<CP+2012レポート>デジタル一眼レフは中・上級機で注目の新機種がお披露目!
このところ、いわゆるミラーレス機の人気に押され気味のデジタル一眼レフだが、今年のCP+では注目機が登場している。高画素や高速連写が魅力の中・上級機のニューモデルだ。ここでは、そうしたデジタル一眼レフを中心にご紹介しよう。
2月7日に「D800」を発表したニコンは、フラッグシップ機「D4」とのフルサイズ2大体制を前面にアピールしていた。
有効3630万画素という、35mmフルサイズセンサとしては史上最高の画素数を誇る「D800」。実勢価格はボディ単体で30万円前後とあって、アマチュアにも手が届くと早くも人気沸騰の様子だ。ただし、ここまで高画素になると、レンズ性能や手ブレにも気を配らねばならない。ハンズオンコーナーの係員は、「周辺画質を確保するには、できれば最新のナノクリスタルコートのニッコールレンズを使ってほしい」と説明していた。
光学ローパスフィルタの効果を打ち消す仕組みを搭載した「D800E」も、実機を手に取ることができる。「D800E」は、光学ローパスフィルタを取り去ったわけではなく、フィルターの構成を変えることで、レンズが取り込んだ光をフィルターレスに近い光線状態にしているのだが、その仕組みについてもわかりやすい解説を聞くことができる。製品発表時、ニコンは、「D800E」の販売量を「D800」シリーズ全体の1割か2割程度と予想していたそうだが、予約状況をみるとそれよりもはるかに多くなりそうだという。
一方、フラッグシップ機の「D4」は、これまでの「D3s」からさらに高速AFに磨きをかけた。とくにAFの最初の食いつきがより速く、確実になっているという。ステージ撮影体験では、「D800」と「D4」でステージ上のモデルを撮影できるが、動き回るモデルを追いながらピタリとAFが合う「D4」には驚くばかりだ。
昨年、フラッグシップ機の「EOS-1D X」を発表したキヤノン。CP+開幕に合わせて、待望の「5D Mark III」が発表になるのではないか、いや「EOS Kiss」の後継機が登場するらしい、など噂が絶えなかったが、デジタル一眼レフに関しては新たな発表はなかった。しかし、ブースではハンズオンコーナーとステージ撮影体験の両方に「EOS-1D X」を用意して、有効1810万画素の35mmフルサイズセンサでAF追従の秒12コマ連写を体験することができるようになっている。
また、9年半ぶりのリニューアルとなる大口径標準ズームレンズ「EF 24-70mm F2.8 L II USM」も、実物を手に取ることができる。旧モデルよりもレンズ口径は大きいのだが、全長は短く、軽くなっているので、全体的にコンパクトになった印象だ。手ブレ補正機構については、「搭載すると大きく、重く、価格もさらに高くなってしまうので見送ったが、周辺画質のアップには注力した」という。標準価格は24万1500円もするのだが、実物に手にすると、かなり物欲をかき立てられる魅力的なレンズだ。
CP+開幕前日の2月8日に、デジタル一眼レフカメラ「SIGMA SD1 Merrill」と、コンパクトデジタルカメラ「SIGMA DP1 Merrill」「SIGMA DP2 Merrill」の開発を発表したシグマ。残念ながら「SD1 Merrill」と「DP1 Merrill」は展示ケースの中で、触ることができないが、「DP2 Merrill」は稼働する機体を手に取ることができる。まだまだ開発途上の機体とのことだが、撮影もできる状態なので、完成は意外と早いのではないかと期待がもてる。「SD1 Merrill」のほうは、スタッフによれば「『SD1』と機能的な違いはないので、早く発売できるかもしれない」とのことだ。
「SD1」は、発売時70万円を超える価格だったが、シグマでは、「SD1 Merrill」は20万円前後での発売を明言している。この価格差を埋めるべく、初代「SD1」ユーザーに対して、レンズ購入などに使える40万円相当のクーポンを発行するというシグマの対応は、ネット上でも賞賛の声を集めているようだ。
ニコン
2月7日に「D800」を発表したニコンは、フラッグシップ機「D4」とのフルサイズ2大体制を前面にアピールしていた。
有効3630万画素という、35mmフルサイズセンサとしては史上最高の画素数を誇る「D800」。実勢価格はボディ単体で30万円前後とあって、アマチュアにも手が届くと早くも人気沸騰の様子だ。ただし、ここまで高画素になると、レンズ性能や手ブレにも気を配らねばならない。ハンズオンコーナーの係員は、「周辺画質を確保するには、できれば最新のナノクリスタルコートのニッコールレンズを使ってほしい」と説明していた。
