シャープ、スマートフォンの国内出荷台数を2.5倍に、シェアNo.1を狙う

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2011/05/20 16:40

 シャープは、スマートフォンやフィーチャーフォンなどの夏モデルの発売にあたって、事業戦略を発表した。大畠昌巳執行役員通信システム事業本部長は、2011年度(2012年3月期)の国内販売台数として前年度の2.5倍にあたる500万台を掲げ、「国内シェアNo.1を狙う」との目標を示した。

 シャープは、夏モデルのスマートフォンとして6機種を発売。ブランドを「AQUOS PHONE」に統一し、AV機器との連携を強化した。

シャープが発売するスマートフォン夏モデル

 液晶テレビ「AQUOS」とのHDMI接続することで、AQUOS PHONEに収録した動画やゲーム、コンテンツを大画面で楽しめる。また、ネットワーク規格のDLNAで、BDレコーダーで録画したテレビ番組をAQUOS PHONEで視聴できる。

 今後は、DLNAによって、簡単操作でスマートフォンのコンテンツをAQUOSに映し出したり、メールの送受信をAQUOSで確認できるようになるという。利用価値を高めることで、スマートフォンの利用者を増やしていくというのが同社の戦略だ。

AV機器との連携強化でスマートフォンのコンテンツを簡単に液晶テレビに映し出すことが可能になる

 2010年度の携帯電話の出荷台数は、国内で854万8000台を達成。このうち、スマートフォンは約23%を占める。今年度は、携帯電話の目標出荷台数は公表していないものの、「スマートフォン比率は確実に上がる」と見込んでいる。ただし、引き続きフィーチャーフォンにも力を入れる。「当社は携帯電話全体で、6年連続で国内トップシェアを獲得している。携帯電話の出荷台数に関しても、今の地位を維持する」としている。

大畠昌巳事業部長

 海外については、中国で3D機能を搭載した「SH8158U」「SH8168U」などの発売を予定しており、「中国向けスマートフォン事業を本格化する」(大畠事業部長)という。米国や欧州、インド、ブラジルなどにも事業領域を広げていく構えだ。