デュアルディスプレイが実現する新たなタブレットの世界、「Sony Tablet P」を試した
ちょっと前までは、少数派だったタブレット端末。それがいまでは、新たな用途を実現する端末としての地位を築きつつある。メーカー各社が続々と製品を発売し、タブレット端末は、ノートPC並みのバラエティに富んだ端末になりつつある。そんなタブレット端末のなかで、ひときわ強い個性を放つモデルがある。それが、ソニーの「SONY Tablet Pシリーズ」だ。今年10~11月に発売される予定の製品を、ひと足先に試した。
ラインアップの充実とともに需要が広がるタブレット端末は、今やPCやスマートフォンの主要メーカーのほとんどが製品を発売。国内勢と海外勢が入り乱れた群雄割拠の様相を呈している。それぞれの製品は、サイズやスペックに加えてiOSやAndroid、Windows 7など、OSもさまざま。初めて購入しようする人は、どれを選んでいいのか、大いに悩むところだ。
その解決策の一つとして提示したいのが、「SONY Tablet P」だ。スタイリッシュでありながら、ユニークな趣向を凝らしたオリジナリティに溢れる一台になっている。「他人と違ったタブレット端末がほしい」と考えているなら、迷わず「SONY Tablet P」を購入することをオススメする。
まず目を引くのは、従来のタブレット端末とは一線を画すユニークなデザイン。一般のタブレット端末のスレート(板)形状と異なり、折りたたみ構造を採用し、柔らかな丸みを帯びた有機的なデザインに仕上がっている。単に、薄さを追求したのではなく、適度な丸みがあるために、ホールド感もいい。そのコンパクトさと相まって、カバーを閉じた状態では、よもやこれがタブレット端末とは思わないだろう。折りたためるだけに、一般的なタブレット端末よりコンパクトで、バックに余裕をもって収納することができる。重さも372gと軽い。
ユニークなのは、デザインだけではない。カバーを開くと、カバー側と本体側の両方に5.5インチの液晶ディスプレイを搭載している。初めて手にしたときは、思わず「こうきたか!」と、突っ込みを入れてしまった。
そんな「SONY Tablet P」の発売を前に、いろいろと試す機会をもらったので、本能のおもむくままに使ってみた。
まず実感したのは、予想以上にキビキビと動くこと。アプリケーションの起動が速く、スクロールやピンチ操作(二本指を使っての拡大・縮小操作)など、タッチ操作の追従性もいい。OSはAndroid 3.2。プロセッサは、ほかのAndroid搭載タブレット端末も採用しているNVIDIAのTegra 2(1.0GHz)で、ストレスのない操作性は、他メーカーの端末とも共通するタブレット端末としての美点だ。
5.5インチの液晶ディスプレイは、1画面が1024×480ドットの十分な解像度をもつ。2画面合わせて使えば、1024×960ドットの広大な表示領域を確保することができる。このデュアルディスプレイによる表示は、これまでのタブレット端末から、使い方の可能性を大きく広げてくれる。例えば本体側ディスプレイにキーボードを表示して、カバー側ディスプレイにメインコンテンツを表示するような使い方なら、タイピングの打鍵感などは感じることはできないものの、ノートPCにかなり近い感覚で使うことができる。文書作成など、わりと本気でタイピングするときは非常に重宝する。
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ウェブブラウザや文書データの編集・閲覧作業など、広い表示領域を必要とするときは、2画面のディスプレイを一つの大画面ディスプレイとして使うこともできる。これは、ビジネスシーンで使用しようと考えているなら、ぜひ注目してほしいところだ。180度開いてフラットで使えるのだ。
ディスプレイを縦向きに使うこともできる。この場合、物理的な“見開き表示”ができるので、実際に文庫本を読む感覚で電子書籍を楽しむことができる。電子書籍をよく読むなら、見逃せないポイントだ。
家庭内のAV機器との連動機能をもっているのも、「SONY Tablet Pシリーズ」の特徴だ。液晶テレビ「BRAVIA」をはじめ、DLNAで接続した大画面テレビに、「SONY Tablet P」に保存してある静止画や動画をボタン一つで映し出すことができたり、音楽ファイルをワイヤレススピーカーに出力したりできる。
エポックメイキングは、「プレイステーション」のゲームタイトルで遊ぶことができる点だ。「PlayStation Certifiedプログラム」に対応しており、ゲームタイトルは「PlayStation Store」からダウンロード購入することができる(2011年内にサービス開始予定)。ラインアップは豊富で、「SONY Tablet P」で直接アクセスして購入することができるので、すぐに遊べるのもいい。もちろん、プリインストールしているタイトルもあるので、「Sony Tablet P」を購入すれば、すぐにゲームを楽しむことができる。
ネットワークは、3G回線とWi-Fiに対応している。3Gは、NTTドコモの3G回線を利用することになる。なお、Wi-Fiのみのモデルは、現段階で発売の予定がない。ガジェット好きにとっては、ぜひWi-Fiのみのモデルも発売してもらいたいところだ。
「折りたたみ式」「デュアルディスプレイ」「PlayStation Certifiedプログラムへの対応」という「他社のタブレット端末にはない特徴、そしてソニーならではの高い質感とスタイリッシュなデザインをあわせもつ「Sony Tablet P」。「個性で勝負」という人はもちろん、エンタテインメント性を重視する人、マシンとしてガンガンに使い倒したい人にも、自信をもってオススメできる。タブレット端末選びで迷ったとき、「SONY Tablet P」は最良の選択肢だ。(ITジャーナリスト・市川昭彦)
強い個性を放つ「SONY Tablet P」
