、同じ写真でもモニタが違うだけで異なる色に見えてしまう。ナナオの「ColorEdge」は、色管理(キャリブレーション)をすることで、モニタとプリントの色を統一することができるカラーマネジメント液晶モニタだ。
解像度1920×1200の24.1型ノングレア液晶を搭載する「ColorEdge CX240」シリーズもカラーマネジメント液晶モニタの一つ。2012年8月発売の「ColorEdge」3シリーズのなかではスタンダードモデルの位置づけではあるが、それでも表示の経年変化を自動で再調整してくれるセンサを内蔵する。
カラーマネジメントソフトや専用キャリブレーションセンサが付属したモデルを用意しているので、きちんと色管理をして、作品としての写真を仕上げたい人におすすめだ。ブースでは、モニタの表示とプリントの色がしっかり統一されているかどうか、を自分の目で確かめることができる。
昨年11月発売の「ColorEdge CX270」シリーズは、27.0型ノングレア液晶を搭載して、2560×1440の高解像度表示が可能。ただし、PC側のモニタ出力端子がDislayPortもしくはDVI-D24ピン、あるいはHDMIでないと、この解像度を生かすことはできない。また、画面サイズと解像度の関係から、同じ大きさで文字を表示した場合、「270」は「240」よりも文字が小さく表示される。メーカー担当者によれば、「フォトレタッチなど、クリエイティブな作業がメインの使い方なら『270』シリーズ、メールやウェブ、文書作成など、通常の使い方もするのであれば『240』シリーズがおすすめ」とのことだ。
写真データをPCや外付けHDDに保存する人は多い。最近のデジタルカメラは高画素化が進み、一枚当たりのデータ容量は大きくなっている。保存容量が足りなくならないように、大容量のストレージが必要だ。
ウエスタン・デジタルは、USB3.0対応のポータブルHDD「My Passport」を出展。Windows 8に対応し、Windows 8のスタート画面で「My Passport」内の画像が自動的にライブタイルで表示される。外付けHDDでここまでWindows 8との親和性が高いのは、メーカー担当者によると「米本社が、マイクロソフトの米本社と緊密に連絡を取り合って開発しているHDD製品だから」だそうだ。
他社のポータブルHDDでは、HDDの基板とUSBなどの接続インターフェース用基板が別々になっているのがふつうだが、「My Passport」はHDDメーカーならではのコンパクト化技術で、HDDの基板にUSB3.0のコントローラーを直づけしている。自動バックアップソフトやパスワード保護機能、ハードウェアベースのデータ暗号化機能も備わっていて、万一のときも安心だ。大切な写真の保管用に、こうしたHDDはぜひ用意しておきたい。容量は500GB、1TB、2TBの3タイプ。(フォトグラファー/夏村光一)
快速撮影を実現する高速CFカード、レキサーの「1000倍速シリーズ」
デジタルカメラの進化とともに大容量・高速化が進むメモリカード。デジタル一眼レフのハイエンドモデルが採用しているコンパクトフラッシュ(CF)カードも同様だ。高速・高性能メモリーカードとして、高い信頼を得ている「Lexar(レキサー)」ブランドを展開するマイクロン ジャパンは、現在入手できるCFカードとしては最速の「プロフェッショナル1000倍速シリーズ」と、次世代規格の超高速カード「XQD」カードを展示している。
「プロフェッショナル1000倍速シリーズ」は、UDMA 7規格に対応し、最低転送速度が150MB/s。このスペックを達成しているCFカードは、いまのところこのシリーズだけだ。規格上のCFカードの最大転送速度は理論値で167MB/s(1113倍速)なので、ほぼ限界のスピードに到達していることになる。
2000万画素を超えるデジタル一眼カメラでは、1カットのJPEGファイルでも数十MBもあって、高速大容量のCFカードを入れていないと、思うように連写できない。「プロフェッショナル1000倍速シリーズ」は、担当者によれば「キヤノンの『EOS 5D Mark III』の秒6コマも余裕でこなせる」というから頼もしい。
