リコーは、9月15日、高級コンパクトデジタルカメラ「GR DIGITAL」の4代目となる「GR DIGITAL IV」を発表した。初代から変わらない「スナップシューター」のコンセプトの下、オートフォーカス（AF）速度・精度の向上、手ブレ補正機能の追加、新画像エンジンや新画像モニタの搭載など、ハイエンドコンパクトとしての正常進化を遂げている。発売は10月中旬。価格はオープンで、実勢価格は8万円前後の見込み。同時に、1万台限定のホワイトモデルも発売する。

　2009年8月発売の「GR DIGITAL III」の後継機。従来のCCDコントラストAF に加え、新たに最大190のFAポイントをもつ独自の外部AFセンサで測距する「ハイブリッドAFシステム」を採用。精度が向上すると同時に、AF合焦時間が「III」の2分の1の最短約0.2秒となった。コントラストAFのみで行うマクロAFも、最大2倍の高速化を実現している。

　有効効1000万画素の1/1.7型CCDセンサと、単焦点レンズ「GR LENS 28mm F1.9」は「III」を継承。新画像処理エンジン「GR ENGINE IV」によって色再現性能を高め、高感度撮影時の色ノイズを抑えるほか、光学フィルターの改良や画像処理の最適化でSFR（空間周波数応答）特性を向上し、解像感を高めた。

　「GR DIGITAL」シリーズとして初めてイメージセンサシフト方式の手ブレ補正機能を搭載。シャッタースピード換算で3.2段の補正効果を発揮し、F1.9の明るいレンズと相まって、暗いシーンでの撮影にさらに強くなった。ISO感度は80～3200。

　新たに、被写体の明るさに応じて輝度を調整する約132万ドットの3.0VGA液晶モニタを搭載する。記録媒体はSD/SDHCメモリカードで、Eye-Fiカードにも対応。大きさは幅108.6×高さ59.8×奥行き32.5mmで、重さは約190g。

　記者会見では、パーソナルメディアカンパニー プレジデントの湯浅一弘執行役員が、「GR DIGITAL IV」のホワイトモデルの発売を明らかにした。シャッターボタン、モードダイヤル、コマンドダイヤルなどもボディと同じホワイトで、グリップのラバーやロゴはグレーに仕上げた。レンズ鏡筒はブラック。ワールドワイドで1万台限定で販売する。

　また、「GR DIGITAL III」の機能拡張ファームウェアの最終版となる第五弾を、10月中旬に提供することも発表した。「コントラストブラケット」の追加や「ADJ.」レバー設定の拡張、ISO「AUTO-HI」設定などの機能を提供する。