趣向を凝らした端末がほしいなら迷わず「Sony Tablet P」
ラインアップの充実とともに需要が広がるタブレット端末は、今やPCやスマートフォンの主要メーカーのほとんどが製品を発売。国内勢と海外勢が入り乱れた群雄割拠の様相を呈している。それぞれの製品は、サイズやスペックに加えてiOSやAndroid、Windows 7など、OSもさまざま。初めて購入しようする人は、どれを選んでいいのか、大いに悩むところだ。
その解決策の一つとして提示したいのが、「SONY Tablet P」だ。スタイリッシュでありながら、ユニークな趣向を凝らしたオリジナリティに溢れる一台になっている。「他人と違ったタブレット端末がほしい」と考えているなら、迷わず「SONY Tablet P」を購入することをオススメする。
まず目を引くのは、従来のタブレット端末とは一線を画すユニークなデザイン。一般のタブレット端末のスレート(板)形状と異なり、折りたたみ構造を採用し、柔らかな丸みを帯びた有機的なデザインに仕上がっている。単に、薄さを追求したのではなく、適度な丸みがあるために、ホールド感もいい。そのコンパクトさと相まって、カバーを閉じた状態では、よもやこれがタブレット端末とは思わないだろう。折りたためるだけに、一般的なタブレット端末よりコンパクトで、バックに余裕をもって収納することができる。重さも372gと軽い。
折りたたみ構造のユニークなデザイン
ユニークなのは、デザインだけではない。カバーを開くと、カバー側と本体側の両方に5.5インチの液晶ディスプレイを搭載している。初めて手にしたときは、思わず「こうきたか!」と、突っ込みを入れてしまった。
予想以上のキビキビ感、デュアルディスプレイが可能性を広げる
そんな「SONY Tablet P」の発売を前に、いろいろと試す機会をもらったので、本能のおもむくままに使ってみた。
起動も操作感も予想以上のスピードだった
まず実感したのは、予想以上にキビキビと動くこと。アプリケーションの起動が速く、スクロールやピンチ操作(二本指を使っての拡大・縮小操作)など、タッチ操作の追従性もいい。OSはAndroid 3.2。プロセッサは、ほかのAndroid搭載タブレット端末も採用しているNVIDIAのTegra 2(1.0GHz)で、ストレスのない操作性は、他メーカーの端末とも共通するタブレット端末としての美点だ。
5.5インチの液晶ディスプレイは、1画面が1024×480ドットの十分な解像度をもつ。2画面合わせて使えば、1024×960ドットの広大な表示領域を確保することができる。このデュアルディスプレイによる表示は、これまでのタブレット端末から、使い方の可能性を大きく広げてくれる。例えば本体側ディスプレイにキーボードを表示して、カバー側ディスプレイにメインコンテンツを表示するような使い方なら、タイピングの打鍵感などは感じることはできないものの、ノートPCにかなり近い感覚で使うことができる。文書作成など、わりと本気でタイピングするときは非常に重宝する。
一方のディスプレイにキーボードなど操作ボタンを表示してノートPCのような使い方ができる
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すぐれたディスプレイのアレンジ性
ウェブブラウザや文書データの編集・閲覧作業など、広い表示領域を必要とするときは、2画面のディスプレイを一つの大画面ディスプレイとして使うこともできる。これは、ビジネスシーンで使用しようと考えているなら、ぜひ注目してほしいところだ。180度開いてフラットで使えるのだ。
180°開いてフラット型タブレットとして使用
ディスプレイを縦向きに使うこともできる。この場合、物理的な“見開き表示”ができるので、実際に文庫本を読む感覚で電子書籍を楽しむことができる。電子書籍をよく読むなら、見逃せないポイントだ。
電子書籍閲覧に便利な縦向き表示
初代プレイステーションのタイトルで遊ぶ
家庭内のAV機器との連動機能をもっているのも、「SONY Tablet Pシリーズ」の特徴だ。液晶テレビ「BRAVIA」をはじめ、DLNAで接続した大画面テレビに、「SONY Tablet P」に保存してある静止画や動画をボタン一つで映し出すことができたり、音楽ファイルをワイヤレススピーカーに出力したりできる。
エポックメイキングは、「プレイステーション」のゲームタイトルで遊ぶことができる点だ。「PlayStation Certifiedプログラム」に対応しており、ゲームタイトルは「PlayStation Store」からダウンロード購入することができる(2011年内にサービス開始予定)。ラインアップは豊富で、「SONY Tablet P」で直接アクセスして購入することができるので、すぐに遊べるのもいい。もちろん、プリインストールしているタイトルもあるので、「Sony Tablet P」を購入すれば、すぐにゲームを楽しむことができる。
「プレイステーション」のゲームタイトルで遊べる
「個性で勝負」「ガンガンに使い倒したい」人に最適
ネットワークは、3G回線とWi-Fiに対応している。3Gは、NTTドコモの3G回線を利用することになる。なお、Wi-Fiのみのモデルは、現段階で発売の予定がない。ガジェット好きにとっては、ぜひWi-Fiのみのモデルも発売してもらいたいところだ。
「折りたたみ式」「デュアルディスプレイ」「PlayStation Certifiedプログラムへの対応」という「他社のタブレット端末にはない特徴、そしてソニーならではの高い質感とスタイリッシュなデザインをあわせもつ「Sony Tablet P」。「個性で勝負」という人はもちろん、エンタテインメント性を重視する人、マシンとしてガンガンに使い倒したい人にも、自信をもってオススメできる。タブレット端末選びで迷ったとき、「SONY Tablet P」は最良の選択肢だ。(ITジャーナリスト・市川昭彦)