アップル、Retinaディスプレイを搭載した新iPadを発表、3月16日発売

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2012/03/08 16:29

 米アップルは、現地時間の3月7日(日本時間3月8日)にプレス向けイベントを開催し、従来より高精細な2048×1536ピクセルの「Retinaディスプレイ」を搭載した第3世代のiPadを、米国や日本など10か国で3月16日に発売すると発表した。カラーは、ブラックとホワイトの2色。

高解像度ディスプレイを搭載した新しいiPad

 デザインは、2011年に発売したiPad 2(第2世代iPad)を踏襲。より高精細で美しく写真や映像を表示する9.7インチの「Retinaディスプレイ」、クアッドコアグラフィックスのA5Xチップを搭載する。解像度2048×1536ピクセルの「Retinaディスプレイ」は310万ピクセルと、iPad 2の4倍、密度が細かくなり、彩度は44%向上した。背面カメラ(iSightカメラ)の画素数も500万画素に向上し、1080pのフルHDムービーを撮影できる。裏面照射型センサ、f/2.4の開口部と5枚構成のレンズなどを採用し、自動手ぶれ補正機能、最大10人の顔のピントや露出を自動的に調節する顔検出機能に対応するなど、カメラ機能を大幅に強化した。

モバイルデバイスとしては最高のディスプレイを搭載



通常の距離で手に持つと、人間の目では個別のピクセルを判別できないほどの精細さで、写真も文字もより美しく表示する
 最新版iOS 5.1を搭載し、個人向けクラウドサービス「iCloud」に対応するほか、音声入力機能を搭載。キーボード上にあるマイクアイコンをタップして話しかけると、テキストとして入力する。音声入力は、Twitterなど、他社製アプリケーションでも使用できる。

 ストレージの容量と通信機能の有無で、計6モデルをラインアップする。初めて高速データ通信のLTEに対応し、従来同様、3Gネットワークにも対応。3GネットワークはGSM/UMTS方式にも対応し、下りの通信速度はDC-HSDPAで最大42Mbps、HSPA+で最大21.1Mbpsと、従来モデルより高速化した。なお、現時点でLTEに対応するのは、米国、カナダのみ。

新しいiPad(ブラック)の実機。ディスプレイは遠くから見ても美しい

 容量は64GB、32GB、16GBの3種類。サイズは、現行のiPad 2より0.6mm厚い、高さ241.2×幅185.7×奥行き9.4mm、重さはそれぞれ約50g重くなり、Wi-Fiモデルが652g、LTEに対応するWi-Fi + 4Gモデルが662g。Wi-Fi接続時のバッテリ駆動時間は、従来と同じ最大10時間。

 米国での販売価格は、Wi-Fiモデルの16GBが499ドル、32GBが599ドル、64GBが699ドル、LTEモデルの16GBが629ドル、32GBが729ドル、64GBが829ドル。現行の「iPad 2」は、Wi-Fiモデル、Wi-Fi+3Gモデルの16GBのみ、値下げして併売する。価格は、Wi-Fiモデルが399ドル、3Gモデルが529ドル。

高解像度なので、ブラウザで拡大表示した際の文字も滑らかだ

 日本では、LTEに対応するWi-Fi+4Gモデルは、引き続きソフトバンクモバイルが販売する。オンラインのApple Storeでは、本日から予約受付を開始した(Wi-Fiモデルのみ)。日本での販売価格は、第3世代iPadのWi-Fiモデルの16GBが4万2800円、32GBが5万800円、64GBが5万8800円、Wi-Fi+4Gモデルの16GBが5万3800円、32GBが6万1800円、64GBが6万9800円、値下げしたiPad 2のWi-Fiモデル(16GB)が3万4800円、Wi-Fi+3Gモデルが4万5800円。なお、新しいiPadでも、従来のiPad Smart Coverを使用できる。