最速のCFカード「プロフェッショナル1000倍速シリーズ」(右)と、600倍速のSDHCカード「プロフェッショナル600倍速シリーズ UHS-1」
CFカードより高速で転送するメディアとして誕生したのが、XQDメモリーカードだ。マイクロン ジャパンは、最低転送速度が168MB/sのXQDカード「プロフェッショナル1100倍速シリーズ XQD」を開発し、4月中旬に発売するという。
現在、XQD対応のカメラはニコンの「Nikon D4」だけで、カードもソニーからしか発売されていない。そこにレキサーの「XQD」が登場することで、普及に弾みがつくことが期待される。気になる容量と実勢価格は、32GBが3万9800円前後、64GBが5万9800円と前後の見込みだ。
XQDカード「プロフェッショナル1100倍速シリーズ XQD」(左)と専用のカードリーダー
ブレのない写真を撮影する必須アイテム、畳むとコンパクトになる三脚が登場
夜景撮影やスローシャッター撮影のとき、必要になるのが三脚だ。国産の三脚メーカーとして50年以上にわたって三脚をつくり続けているベルボンは、数多くの三脚を展示している。そのなかで風景写真派やトレッキング写真派におすすめの「ウルトレック」シリーズを紹介しよう。
「ウルトレック UTシリーズ」は、脚部を雲台側に180°回転させて、コンパクトに持ち運べるユニークな三脚。「脚をひっくり返す」という発想がなんとも斬新だ。ボディは堅牢なマグネシウム合金製で、脚部のパイプ径も太く、十分な安定感が得られる。
この春発売の「ウルトレック UT-53Q」。折り畳んだ状態の縮長はわずか275mmしかないが、伸ばすと1560mmになる
ワンタッチで開脚角度が3段階に調節できるのも便利。脚の固定は、パイプを半回転させてロックするウルトラロック式だが、コツさえつかめばナット式やレバー式と同じように扱うことができる。担当者によれば、「この方式を採用したことで、脚を縮めたときはコンパクト、伸ばせばアイレベルの高さに、という驚異の縮尺比を実現できた」のだそう。春には、待望のミドルクラス「ウルトレック UT-53Q」を発売する予定だ。
シリーズ中、最も頑強で、フルサイズのデジタル一眼レフにもしっかり対応する「ウルトレック UT-63Q」
カメラやレンズを持ち運ぶ、使い勝手を追求したハクバのカメラバッグ
本格的な撮影に出かけるとなると、カメラ以外にも交換レンズ、フィルターなど、どうしても荷物は多くなる。しかも、どれも精密機器なので、キズをつけずに大事に持ち運びたい。これらのアイテムを効率的に、しかも安全に持ち運ぶことができるカメラバッグをぜひ用意したい。
写真・撮影関連の製品を幅広く取り扱うハクバ写真産業は、本格的なカメラバッグから可愛らしいストラップまで、実にさまざまなアイテムを展示している。そのなかから、ミラーレス一眼ユーザーにイチ推しのメッセンジャータイプのカメラバッグをご紹介しよう。
「ルフトデザイン ジップメッセンジャー」は、メッセンジャーバッグとしての利点を生かしたカメラバッグだ。バックルは、ワンタッチでストラップの長さをすばやく簡単に調節できる。移動時はストラップを縮めて、バッグが安定するように背中に密着させ、使うときはストラップを緩めてくるりと回せば、バッグをからだの前に持ってくることができる。
いちいちストラップを外す必要がないので、バックパックよりも簡単に中身の出し入れができるし、ショルダーバッグと違って斜めがけだから、片方の肩にばかり重さがかかることもない。SとMの2サイズがあって、カラーバリエーションはSが3色、Mは2色。どちらもバッグ内部はカメラ機材を保護するためのクッション加工が施されていて、ベロクロテープで固定する間仕切りが備わっている。発売は春頃ということなので、散歩写真を撮るときなどにぴったりだろう。
