PCからスマートフォンまで、すべての端末を守る「マカフィー オール アクセス」

レビュー

2011/10/03 20:24

 住所や電話番号、クレジットカード番号、仕事の書類……。PCには、流出しては困るデータがたくさん保存してある。一方、そうした情報を盗み取ろうとするマルウェア(コンピュータウイルスなどPCに有害なソフト)が多数存在し、日を追うごとに増えている状況だ。また、データを保存する環境は、いまやWindows PCだけではなく、Macやタブレット、スマートフォンまで、非常に多くなっている。これらの端末を安心して使いたいと思ったら、セキュリティソフトが欠かせないのはもちろんのこと、端末の盗難・紛失や席を外したときの不正使用など、思わぬことからの情報漏えいも防がなければならない――。こんな新時代の難問を解決するソフトが、マカフィーが9月29日に発売したマルチデバイス対応のセキュリティスイート「マカフィー オール アクセス」2012年版だ。

「マカフィー オール アクセス」2012年版

これまでパッケージを総合的に網羅



 マカフィーは、すでにウイルス対策に特化した「マカフィー アンチウイルスプラス」や、PCを総合的に守る「マカフィー インターネットセキュリティ」、Mac OSをインターネットからの攻撃から守る「マカフィー インターネットセキュリティ Mac版」、さらにはスマートフォン向けの「マカフィー モバイル セキュリティ」などを提供している。このラインアップに新たに加わった「マカフィー オール アクセス」は、マカフィーが提供しているこれらの個人向けパッケージソフトを総合的に網羅した製品だ。9980円の価格で、1ユーザーが持っているすべての端末にインストールできるので、端末ごとにセキュリティソフトを導入するコストと、管理の手間を省くことができる。

 また、マカフィーのパッケージソフトは、クラウド・サービスとの親和性が高い。独自に開発したクラウドベースのセキュリティ技術基盤「Global Threat Intelligence(GTI)」と連携して、ファイルをスキャンするときにサーバーに蓄積しているマルウェアのデータベースを照会するほか、定義ファイルの更新前に見つかった未知のマルウェアからもしっかりと守ってくれる。

 また、「サイトアドバイザー ライブ」で世界中から集めた有害サイトの情報をGoogleなど検索サイトの画面で表示して、危険なサイトへのアクセスを未然に防ぐこともできる。「GTI」と「サイトアドバイザー ライブ」で、常に最新のセキュリティ環境を構築することができるのだ。

「サイトアドバイザー ライブ」の検索結果画面で安全性をチェック

 充実したクラウド・サービスとマルチデバイス対応のパッケージソフト「マカフィー オール アクセス」によって、すべての端末をインターネットの脅威から守ることができる。

Windows環境を守る「トータルプロテクション」を試す



 さらに、マカフィーには、さまざまな機能や守りたい端末に合わせたパッケージソフトも発売している。そのなかで、Windows OSを搭載したPCの総合的なセキュリティ対策ができるのが、「マカフィー トータル プロテクション」だ。今回は、この2012年版を実際に使って、使い勝手を確かめた。

総合的にPCを守る「マカフィー トータルプロテクション」2012年版

 「マカフィー トータルプロテクション」2012年版は、PCにマルウェアが潜んでいないかをチェックするスキャンで、前バージョンから約50%の時間短縮を実現している。ファイルのサイズが大きいとそれなりの時間がかかってしまうが、スキャン時間を有効に使うための機能として、最小限のCPUパワーを利用し、別の作業と並行して行うスキャンも選ぶことができる。実際に試すと、インターネットの閲覧や文書ファイルの編集などの作業をストレスなくこなすことができた。スキャンには時間がかかるが、時間を有効活用できるので非常にありがたい。

「最小限のコンピュータリソースを使用してスキャンを実行」でスキャン中もさくさく作業できる

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手間のかからないノーメンテナンス保護を実現



 一度フルスキャンが済んでしまえば、あとはユーザーの手をほとんど煩わせることなく、PCをガードしてくれる。「リアルタイムスキャン」の機能によって、ウェブサイトやメールなどからダウンロードするファイルを自動でチェックし、問題があればファイルを隔離。外付けドライブの自動スキャンにも対応し、ウイルスのさまざまな感染ルートをシャットアウトする。

 外部からの攻撃や情報漏えいを防いでくれるのは、「ファイアウォール」だ。未知のソフトがインターネットに接続しようとすると、警告を表示して通信を許可するかどうかを確認する。不正なソフトによる情報漏えいを阻止してくれるのだ。しかも、前バージョンから機能を強化し、「ファイアウォール」のなかに「ネットカード」機能を追加している。これは、PCデータの送受信を監視し、データベースに登録してある不正サイトへのアクセスを検知すると、それをブロックしてくれる機能で、スパイウェアの一種「ボット」対策に有効だ。

「ファイアウォール」がインターネットに接続するソフトを監視

 また、定義ファイルやソフト自体のアップデートもフルオートで、まったく意識することなく、PCの保護状態を万全に保つことができる。

定義ファイルやソフトの更新はバックグラウンドで自動実行

強力な「ファイル暗号化」でデータを保護



 モバイルPCには、常に盗難・紛失のリスクがつきまとう。漏えいしてはいけないデータが他人の手に渡ってしまった場合、大きな損害を被ることになる。そんな事態にも、「マカフィー トータルプロテクション」が役に立つ。

 「マカフィー金庫」は、データを暗号化して、万が一の盗難・紛失時に、第三者のデータへのアクセスを防ぐ機能。ふだんはWindowsの「エクスプローラ」と同じように扱えるので、作業がスムーズという点も頼もしい。

「マカフィー金庫」はファイルを暗号化して保護。金庫内でフォルダを分けることもできる

 PCの故障など、トラブルによるファイルの消失からも守ってくれる。2GBのファイル領域を無償で使える「オンラインバックアップ」で、ファイルをアップロードして大切なファイルを保存しておくことができる。パッケージ版の「オンラインバックアップ」もあり、このパッケージを購入すれば容量無制限でファイルをバックアップすることもできるようになる。

 このほか、子どもに見せたくないウェブサイトを表示しないようにする「保護者機能」では、インターネットへの接続時間を制限することもできる。子どもをインターネットの危険から守るだけでなく、使いすぎによる生活の乱れも未然に防ぐことができる。さらには、世界中で流行しているマルウェアを確認できる「ウイルス地図」やファイルの完全削除など、さまざまな機能を搭載している。

「保護者機能」で子どものインターネット使用を制限

環境に合わせて選べるソフトのラインアップ



 マカフィーの2012年版のラインアップには、「マカフィー オール アクセス」や「マカフィー トータルプロテクション」など、自分のデバイス環境に合わせて選べるセキュリティが豊富に揃っている。しかも、世界120か国で製品を販売し、国内で90社以上のプロバイダがセキュリティ対策サービスでマカフィー製品を採用しているという実績があり、プリインストールしているPCも多い。安心のマカフィー製品で、大切なPCやスマートフォンのデータをがっちり保護しよう。(フリーライター・星政明)