ソフトバンクモバイル、「iPhone 5」のバッテリのもちの改善とLTEの広さ・速さをアピール
ソフトバンクモバイルは、10月31日、アップルのスマートフォン「iPhone 5」の発売に合わせて高速データ通信サービス「SoftBank 4G LTE」について、JR東日本の山手線全29駅(ホーム中央付近で計測)で利用できるようになったと発表した。
同日、ソフトバンクが開催した2013年3月期第2四半期決算説明会で、孫正義社長は、連結業績などのIR向け情報に続き、国内事業の状況の一つとして、「ソフトバンク版 iPhone 5 2つの誤解」に言及し、KDDIの田中孝司社長が口火を切ったau版とソフトバンク版のiPhone 5比較や口コミ情報をもとに広まっているネガティブなイメージは誤りであり、誤解を解消したいと訴えた。
アップルのスマートフォン、iPhone 5は、iPhone 4Sに引き続き、国内ではソフトバンクモバイルとKDDI(au)の2社が取り扱っている。iPhone 5から新たに対応したLTEの“相違点”に注目が集まっている。
孫社長は、まずスマートフォンユーザーが重視する「バッテリのもち」に関する誤解を挙げ、iPhone 5でのLTE待受時のパケット通信の接続状態を最適化した10月19日以降、au版よりもバッテリが長もちするようになったと説明。発売直後は確かにau版に比べてバッテリのもちが悪かったかもしれないが、最適化した今はそうではないとした。
また、ソフトバンクモバイルのLTE基地局は、「オムニセル型でカバーエリアが狭く、同じ基地局数でもつながりにくい。重なる部分で干渉が起きて速度が落ちる」という内容の記事(ウェブサイト『週アスPLUS』2012年10月9日)への反論として、ソフトバンクモバイルのLTE基地局の97%は他社と同じ3セクターに分けて、3つのアンテナで吹いているセクター型であり、1つのアンテナのオムニセル型は3%に過ぎないと説明した。
さらにLTEのエリア展開の進捗として、10月31日時点で、JR山手線の全29駅でLTEが利用可能になったと報告。また、JRの全国乗降客数トップ1000駅のホームで、ソフトバンクモバイルのiPhone 5とauのiPhone 5でそれぞれLTEを利用できるかどうか調査したところ、auの542駅より265駅多い807駅で利用できたという。
また、下りの通信速度(LTE/3G問わず、各駅のホーム中央付近で計3回計測した平均値)も、差が500kbps以内だった108か所を除くと、674か所でソフトバンクモバイルのほうが速かったという。LTEに限った下りの平均速度は、auが3.4Mbps、ソフトバンクモバイルが5.8Mbps。こうした測定結果から、iPhone 5で比べた場合、auよりソフトバンクのほうがサービスエリアが広く、通信速度も速いとアピールした。
なお、現在「SoftBank 4G LTE」は2.1GHz帯で展開しているが、来春以降、ソフトバンクモバイルのiPhone 5では、ソフトバンクが買収したイー・アクセス(イー・モバイル)が展開している1.7GHz帯も利用できるようになる見込み。LTE対応周波数帯に1.7GHzが加わると、より快適になるという。並行して、音声通話や従来機種で使用する3G向けに、プラチナバンド(900MHz帯)対応基地局も前倒しで展開しているとした。
iPhone 5は、ソフトバンクモバイルとau、どちらを選んだほうがいいのか――。それぞれ自社のほうがすぐれているとアピールするLTEのサービスエリアや利用スポット数、速さなどは、一つの目安になるだろう。
量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、iPhone 5のキャリア別販売台数シェアは、10月30日までの累計で、ソフトバンクモバイルが58.0%、auが42.0%。販売台数からは、新規/機種変更/MNPの内訳がわからず、店舗への入荷数の差も反映されていないため、実際の人気を示していないという見方もあるが、今のところ、ソフトバンクモバイルのiPhone 5のほうが多く売れている。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