「ルフトデザイン ジップメッセンジャー」。内部には雑誌やペットボトル、折りたたみ傘を入れるポケットがある
また、女性向けとして新ブランドの「fillerire」のカメラバッグも展示している。残念ながら発売日は未定だ。
女性向けの「fillerire」
正確な色を再現するキャリブレーションモニタ 印刷物と比較すると違いがわかる
写真データをPCモニタに表示する人は多いだろう。写真を印刷したとき、モニタ上の写真の色と見比べて、違和感を覚えたことはないだろうか。モニタは製品ごとに色の再現性が異なり、同じ写真でもモニタが違うだけで異なる色に見えてしまう。ナナオの「ColorEdge」は、色管理(キャリブレーション)をすることで、モニタとプリントの色を統一することができるカラーマネジメント液晶モニタだ。
解像度1920×1200の24.1型ノングレア液晶を搭載する「ColorEdge CX240」シリーズもカラーマネジメント液晶モニタの一つ。2012年8月発売の「ColorEdge」3シリーズのなかではスタンダードモデルの位置づけではあるが、それでも表示の経年変化を自動で再調整してくれるセンサを内蔵する。
カラーマネジメントソフトや専用キャリブレーションセンサが付属したモデルを用意しているので、きちんと色管理をして、作品としての写真を仕上げたい人におすすめだ。ブースでは、モニタの表示とプリントの色がしっかり統一されているかどうか、を自分の目で確かめることができる。
ナナオの「ColorEdge CX240」。写真プリントとモニタ画面のカラーマッチングが簡単にできる「ColorNavigator Elements」の開発版もCP+で初公開
昨年11月発売の「ColorEdge CX270」シリーズは、27.0型ノングレア液晶を搭載して、2560×1440の高解像度表示が可能。ただし、PC側のモニタ出力端子がDislayPortもしくはDVI-D24ピン、あるいはHDMIでないと、この解像度を生かすことはできない。また、画面サイズと解像度の関係から、同じ大きさで文字を表示した場合、「270」は「240」よりも文字が小さく表示される。メーカー担当者によれば、「フォトレタッチなど、クリエイティブな作業がメインの使い方なら『270』シリーズ、メールやウェブ、文書作成など、通常の使い方もするのであれば『240』シリーズがおすすめ」とのことだ。
カラーマネジメントソフトや専用キャリブレーションセンサが付属する「ColorEdge CX270-CNX」。2000万画素を超えるデジタル一眼の写真を表示するのに最適だ
高画素化時代こそ大容量のストレージを! コンパクトボディに2TBの大容量HDD
写真データをPCや外付けHDDに保存する人は多い。最近のデジタルカメラは高画素化が進み、一枚当たりのデータ容量は大きくなっている。保存容量が足りなくならないように、大容量のストレージが必要だ。
ウエスタン・デジタルは、USB3.0対応のポータブルHDD「My Passport」を出展。Windows 8に対応し、Windows 8のスタート画面で「My Passport」内の画像が自動的にライブタイルで表示される。外付けHDDでここまでWindows 8との親和性が高いのは、メーカー担当者によると「米本社が、マイクロソフトの米本社と緊密に連絡を取り合って開発しているHDD製品だから」だそうだ。
ブラックはWindows XP以降に、シルバーはMac OSに対応
他社のポータブルHDDでは、HDDの基板とUSBなどの接続インターフェース用基板が別々になっているのがふつうだが、「My Passport」はHDDメーカーならではのコンパクト化技術で、HDDの基板にUSB3.0のコントローラーを直づけしている。自動バックアップソフトやパスワード保護機能、ハードウェアベースのデータ暗号化機能も備わっていて、万一のときも安心だ。大切な写真の保管用に、こうしたHDDはぜひ用意しておきたい。容量は500GB、1TB、2TBの3タイプ。(フォトグラファー/夏村光一)