2011年一番売れた薄型テレビは? 地デジ化最終戦は小型サイズに人気集中
7月24日の地上デジタル放送へ移行に向けて、買い替えが進んできた薄型テレビ市場。地デジ化最終戦となった今年は、どの製品が売れたのだろうか。BCNランキングで、今年売れた薄型テレビ(液晶・プラズマ・有機EL)トップ20を紹介しよう。
2011年1月1日~12月19日までのBCNランキングで、カラーバリエーションを合算したシリーズ別販売台数シェアランキングをみていこう。BCNランキングでは、液晶・プラズマ・有機ELテレビを合わせて薄型テレビとしているが、11年1月1日から12月19日の販売台数の97.0%を液晶テレビが占め、トップ20の製品はすべて液晶テレビだった。なお、1年間の実売データを合算しているために、現在は生産を終了した製品も入っている。
今年(2011年1月1日~12月19日)最も売れた薄型テレビは、シャープ「AQUOS」の19V型「LC-19K5」で、シェアは4.6%だった。11年2月発売で、16V型から24V型までの4サイズで展開している小型シリーズで、外付けHDDを接続することで録画に対応する。
2位から6位は、リビングのメインテレビとしても、個室などの2台目としても使える32V型が並んだ。2位はシャープの11年6月発売の「AQUOS LC-32E9」で、シェアは4.1%。光漏れを防ぐことで、高速応答性と高いコントラスト比を実現する「UV2A技術」採用の液晶パネルをもつ。3位、4位もシャープの製品。3位は10年12月発売の「AQUOS LC-32E8」で3.7%。4位は「UV2A技術」とLEDバックライトの採用で高画質化と省エネ化を図った11年3月発売の「AQUOS LC-32V5」で、3.1%だった。
5位は、パナソニック「VIERA」の「TH-L32C3」で、シェアは3.0%。11年1月発売のモデルで、斜めから見ても正面から見た時との色の差が少ない「IPSαパネル」や、シーンに応じてLEDバックライト光量を制御する「コントラストAI機能」などを搭載している。6位は2.8%で東芝「REGZA」の「32A1S」が入った。10年12月発売のモデルで、画素数がフルハイビジョンに満たない地上デジタル放送やDVDなどの映像を、超解像技術できれいに再現する。
7位は、3位「LC-32E8」と同シリーズのシャープの26V型「AQUOS LC-26E8」で2.8%。8位は東芝「REGZA 19A2」が2.1%で続いた。11年1月発売のモデルで、ポータブルゲーム機を接続して迫力あるプレイが楽しめる機能「ゲームダイレクト」を搭載。ゲーム操作の遅延時間を短縮したり、昔のゲーム映像のレトロ感を再現する機能などを備えている。
9位は、1位のシャープの19V型「LC-19K5」と同シリーズの22V型「AQUOS LC-22K5」で、シェアは2.1%。10位は2.0%で、シャープの32V型「AQUOS LC-32SC1」が入った。10年2月発売で、UV2A搭載パネルのスタンダードモデルへの展開を始めた初期モデルの一つ。ちなみに、発表当時メーカーが想定した価格は11万円前後だったが、直近の市場推定価格は4万2100円(ブラック)となっている。
2011年の薄型テレビのサイズ別販売台数構成比は、32V型が36.9%で、次に19V型が16.3%、40V型が10.8%の順だった。3番目に人気だった40V型は、16位にシャープの40V型「AQUOS LC-40SE1」、17位にソニーの40V型「BRAVIA KDL-40EX500」が入った。18~19位は再び32V型で、18位がソニー「BRAVIA KDL-32EX420」、19位がシャープ「AQUOS LC-32DX3」だった。20位はシャープの40V型「AQUOS LC-40E9」となった。
地デジ対応テレビの買い替え需要は、09年5月の「エコポイント制度」スタート後に弾みがつき、10年12月のポイント半減を前にピークに達した。11年は、01年施行の改正電波法によって決められていた通り、7月24日にテレビ放送がアナログからデジタルに移行したが、まだ、2~3台目の買い替えをしていない家庭や、外付けチューナーやケーブルテレビ局の「デジアナ変換」(詳しくは<いまだにアナログテレビが見られるのはなぜ? キーワードは「デジアナ変換」>を参照)で対策している家庭もある。テレビ需要が一巡した今、60V型が20万円前後で買えるほど、価格は下がっている。40V型なら7万円強ほどだ。“買い替えない派”の人も、心が動く価格だろう。年末年始、一度テレビ売り場をのぞいてみよう。(BCN・田沢理恵)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