東京、新宿など、山手線全29駅でLTEを利用できる
同日、ソフトバンクが開催した2013年3月期第2四半期決算説明会で、孫正義社長は、連結業績などのIR向け情報に続き、国内事業の状況の一つとして、「ソフトバンク版 iPhone 5 2つの誤解」に言及し、KDDIの田中孝司社長が口火を切ったau版とソフトバンク版のiPhone 5比較や口コミ情報をもとに広まっているネガティブなイメージは誤りであり、誤解を解消したいと訴えた。
アップルのスマートフォン、iPhone 5は、iPhone 4Sに引き続き、国内ではソフトバンクモバイルとKDDI(au)の2社が取り扱っている。iPhone 5から新たに対応したLTEの“相違点”に注目が集まっている。
孫社長は、まずスマートフォンユーザーが重視する「バッテリのもち」に関する誤解を挙げ、iPhone 5でのLTE待受時のパケット通信の接続状態を最適化した10月19日以降、au版よりもバッテリが長もちするようになったと説明。発売直後は確かにau版に比べてバッテリのもちが悪かったかもしれないが、最適化した今はそうではないとした。
「iPhone 5」での電池残量の比較(ソフトバンクモバイル調べ)
また、ソフトバンクモバイルのLTE基地局は、「オムニセル型でカバーエリアが狭く、同じ基地局数でもつながりにくい。重なる部分で干渉が起きて速度が落ちる」という内容の記事(ウェブサイト『週アスPLUS』2012年10月9日)への反論として、ソフトバンクモバイルのLTE基地局の97%は他社と同じ3セクターに分けて、3つのアンテナで吹いているセクター型であり、1つのアンテナのオムニセル型は3%に過ぎないと説明した。
LTE基地局の構成イメージ
さらにLTEのエリア展開の進捗として、10月31日時点で、JR山手線の全29駅でLTEが利用可能になったと報告。また、JRの全国乗降客数トップ1000駅のホームで、ソフトバンクモバイルのiPhone 5とauのiPhone 5でそれぞれLTEを利用できるかどうか調査したところ、auの542駅より265駅多い807駅で利用できたという。
「iPhone 5」でLTEを利用できる駅数(JR全国乗降客数トップ1000駅・ソフトバンクモバイル調べ)
また、下りの通信速度(LTE/3G問わず、各駅のホーム中央付近で計3回計測した平均値)も、差が500kbps以内だった108か所を除くと、674か所でソフトバンクモバイルのほうが速かったという。LTEに限った下りの平均速度は、auが3.4Mbps、ソフトバンクモバイルが5.8Mbps。こうした測定結果から、iPhone 5で比べた場合、auよりソフトバンクのほうがサービスエリアが広く、通信速度も速いとアピールした。
なお、現在「SoftBank 4G LTE」は2.1GHz帯で展開しているが、来春以降、ソフトバンクモバイルのiPhone 5では、ソフトバンクが買収したイー・アクセス(イー・モバイル)が展開している1.7GHz帯も利用できるようになる見込み。LTE対応周波数帯に1.7GHzが加わると、より快適になるという。並行して、音声通話や従来機種で使用する3G向けに、プラチナバンド(900MHz帯)対応基地局も前倒しで展開しているとした。
iPhone 5は、ソフトバンクモバイルとau、どちらを選んだほうがいいのか――。それぞれ自社のほうがすぐれているとアピールするLTEのサービスエリアや利用スポット数、速さなどは、一つの目安になるだろう。
量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、iPhone 5のキャリア別販売台数シェアは、10月30日までの累計で、ソフトバンクモバイルが58.0%、auが42.0%。販売台数からは、新規/機種変更/MNPの内訳がわからず、店舗への入荷数の差も反映されていないため、実際の人気を示していないという見方もあるが、今のところ、ソフトバンクモバイルのiPhone 5のほうが多く売れている。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。