「CES 2012」レポート 登場する日が楽しみなプロダクト&サービス
【ラスベガス発】日本メーカーはもちろん、世界中から多くの企業が出展している「2012 International CES(CES 2012)」。すでに主要メーカーに関しては記者会見の様子やブースをレポートしているが、気になる製品やサービスはまだまだある。そこで今回は、メイン製品にはなっていないが、将来有望なネタたちを紹介しよう。
家電見本市では、実際に製品化が決まった製品だけでなく、まだ商品化のめどが立っていなかったり、来場者や関係者の反応を確かめるためのイメージとして展示したりという展示が少なくない。今回、多くの話題を集めていたソニーのブースでも、PC「VAIO」のコーナーにコンセプトモデルが複数展示してあった。なかでも、スライド式のディスプレイを採用した金色のノートPCは、マイクロソフトの新OS「Windows 8」を搭載すればピッタリ来そうな、大いに期待できるフォルムだった。
「プロトタイプ」と記してあった製品のなかで、一番気になったのがパナソニックの「ウェアラブルカメラ」だ。スマートフォンとWi-Fiで接続して、カメラの映像をリアルタイムでスマートフォン上に映し出す。デザインもよく、製品化が期待できそうだ。
ネットワーク機器のリーディングカンパニー、バッファローは、次世代無線LAN規格「IEEE802.11ac」に対応した世界初の機器を披露。「IEEE802.11ac」は、まだ空きがある帯域に安定して通信できる5GHz帯を束ねて利用することによって、1Gbpsを超える通信速度を実現する規格だ。バッファローの製品はまだ技術策定も完了していない段階だが、ブースの担当者に話を聞くと、「北米市場で2012年中、日本市場では総務省の認可次第だが、2013年には製品化したい」とのことだ。
カシオ計算機のブースでは、可視光を使ったデータ通信を実現する技術を展示していた。これは、赤や緑に点滅する光(ライト)をiPadやスマートフォンなどで撮影することでデータを読み取る技術。ただし、光の点滅に納められる情報量が限られるとのことで、光にURLなどを登録しておくことで、クラウドから実際の情報を端末に送る仕組みになっている。実際のサービスはこれからだが、例えば街角に設置したライトを読み取ることでクーポンを取得したり、端末間で光の点滅を読み取ることで連絡先の交換したりなど、活用の幅は広そうだ。
今回のCESで、最も注目を集めているアイテムはスマートフォンだ。多くの製品が展示してあったが、なかでもその性能に驚かされたのが富士通がデモンストレーションしたクアッドコアCPU搭載モデル。3Dの水上バイクレースのゲームを実際にプレイしていたが、家庭用ゲーム機並みの3Dゲームをスマートフォンで楽しむことができた。
NECのブースでは、すでに日本市場で販売している7インチのタブレット端末と、コミュニケ-ションロボット「papeRo」を組み合わせて、北米市場で展開する提案をしていた。タブレット端末に関しては、サービスとの連動が大きなカギになる。NECの提案は、サービスとの連動を彷彿させるものだった。
昨年7月のアナログ放送終了後、薄型テレビの急激な需要減で、日本は一部の製品を除いてデジタル機器が全般的に元気がなくなっているように感じる。しかし、各社のブースに展示してあった魅力的な製品やサービスが実際に市場に出てくれば、これまで以上にデジタル機器のマーケットが盛り上がることだろう。(デジタル&家電ライター・コヤマタカヒロ)。
家電見本市では、実際に製品化が決まった製品だけでなく、まだ商品化のめどが立っていなかったり、来場者や関係者の反応を確かめるためのイメージとして展示したりという展示が少なくない。今回、多くの話題を集めていたソニーのブースでも、PC「VAIO」のコーナーにコンセプトモデルが複数展示してあった。なかでも、スライド式のディスプレイを採用した金色のノートPCは、マイクロソフトの新OS「Windows 8」を搭載すればピッタリ来そうな、大いに期待できるフォルムだった。
パームレストがなく、ディスプレイがスライドして起立する仕組みに見える。タッチ対応だと思われる
「プロトタイプ」と記してあった製品のなかで、一番気になったのがパナソニックの「ウェアラブルカメラ」だ。スマートフォンとWi-Fiで接続して、カメラの映像をリアルタイムでスマートフォン上に映し出す。デザインもよく、製品化が期待できそうだ。
ネックバンド型イヤホンのような形状で、右側にカメラ部がある。カメラ部は上下に角度を変えられるようになっている
ネットワーク機器のリーディングカンパニー、バッファローは、次世代無線LAN規格「IEEE802.11ac」に対応した世界初の機器を披露。「IEEE802.11ac」は、まだ空きがある帯域に安定して通信できる5GHz帯を束ねて利用することによって、1Gbpsを超える通信速度を実現する規格だ。バッファローの製品はまだ技術策定も完了していない段階だが、ブースの担当者に話を聞くと、「北米市場で2012年中、日本市場では総務省の認可次第だが、2013年には製品化したい」とのことだ。
至近距離での通信デモとはいえ、実測で7~800Mbps台の通信速度を実現
カシオ計算機のブースでは、可視光を使ったデータ通信を実現する技術を展示していた。これは、赤や緑に点滅する光(ライト)をiPadやスマートフォンなどで撮影することでデータを読み取る技術。ただし、光の点滅に納められる情報量が限られるとのことで、光にURLなどを登録しておくことで、クラウドから実際の情報を端末に送る仕組みになっている。実際のサービスはこれからだが、例えば街角に設置したライトを読み取ることでクーポンを取得したり、端末間で光の点滅を読み取ることで連絡先の交換したりなど、活用の幅は広そうだ。
カメラ機能で点滅する光を数秒読み取るだけで情報を収集する。いわば光と通信を組み合わせたQRコードのようなもの
今回のCESで、最も注目を集めているアイテムはスマートフォンだ。多くの製品が展示してあったが、なかでもその性能に驚かされたのが富士通がデモンストレーションしたクアッドコアCPU搭載モデル。3Dの水上バイクレースのゲームを実際にプレイしていたが、家庭用ゲーム機並みの3Dゲームをスマートフォンで楽しむことができた。
富士通のクアッドコアCPU搭載スマートフォンのデモ。大画面テレビに画面を映すとゲーム機と遜色ないレベルだ
NECのブースでは、すでに日本市場で販売している7インチのタブレット端末と、コミュニケ-ションロボット「papeRo」を組み合わせて、北米市場で展開する提案をしていた。タブレット端末に関しては、サービスとの連動が大きなカギになる。NECの提案は、サービスとの連動を彷彿させるものだった。
「papeRo」の目(カメラ)に映った映像をタブレット端末に表示。タッチ操作で「papeRo」を操作することもできる
昨年7月のアナログ放送終了後、薄型テレビの急激な需要減で、日本は一部の製品を除いてデジタル機器が全般的に元気がなくなっているように感じる。しかし、各社のブースに展示してあった魅力的な製品やサービスが実際に市場に出てくれば、これまで以上にデジタル機器のマーケットが盛り上がることだろう。(デジタル&家電ライター・コヤマタカヒロ)。