*記事中の「市場推定価格」は、記事掲載時点のものです。市場推定価格は、「BCNランキング」のデータをもとに独自に算出した推定値で、消費税込みの金額で表記しています。
2011年1月1日~12月19日までのBCNランキングで、カラーバリエーションを合算したシリーズ別販売台数シェアランキングをみていこう。BCNランキングでは、液晶・プラズマ・有機ELテレビを合わせて薄型テレビとしているが、11年1月1日から12月19日の販売台数の97.0%を液晶テレビが占め、トップ20の製品はすべて液晶テレビだった。なお、1年間の実売データを合算しているために、現在は生産を終了した製品も入っている。
順位 | メーカー名 | 型番・シリーズ名 | 画面サイズ | 録画対応 | インターネット対応 | 発売年月 | 販売台数 |
1 | シャープ | LC-19K5 | 19 | 外付けHDD | × | 2011年2月 | 4.6 |
2 | シャープ | LC-32E9 | 32 | × | × | 2011年6月 | 4.1 |
3 | シャープ | LC-32E8 | 32 | × | × | 2010年12月 | 3.7 |
4 | シャープ | LC-32V5 | 32 | 外付けHDD | ○ | 2011年3月 | 3.1 |
5 | パナソニック | TH-L32C3 | 32 | × | × | 2011年1月 | 3.0 |
6 | 東芝 | 32A1S | 32 | × | × | 2010年12月 | 2.8 |
7 | シャープ | LC-26E8 | 26 | × | × | 2010年12月 | 2.8 |
8 | 東芝 | 19A2 | 19 | × | × | 2011年1月 | 2.1 |
9 | シャープ | LC-22K5 | 22 | 外付けHDD | × | 2011年2月 | 2.1 |
10 | シャープ | LC-32SC1 | 32 | × | ○ | 2010年2月 | 2.0 |
11 | パナソニック | TH-L19C3 | 19 | × | × | 2011年2月 | 1.9 |
12 | ソニー | KDL-32EX300 | 32 | × | ○ | 2010年2月 | 1.6 |
13 | ソニー | KDL-32CX400 | 32 | 外付けHDD | ○ | 2011年4月 | 1.4 |
14 | パナソニック | TH-L32X3 | 32 | 外付けHDD/ SDカード | ○ | 2011年2月 | 1.3 |
15 | 東芝 | 22A2 | 22 | × | × | 2011年1月 | 1.2 |
16 | シャープ | LC-40SE1 | 40 | × | ○ | 2010年2月 | 1.1 |
17 | ソニー | KDL-40EX500 | 40 | × | ○ | 2010年2月 | 1.1 |
18 | ソニー | KDL-32EX420 | 32 | 外付けHDD | ○ | 2011年2月 | 1.0 |
19 | シャープ | LC-32DX3 | 32 | BD | ○ | 2010年5月 | 1.0 |
20 | シャープ | LC-40E9 | 40 | × | × | 2011年3月 | 0.9 |
※トップ20はすべて液晶テレビ
「BCNランキング」2011年1月1日-12月19日 日次合算<最大パネル>
今年(2011年1月1日~12月19日)最も売れた薄型テレビは、シャープ「AQUOS」の19V型「LC-19K5」で、シェアは4.6%だった。11年2月発売で、16V型から24V型までの4サイズで展開している小型シリーズで、外付けHDDを接続することで録画に対応する。
2011年の販売台数No.1はシャープの19V型液晶テレビ「AQUOS LC-19K5」
2位から6位は、リビングのメインテレビとしても、個室などの2台目としても使える32V型が並んだ。2位はシャープの11年6月発売の「AQUOS LC-32E9」で、シェアは4.1%。光漏れを防ぐことで、高速応答性と高いコントラスト比を実現する「UV2A技術」採用の液晶パネルをもつ。3位、4位もシャープの製品。3位は10年12月発売の「AQUOS LC-32E8」で3.7%。4位は「UV2A技術」とLEDバックライトの採用で高画質化と省エネ化を図った11年3月発売の「AQUOS LC-32V5」で、3.1%だった。
2位から6位は32V型。左からシャープ「AQUOS」の「LC-32E9」「LC-32V5」
