年末年始の特番を録りまくれ! 3番組同時録画対応BDレコーダーが急上昇
年末年始は、ドラマの最終回や長時間の特別番組、年越しライブなど、気になる番組が目白押しだ。視聴したい番組の放送時間が重なったり、家族で見たい番組が違ったりすることがある。見逃さないよう、ブルーレイディスク(BD)レコーダーでしっかり録画したい。
この冬、特に注目したいのが、3波対応デジタルチューナーを2基以上搭載した同時録画対応のBDレコーダーだ。夏までは、チューナー2基でダブル録画ができるモデルが主流だったが、秋になって、パナソニックとソニーからトリプルチューナーモデルが登場。2011年11月のBCNランキングでは、トリプルチューナーモデルのシェアが14.2%になった。
11月のBCNランキングで、2番組以上同時録画対応BDレコーダーのランキングをチェックしよう。現時点では、トリプルチューナーモデルはパナソニックとソニーの上位機種しかないが、上位10機種中、2機種入っている。
1位はパナソニックの2011年秋モデル「Blu-ray DIGA DMR-BWT510」で、販売台数シェアは15.6%。電源オフの状態から約1秒で番組表や録画一覧を表示する機能を備え、使いたいときにすぐ使える起動の速さが魅力だ。
BDレコーダーを置く部屋の無線LAN環境が整っているなら、別売の無線LANアダプタで、ワイヤレスでインターネット接続ができる。わずらわしいケーブルの取り回しが不要なので、部屋がスッキリするはずだ。
2位はシャープの「AQUOS ブルーレイ BD-HDW75」で、シェアは13.9%。2011年春モデルで、有料の衛星放送「スカパー! HD」の録画に対応し、レコーダーに「スカパー! HD」チューナーを接続することで、最大3番組同時録画ができる。
無線LANユニットを内蔵しているので、無線LAN環境があれば、LANケーブルを差し込まなくてもインターネットに接続できる。「スカパー! HD」の録画やホームネットワーク、「アクトビラ ビデオ・フル」などが、ワイヤレスで楽しめる。
3位はソニーの「BDZ-AT750W」で、シェアは7.9%。よく使う時間を最大6時間設定し、その時間帯の起動時間を約0.5秒に短縮した「瞬間起動モード」を備える。また、それ以外の時間帯では、待機消費電力の低い「標準起動モード」に自動で切り替える。
たくさんある番組の中からユーザーの好みにあった番組を自動で検索・録画する「x-おまかせ・まる録」機能を搭載。好きなタレントや興味のあるジャンルを事前に登録しておけば、条件に合った番組を探して自動で録画する。
4位には、パナソニックのトリプルチューナーモデル「Blu-ray DIGA DMR-BZT710」が入った。3波対応デジタルチューナーを3基備えるほか、「スカパー! HD」の録画に対応し、「スカパー! HD」チューナーを接続して最大4番組の同時録画ができる。
年末年始は気になる番組が増えるうえに、年が明ければ新しいドラマがスタートする。録画したい番組が増えれば増えるほど、心配になるのがHDDの残量だ。いまレコーダーを購入するなら、大容量モデルがいい。大容量モデルはちょっと高くて……とためらっている人は、HDD容量を増やすことができる外付けHDD対応モデルを選ぼう。
これまで、USB接続対応の外付けHDDに録画できるのは、録画対応テレビが主流だったが、最近は対応するBDレコーダーも登場している。現在、東芝、パナソニック、ソニーが対応モデルを発売している。
実はHDD容量の少ないBDレコーダーと、外付けHDDを購入するほうが、大容量BDレコーダーを買うよりコストパフォーマンスがいい。例えばパナソニックの500GBモデル「BZT710」の11月末時点の実勢価格は7万7500円。対して1TBの「BZT810」は10万700円程度だ。価格差は2万3200円。テレビやBDレコーダーに接続して録画ができるバッファローの1TBの外付けHDD「HD-AVS1.0TU2/V」は1万2200円だから、1TBのレコーダーを購入するより、1万円ほど出費を抑えることができる。
価格が魅力的に映る「BDレコーダー+外付けHDD」だが、いくつか注意しておきたいことがある。一つには、PCで扱うデータや画像データとは異なり、テレビ番組のデータは不正コピーを防ぐためにコピーガードがかかっているので、録画番組は録画したBDレコーダーでしか再生できないということ。つまり、BDレコーダーが故障した場合、外付けHDDに録画した番組が再生できなくなるのだ。
