KDDI、新技術「EV-DO Advanced」でデータ通信の混雑を緩和、4月10日から
KDDIは4月5日、データ通信の無線基地局の混雑を緩和する技術「EV-DO Advanced」を導入すると発表した。4月10日から順次導入し、6月末までに全国に展開する。
発表会見では、技術統括本部の西山治男副統括本部長が3G通話品質向上の取り組みを説明した。
KDDIは、2006年度から周波数再編に向けて新800MHz/2GHzエリアの構築に取り組み、現在、新周波数基地局の数は旧周波数基地局と比較して全国で2.6倍、東京23区で約4倍までに増加している。西山副統括本部長は「エリアカバー率も20%向上した」と説明した。
「EV-DO Advanced」は、無線基地局の混雑具合をリアルタイムに監視し、混雑している無線基地局配下のau携帯電話を、混雑していない近隣の無線基地局に接続する技術。西山副統括本部長は、「従来に比べて1.5倍のデータトラフィックが収容でき、シミュレーションでは端末の実効通信速度が平均2倍に向上する結果が出ている」とした。
さらに、ユーザーの生活動線に則った通信品質の強化として、地下鉄駅間のエリア化に取り組む。すでに昨年12月に東急田園都市線の渋谷・二子玉川間で、今年3月下旬に名古屋市営地下鉄東山線の名古屋・今池間、東急メトロ南北線の赤羽岩淵・本駒込間、都営新宿線の新宿・九段下間でのエリア化対策を実施。今後も順次対策路線を拡大していく。
Wi-Fスポットサービスの取り組みについては、技術統括本部モバイル技術企画部 通信品質グループリーダー 兼 コンシューマ事業企画本部 コンシューマ事業企画部 Wi-Fi推進室の大内良久担当部長が説明した。
公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」のスポット数は、3月下旬時点で10万スポットに達し、宅内向け無線LANサービス「HOME SPOT CUBE」の契約台数は35万台を突破した。さらに、「au Wi-Fi SPOT」は国外にもエリアを広げ、世界100以上の国・地域で利用できる。
屋外Wi-Fiの導入にも取り組んでいる。スポットではなく、ストリートや地下街を丸ごとWi-Fi化することで、つながりやすい環境を提供する。現時点で、東京の竹下通りや八重洲地下街、名古屋市のセントラルパーク地下街のWi-Fi化が完了している。
今後は、ユーザーの利便性向上に力を注ぐ。同社の調査によると、Wi-Fiに対してユーザーの不満が最も高いのは「接続時の電池持ち」で、次いで「設定・接続の煩雑さ」が挙がった。
5月以降に待ち受け時のWi-Fi信号受信間隔を最適化し、消費電流を改善して電池持ちを従来の約2倍に引き上げる。OSなどの理由で導入できない一部の機種を除いて、既存の機種にも導入する予定だ。また、Wi-Fiから3Gへの切り替えを意識することなく、従来の半分以下の時間でスピーディに切り替えられるように、「au Wi-Fi接続ツール」のアプリを改善する。
KDDIの事業ビジョン
発表会見では、技術統括本部の西山治男副統括本部長が3G通話品質向上の取り組みを説明した。
西山治男副統括本部長
KDDIは、2006年度から周波数再編に向けて新800MHz/2GHzエリアの構築に取り組み、現在、新周波数基地局の数は旧周波数基地局と比較して全国で2.6倍、東京23区で約4倍までに増加している。西山副統括本部長は「エリアカバー率も20%向上した」と説明した。
新周波数エリアの構築によりカバー率が20%アップ
「EV-DO Advanced」は、無線基地局の混雑具合をリアルタイムに監視し、混雑している無線基地局配下のau携帯電話を、混雑していない近隣の無線基地局に接続する技術。西山副統括本部長は、「従来に比べて1.5倍のデータトラフィックが収容でき、シミュレーションでは端末の実効通信速度が平均2倍に向上する結果が出ている」とした。
さらに、ユーザーの生活動線に則った通信品質の強化として、地下鉄駅間のエリア化に取り組む。すでに昨年12月に東急田園都市線の渋谷・二子玉川間で、今年3月下旬に名古屋市営地下鉄東山線の名古屋・今池間、東急メトロ南北線の赤羽岩淵・本駒込間、都営新宿線の新宿・九段下間でのエリア化対策を実施。今後も順次対策路線を拡大していく。
Wi-Fスポットサービスの取り組みについては、技術統括本部モバイル技術企画部 通信品質グループリーダー 兼 コンシューマ事業企画本部 コンシューマ事業企画部 Wi-Fi推進室の大内良久担当部長が説明した。
大内良久Wi-Fi推進室担当部長
公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」のスポット数は、3月下旬時点で10万スポットに達し、宅内向け無線LANサービス「HOME SPOT CUBE」の契約台数は35万台を突破した。さらに、「au Wi-Fi SPOT」は国外にもエリアを広げ、世界100以上の国・地域で利用できる。
屋外Wi-Fiの導入にも取り組んでいる。スポットではなく、ストリートや地下街を丸ごとWi-Fi化することで、つながりやすい環境を提供する。現時点で、東京の竹下通りや八重洲地下街、名古屋市のセントラルパーク地下街のWi-Fi化が完了している。
今後は、ユーザーの利便性向上に力を注ぐ。同社の調査によると、Wi-Fiに対してユーザーの不満が最も高いのは「接続時の電池持ち」で、次いで「設定・接続の煩雑さ」が挙がった。
Wi-Fiへの不満(KDDI調べ)
5月以降に待ち受け時のWi-Fi信号受信間隔を最適化し、消費電流を改善して電池持ちを従来の約2倍に引き上げる。OSなどの理由で導入できない一部の機種を除いて、既存の機種にも導入する予定だ。また、Wi-Fiから3Gへの切り替えを意識することなく、従来の半分以下の時間でスピーディに切り替えられるように、「au Wi-Fi接続ツール」のアプリを改善する。