5位は、パナソニック「VIERA」の「TH-L32C3」で、シェアは3.0%。11年1月発売のモデルで、斜めから見ても正面から見た時との色の差が少ない「IPSαパネル」や、シーンに応じてLEDバックライト光量を制御する「コントラストAI機能」などを搭載している。6位は2.8%で東芝「REGZA」の「32A1S」が入った。10年12月発売のモデルで、画素数がフルハイビジョンに満たない地上デジタル放送やDVDなどの映像を、超解像技術できれいに再現する。
パナソニック「VIERA TH-L32C3」
7位は、3位「LC-32E8」と同シリーズのシャープの26V型「AQUOS LC-26E8」で2.8%。8位は東芝「REGZA 19A2」が2.1%で続いた。11年1月発売のモデルで、ポータブルゲーム機を接続して迫力あるプレイが楽しめる機能「ゲームダイレクト」を搭載。ゲーム操作の遅延時間を短縮したり、昔のゲーム映像のレトロ感を再現する機能などを備えている。
9位は、1位のシャープの19V型「LC-19K5」と同シリーズの22V型「AQUOS LC-22K5」で、シェアは2.1%。10位は2.0%で、シャープの32V型「AQUOS LC-32SC1」が入った。10年2月発売で、UV2A搭載パネルのスタンダードモデルへの展開を始めた初期モデルの一つ。ちなみに、発表当時メーカーが想定した価格は11万円前後だったが、直近の市場推定価格は4万2100円(ブラック)となっている。
東芝「REGZA 19A2」はポータブルゲーム機をつないで楽しめる「ゲームダイレクト」モードを搭載
2011年の薄型テレビのサイズ別販売台数構成比は、32V型が36.9%で、次に19V型が16.3%、40V型が10.8%の順だった。3番目に人気だった40V型は、16位にシャープの40V型「AQUOS LC-40SE1」、17位にソニーの40V型「BRAVIA KDL-40EX500」が入った。18~19位は再び32V型で、18位がソニー「BRAVIA KDL-32EX420」、19位がシャープ「AQUOS LC-32DX3」だった。20位はシャープの40V型「AQUOS LC-40E9」となった。
ソニーの40V型「BRAVIA KDL-40EX500」
地デジ対応テレビの買い替え需要は、09年5月の「エコポイント制度」スタート後に弾みがつき、10年12月のポイント半減を前にピークに達した。11年は、01年施行の改正電波法によって決められていた通り、7月24日にテレビ放送がアナログからデジタルに移行したが、まだ、2~3台目の買い替えをしていない家庭や、外付けチューナーやケーブルテレビ局の「デジアナ変換」(詳しくは<いまだにアナログテレビが見られるのはなぜ? キーワードは「デジアナ変換」>を参照)で対策している家庭もある。テレビ需要が一巡した今、60V型が20万円前後で買えるほど、価格は下がっている。40V型なら7万円強ほどだ。“買い替えない派”の人も、心が動く価格だろう。年末年始、一度テレビ売り場をのぞいてみよう。(BCN・田沢理恵)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
*記事中の「市場推定価格」は、記事掲載時点のものです。市場推定価格は、「BCNランキング」のデータをもとに独自に算出した推定値で、消費税込みの金額で表記しています。
【特別企画実施中!】
年末年始にかけて、ジャンルごとに、2011年のシリーズ別年間ランキングやメーカー別シェアなどをまとめた記事を順次掲載する予定です。それら年間ランキング記事を一覧できる特集ページも開設しています。
・1年前よりこんなに安い! 買いやすくなったデジタルアイテム3選
・(本記事)2011年一番売れた薄型テレビは? 地デジ化最終戦は小型サイズに人気集中
・悩めるあなたに――プレゼントに最適なデジタルアイテムを価格帯別にチョイス!
・2011年に一番売れたデジタル一眼カメラは? ミラーレス一眼は三つ巴の混戦に
年末年始にかけて、ジャンルごとに、2011年のシリーズ別年間ランキングやメーカー別シェアなどをまとめた記事を順次掲載する予定です。それら年間ランキング記事を一覧できる特集ページも開設しています。
・1年前よりこんなに安い! 買いやすくなったデジタルアイテム3選
・(本記事)2011年一番売れた薄型テレビは? 地デジ化最終戦は小型サイズに人気集中
・悩めるあなたに――プレゼントに最適なデジタルアイテムを価格帯別にチョイス!
・2011年に一番売れたデジタル一眼カメラは? ミラーレス一眼は三つ巴の混戦に