二つ目は、BDレコーダーと外付けHDDの相性の問題だ。外付けHDDを選ぶ際、使用するBDレコーダーに対応しているか、確認する必要がある。相性が悪いと、録画した番組が消えてしまったり、録画できなかったりする可能性がある。この場合、BDレコーダーのメーカーの保証対象外になり、消えてしまった録画番組のデータを復元してもらうことはできない。
録画したテレビ番組を長く安全に残すには、BD/DVDの光メディアにダビングして残すのがいい。しかし、外付けHDDに保存したテレビ番組データを光メディアに直接ダビングできるのは、現時点ではパナソニックのBDレコーダーだけ。その他の製品は、一度内蔵HDDにムーブしてから光メディアにダビングしなくてはならない。
このように、注意点はいくつかあるが、録画番組を見たらすぐ消してしまう人、家族分の外付けHDDを用意して、使い分けたい人などには、外付けHDDへの録画は便利だ。あなたの使い方に合った一台を選んでほしい。(BCN・山下 彰子)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
この冬、特に注目したいのが、3波対応デジタルチューナーを2基以上搭載した同時録画対応のBDレコーダーだ。夏までは、チューナー2基でダブル録画ができるモデルが主流だったが、秋になって、パナソニックとソニーからトリプルチューナーモデルが登場。2011年11月のBCNランキングでは、トリプルチューナーモデルのシェアが14.2%になった。
トップ5位にトリプルチューナーモデルがランクイン
11月のBCNランキングで、2番組以上同時録画対応BDレコーダーのランキングをチェックしよう。現時点では、トリプルチューナーモデルはパナソニックとソニーの上位機種しかないが、上位10機種中、2機種入っている。
順位 | メーカー | 品名 | 型番 | HDD 容量 | デジタル 放送の同時 録画数 | 外付け HDD対応 | 販売台数 シェア(%) |
1 | パナソニック | Blu-ray DIGA | DMR-BWT510 | 500GB | 2 | ○ | 15.6 |
2 | シャープ | AQUOS ブルーレイ | BD-HDW75 | 500GB | 2 | × | 13.9 |
3 | ソニー | ブルーレイディスク/ DVDレコーダー | BDZ-AT750W | 500GB | 2 | × | 7.9 |
4 | パナソニック | Blu-ray DIGA | DMR-BZT710 | 500GB | 3 | ○ | 7.2 |
5 | 東芝 | REGZAブルーレイ | D-BZ510 | 320GB | 2 | × | 7.0 |
6 | パナソニック | Blu-ray DIGA | DMR-BZT810 | 1TB | 3 | ○ | 4.9 |
7 | ソニー | ブルーレイディスク/ DVDレコーダー | BDZ-AT970T | 1TB | 3 | ○ | 4.7 |
8 | 東芝 | REGZAブルーレイ | RD-BZ710 | 500GB | 2 | ○ | 3.6 |
9 | シャープ | AQUOS ブルーレイ | BD-HDW80 | 1TB | 2 | × | 3.4 |
10 | ソニー | ブルーレイディスク/ DVDレコーダー | BDZ-AT950W | 1TB | 2 | ○ | 2.9 |
「BCNランキング」2011年11月 月次<最大パネル>
1位はパナソニックの2011年秋モデル「Blu-ray DIGA DMR-BWT510」で、販売台数シェアは15.6%。電源オフの状態から約1秒で番組表や録画一覧を表示する機能を備え、使いたいときにすぐ使える起動の速さが魅力だ。
パナソニックの「Blu-ray DIGA DMR-BWT510」
BDレコーダーを置く部屋の無線LAN環境が整っているなら、別売の無線LANアダプタで、ワイヤレスでインターネット接続ができる。わずらわしいケーブルの取り回しが不要なので、部屋がスッキリするはずだ。
2位はシャープの「AQUOS ブルーレイ BD-HDW75」で、シェアは13.9%。2011年春モデルで、有料の衛星放送「スカパー! HD」の録画に対応し、レコーダーに「スカパー! HD」チューナーを接続することで、最大3番組同時録画ができる。