光学ローパスフィルタの効果を打ち消す仕組みを搭載した「D800E」も、実機を手に取ることができる。「D800E」は、光学ローパスフィルタを取り去ったわけではなく、フィルターの構成を変えることで、レンズが取り込んだ光をフィルターレスに近い光線状態にしているのだが、その仕組みについてもわかりやすい解説を聞くことができる。製品発表時、ニコンは、「D800E」の販売量を「D800」シリーズ全体の1割か2割程度と予想していたそうだが、予約状況をみるとそれよりもはるかに多くなりそうだという。
一方、フラッグシップ機の「D4」は、これまでの「D3s」からさらに高速AFに磨きをかけた。とくにAFの最初の食いつきがより速く、確実になっているという。ステージ撮影体験では、「D800」と「D4」でステージ上のモデルを撮影できるが、動き回るモデルを追いながらピタリとAFが合う「D4」には驚くばかりだ。
「D4」と「D800」が大注目のニコンブース
「D4」と「D800」のボディダイカストを展示
ニコンデジタル一眼レフの頂点に立つ「D4」
「D800」と「D800E」
ステージ上のモデルを「D4」と「D800」で撮影できる体験コーナー
キヤノン
昨年、フラッグシップ機の「EOS-1D X」を発表したキヤノン。CP+開幕に合わせて、待望の「5D Mark III」が発表になるのではないか、いや「EOS Kiss」の後継機が登場するらしい、など噂が絶えなかったが、デジタル一眼レフに関しては新たな発表はなかった。しかし、ブースではハンズオンコーナーとステージ撮影体験の両方に「EOS-1D X」を用意して、有効1810万画素の35mmフルサイズセンサでAF追従の秒12コマ連写を体験することができるようになっている。
また、9年半ぶりのリニューアルとなる大口径標準ズームレンズ「EF 24-70mm F2.8 L II USM」も、実物を手に取ることができる。旧モデルよりもレンズ口径は大きいのだが、全長は短く、軽くなっているので、全体的にコンパクトになった印象だ。手ブレ補正機構については、「搭載すると大きく、重く、価格もさらに高くなってしまうので見送ったが、周辺画質のアップには注力した」という。標準価格は24万1500円もするのだが、実物に手にすると、かなり物欲をかき立てられる魅力的なレンズだ。
「EOS-1D X」を大きくアピールするキヤノンのブース
ハンズオンコーナーでは発表されたばかりのレンズを実際に試すことができる
大口径超望遠レンズは内部のレンズ構成がわかるカットモデルも展示
動きのあるモデルを「EOS-1D X」で高速連写できる体験コーナー
発表以来、一般には手に取る機会の少なかった「EOS-1D X」を存分に触ることができる
「EOS 5D Mark II」に装着した「EF 24-70mm F2.8 L II USM」。かなり魅力的なレンズだ
シグマ
CP+開幕前日の2月8日に、デジタル一眼レフカメラ「SIGMA SD1 Merrill」と、コンパクトデジタルカメラ「SIGMA DP1 Merrill」「SIGMA DP2 Merrill」の開発を発表したシグマ。残念ながら「SD1 Merrill」と「DP1 Merrill」は展示ケースの中で、触ることができないが、「DP2 Merrill」は稼働する機体を手に取ることができる。まだまだ開発途上の機体とのことだが、撮影もできる状態なので、完成は意外と早いのではないかと期待がもてる。「SD1 Merrill」のほうは、スタッフによれば「『SD1』と機能的な違いはないので、早く発売できるかもしれない」とのことだ。
「SD1」は、発売時70万円を超える価格だったが、シグマでは、「SD1 Merrill」は20万円前後での発売を明言している。この価格差を埋めるべく、初代「SD1」ユーザーに対して、レンズ購入などに使える40万円相当のクーポンを発行するというシグマの対応は、ネット上でも賞賛の声を集めているようだ。
「SD1 Merrill」などを大々的にアピールしているかと思いきや、意外とシンプルな飾りつけのシグマのブース
20万円台での発売を約束している「SD1 Merrill」。「SD1」と同等の撮像素子ということで、圧倒的な解像感と豊かな諧調が期待できそうだ
「DP2 Merrill」は稼働する機体を手に取ることができる。「DP2X」に比べるとサイズは大きくなるが、こちらも「SD1 Merrill」と同じ撮像素子を搭載するとあって期待できる
その他のメーカーのブースの様子
「X Pro-1」が大人気の富士フイルムブース。実機に触るには、かなりの行列を覚悟しなければならない
オリンパスは、発表したばかりの「OM-D E-M5」が大人気。
オリンパスのブースでは、開発を発表した「75mm F1.8」と「60mm F2.8 MACRO」の2本のマイクロフォーサーズ用レンズを「E-M5」に装着した状態で展示している
現行「α」シリーズとレンズ群をズラリと並べたソニーのブース
「α77」のボディを輪切り(?)にして、フルタイムコンティニュアスAFの仕組みを解説