ヤマハは、iPhone/iPod touch/iPad用のMIDIインターフェース「i-MX1」を、7月1日に発売する。価格はオープンで、実勢価格は6000円前後の見込み。

　Core MIDI対応アプリケーションと連携し、例えば、ピアノの曲を練習するアプリケーションを電子ピアノで弾くなど、Core MIDIに対応するiPhone/iPod touch/iPadアプリケーションを、シンセサイザー、電子ドラム、デジタルピアノなどMIDI端子搭載の楽器で演奏することができる。30ピンDockコネクタで、iPhoneなどとMIDI対応機器のMIDI IN/OUT端子と接続する｡

　対応機種は、iPhone 4/iPhone 3GS/iPad 2/iPad/iPod touch（第3世代、第4世代）。対応OSはiOS 4.2以降。サイズは幅45.8×高さ11.0×奥行き30.0mm、重さは11g。

　「i-MX1」の発表に合わせ、ヤマハは「i-MX1」に対応したiOS用アプリケーション8種類を、6月20日にアップルの運営する「App Store」で発売した。

　「Faders」は、四つのフェーダーでMIDI機器のボリューム調節や、モジュレーションなどの変化が楽しめるアプリ。各フェーダーにそれぞれ二つのMIDIコントロールチェンジ信号を設定し、50個までテンプレートに登録できる。対応機種は、iPhone 4/iPhone 3GS/iPod touch（第3世代、第4世代）/iPad 2/iPadで、価格は450円。

　「Faders & XY Pad」は、八つのフェーダーとXYパッドを用意。XYパッドモードでは、画面上のボールを動かして、複数のフェーダーを同時に動かすことができる。各フェーダーの動きは、XY画面上のケーブルをつなぎかえて設定する。対応機種はiPad/iPad 2で、価格は450円。

　「Keyboard Arp & Drum Pad」は、アルペジエーターやドラムパッドの機能をもたないMIDI楽器でも、これらが利用できるアプリ。キーボードやギターなどのフレーズを指1本で演奏でき、ドラムパッドでドラムフレーズを演奏したり、一つのパッドに複数のノートをアサインすることでコードを演奏したりできる。対応機種はiPad/iPad 2、価格は450円。

　「Voice Editor Essential」は、同社のシンセサイザー「MOTIF XF」「MOTIF XS」「MOTIF-RACK XS」「MOX」「S90XS/70XS」の音色を編集するアプリ。EQとエフェクト、アルペジエーターに加え、フェーダーやXYパッドを使ってエンベロープやフェイルターをコントロールできる。対応機種はiPad/iPad 2で、価格は450円。

　「Multi Editor Essential」は、同社のシンセサイザー「MOTIF XF」「MOTIF XS」「MOTIF-RACK XS」「MOX」「S90XS/70XS」のソングとパターンをミキシングするアプリ。各パートのボリュームやパン、コーラス、リバーブの調整や、エフェクトやEQエディット画面でパラメータの設定ができる、トランスポートコントロールを搭載する。対応機種はiPad/iPad 2、価格は450円。

　「Performance Editor Essential」は、同社のシンセサイザー「MOTIF XF」「MOTIF XS」「MOX」「S90XS/70XS」で、パフォーマンスエディットができるアプリ。よく使われるマスターEQやエフェクト、アルペジエーターの設定、ボイス構成の組み合わせや各ボイス鍵域の設定が可能。XYパッドも搭載する。対応機種はiPad/iPad 2で、価格は450円。

　「Set List Organizer」は、ライブ演奏時のセットリストを編集・表示するアプリ。シンセサイザーへのプログラムチェンジの送信や、曲ごとのメモを表示することもできる。「i-MX1」を介して、あらゆるMIDI機器に対応する。対応機種はiPad/iPad 2で、価格は450円。

　「TNR-i」は、16×16個のLEDボタンで演奏する同社の電子楽器「TENORI-ON」（TNR-W/TNR-O）を再現したアプリ。音楽知識がなくても直感的に音楽をつくることができる。また、「TNR-i」ユーザー同士で最大4人まで、ネットワーク経由の同時セッションができる。対応機種はiPhone 4/iPod touch（第4世代）/iPad/iPad 2、価格は2300円。