ニワンゴ、5月1日から新生「ニコニコ動画:Zero」を先行提供、総称は「niconico」に

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2012/04/27 13:12

 ニワンゴは、4月26日、動画共有サービス「ニコニコ動画」の次期バージョン「ニコニコ動画:Zero」を発表した。5月1日からプレミアム会員に先行提供する。また、サービスの総称「ニコニコ動画」を「niconico」に変更することもあわせて発表した。

新しいサービスの総称「niconico」のロゴ

 「ニコニコ動画:Zero」は、トップページや視聴画面をバージョンアップするほか、新たに公式音楽ダウンロード機能「NicoSound」やユーザー参加型リクエスト放送「Nsen」を提供。5月1日からプレミアム会員に先行提供する。旧バージョンの「ニコニコ動画(原宿)」も選択できる。

バージョンアップによるサービス名変更

 「ニコニコ動画:Zero」は、視聴画面サイズを640×368から864×486に拡大。タグ編集をリアルタイムでページに反映する。視聴画面下に、再読み込みせずに動画の切り替える「動画リスト」や、動画を視聴しながら次に見たい動画を選ぶ「動画選択ウィンドウ」を追加している。

軽やかなザッピングができる「ニコニコ生放送」の新視聴画面(左)と、トップページにリアルタイムにコメントが出る「Recent」画面

 「ニコニコ生放送:Zero」は、810×456への拡大に対応。視聴画面下には関連番組一覧を表示する。また、生放送の各カテゴリのトップページでは、放送中の番組の一覧に、それぞれコメント数や新しいコメントをリアルタイムでポップアップ表示する機能「Recent」を導入している。

「コメント」や「タグ」への評価をユーザー間で共有する機能「ニコる」

 お気に入りの「コメント」や「タグ」「動画」を評価する新機能「ニコる」を搭載。視聴ページの「ニコる」ボタンをクリックし、対象アイテムを評価する。「ニコった」履歴や「ニコられた」履歴は、「ニコるページ」で確認できる。対象は、コメント、タグ、ニコレポ、動画、ニコニコ市場の商品。

JASRACとの新たな包括契約で実現した「NicoSound」。Android端末でのダウンロード画面(左)

 公式音楽ダウンロード機能「NicoSound」では、クリエイター(動画投稿者)が許可した作品に限って、動画の音声部分をPCブラウザやAndroid端末でのニコニコ動画内で無料ダウンロードできる。

 「NicoSound」の開始にあたっては、社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と使用許諾について包括契約を締結。ユーザーはJASRAC管理曲を「演奏してみた/歌ってみた作品」も、無料でダウンロードできるようになった。作品の投稿者条件は、プレミアム会員の月額課金者。ダウンロード条件は、ニコニコ動画会員。ファイル形式は、AAC(DRMフリー)。対応端末はPCと一部を除くAndroid端末で、現在、iOS機器ではPCにダウンロードした楽曲をiTunes経由で同期する必要がある。

「Nsen」は、ユーザーのリクエストコーナーと動画紹介コーナーで構成(左)。動画紹介コーナーは、四つの切り口でピックアップする

 ニコニコ動画に投稿された音楽をみんなで聞くユーザー参加型リクエスト放送「Nsen」は、八つの専門チャンネル――『VOCALOID』『ニコニコインディーズ』『演奏してみた』『歌ってみた』『東方』『PV』『蛍の光』『オールジャンル』――を24時間放送する。各チャンネルでは、ユーザーによるリクエストコーナーと独自にプログラムされた動画紹介コーナーを交互に放送する。

 また、ニコニコ動画はサービス開始から5年を迎えるにあたって、サービスの向上とグローバル化を視野に入れ、サービスの総称をアルファベット表記の「niconico」に変更し、ロゴも一新した。これら「ニコニコ動画:Zero」の新サービスは、4月28~29日に幕張メッセで開催する「ニコニコ超会議」で公開する。

川上量生会長(左)と夏野剛取締役

 発表会で川上量生会長は、「今回は11回目のバージョンアップで、これまでで最大規模。内容は大きく変わっており、『勝負した』という作品だ。これからどうなるかが楽しみ」と新バージョンへの期待を語った。

 また、夏野剛取締役は「ニコニコ超会議」について、「なかなか視覚化できなかった個々のデジタルコンテンツ、サブカルチャーを全部集めたイベント。日本のデジタルコンテンツの一番強いところが見られる歴史に残るイベントになる」と意気込みを語った。