シャープの「AQUOS ブルーレイ BD-HDW75」
無線LANユニットを内蔵しているので、無線LAN環境があれば、LANケーブルを差し込まなくてもインターネットに接続できる。「スカパー! HD」の録画やホームネットワーク、「アクトビラ ビデオ・フル」などが、ワイヤレスで楽しめる。
3位はソニーの「BDZ-AT750W」で、シェアは7.9%。よく使う時間を最大6時間設定し、その時間帯の起動時間を約0.5秒に短縮した「瞬間起動モード」を備える。また、それ以外の時間帯では、待機消費電力の低い「標準起動モード」に自動で切り替える。
たくさんある番組の中からユーザーの好みにあった番組を自動で検索・録画する「x-おまかせ・まる録」機能を搭載。好きなタレントや興味のあるジャンルを事前に登録しておけば、条件に合った番組を探して自動で録画する。
ソニーの「BDZ-AT750W」(上)とパナソニックの「Blu-ray DIGA DMR-BZT710」
4位には、パナソニックのトリプルチューナーモデル「Blu-ray DIGA DMR-BZT710」が入った。3波対応デジタルチューナーを3基備えるほか、「スカパー! HD」の録画に対応し、「スカパー! HD」チューナーを接続して最大4番組の同時録画ができる。
もう一つのトレンド、あとから容量を増やせる外付けHDD対応モデル
年末年始は気になる番組が増えるうえに、年が明ければ新しいドラマがスタートする。録画したい番組が増えれば増えるほど、心配になるのがHDDの残量だ。いまレコーダーを購入するなら、大容量モデルがいい。大容量モデルはちょっと高くて……とためらっている人は、HDD容量を増やすことができる外付けHDD対応モデルを選ぼう。
これまで、USB接続対応の外付けHDDに録画できるのは、録画対応テレビが主流だったが、最近は対応するBDレコーダーも登場している。現在、東芝、パナソニック、ソニーが対応モデルを発売している。
外付けHDDを接続できるBDレコーダーが増えている(写真は東芝の「REGZAブルーレイ」とバッファローのHDD「HD-LBU2」)
実はHDD容量の少ないBDレコーダーと、外付けHDDを購入するほうが、大容量BDレコーダーを買うよりコストパフォーマンスがいい。例えばパナソニックの500GBモデル「BZT710」の11月末時点の実勢価格は7万7500円。対して1TBの「BZT810」は10万700円程度だ。価格差は2万3200円。テレビやBDレコーダーに接続して録画ができるバッファローの1TBの外付けHDD「HD-AVS1.0TU2/V」は1万2200円だから、1TBのレコーダーを購入するより、1万円ほど出費を抑えることができる。
価格が魅力的に映る「BDレコーダー+外付けHDD」だが、いくつか注意しておきたいことがある。一つには、PCで扱うデータや画像データとは異なり、テレビ番組のデータは不正コピーを防ぐためにコピーガードがかかっているので、録画番組は録画したBDレコーダーでしか再生できないということ。つまり、BDレコーダーが故障した場合、外付けHDDに録画した番組が再生できなくなるのだ。
二つ目は、BDレコーダーと外付けHDDの相性の問題だ。外付けHDDを選ぶ際、使用するBDレコーダーに対応しているか、確認する必要がある。相性が悪いと、録画した番組が消えてしまったり、録画できなかったりする可能性がある。この場合、BDレコーダーのメーカーの保証対象外になり、消えてしまった録画番組のデータを復元してもらうことはできない。
録画したテレビ番組を長く安全に残すには、BD/DVDの光メディアにダビングして残すのがいい。しかし、外付けHDDに保存したテレビ番組データを光メディアに直接ダビングできるのは、現時点ではパナソニックのBDレコーダーだけ。その他の製品は、一度内蔵HDDにムーブしてから光メディアにダビングしなくてはならない。
このように、注意点はいくつかあるが、録画番組を見たらすぐ消してしまう人、家族分の外付けHDDを用意して、使い分けたい人などには、外付けHDDへの録画は便利だ。あなたの使い方に合った一台を選んでほしい。(BCN・山下 彰子)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。