2011年4月の携帯電話ランキング、ドコモの「Xperia arc」が2か月連続トップ
2011年4月の携帯電話ランキングは、前月に続き、3月24日発売の「Xperia arc」が1位を獲得した。しかし、「iPhone 4」の2モデルの合計販売台数には及ばず、実質的には2位にとどまった。携帯電話全体の販売台数に占めるスマートフォンの割合は、前月の47.1%から46.2%へとやや低下。昨年12月、新製品ラッシュで48.1%と一気に5割近くまで高まったものの、その後は40%台で推移し、5割を超えそうで超えない状況が続いている。
量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、SIMフリー端末を含む携帯電話全体の4月の販売台数1位は、NTTドコモのAndroid搭載スマートフォン「Xperia arc SO-01C」だった。週次集計では、発売日を含む3月第3週(3月21日-3月27日)から4月第3週(4月18日-4月24日)まで、5週連続で1位を獲得。月間でも、3月に続き、2か月連続でトップに輝いた。
トップ10のうち、従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)は、5位の「P-07B」と9位の「簡単ケータイ K005」の2機種。携帯電話全体では、スマートフォンの46.2%に対し、フィーチャーフォンは53.8%と、依然として半数以上を占めているものの、ランキング上位には食い込めていない。旧機種を含め、スマートフォンより圧倒的に製品数が多く、人気が分散しているためだ。
1位の「Xperia arc」の販売台数シェアは8.9%。2位の「MEDIAS N-04C」とは3.4ポイントもの差をつけ、Android搭載スマートフォンのなかではダントツの売れ行きだった。しかし、容量ごとに別々にカウントしている4位の「iPhone 4」の16GBモデルと6位の同32GBモデルの販売台数を合算すると、「iPhone 4」は「Xperia arc」を上回り、シェア9.9%で1位に躍り出る。
実は、4月1日から4月27日までの途中集計では、「Xperia arc」の販売台数は、「iPhone 4」の16GBモデルと32GBモデルの合計をわずかに上回っていた。しかし、新色「ホワイト」の発売日の4月28日以降、「iPhone 4」の販売台数が急増し、逆転されてしまった。途中までは「Xperia arc」が上回っていただけに、惜しいところだ。
昨年6月24日のブラックモデルの発売からおよそ10か月経ち、正直、今さら感は否めなかった「iPhone 4」のホワイトモデル。しかし、頑なに発売を待ち続けていた人、新たに興味をもった人が多く購入したらしく、週次集計では、4月第4週(4月25日-5月1日)、5月第1週(5月2日-5月8日)と、2週連続で「iPhone 4」の16GBモデルが1位を獲得。32GBモデルも2位、3位と上位につけている。色別に区分して集計していないため、ホワイトがどの程度占めているのかわからないが、今回のホワイトモデルの投入が販売台数増につながったのは間違いない。
続けて、主要3キャリア、NTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンクモバイル(SoftBank)それぞれの2011年4月の月間トップ10を紹介しよう。
全体的に、前月からあまり変動はなかった。4月の携帯電話の販売台数は、例年同様、3月より下がっており、そうした季節的な要因に合わせ、新製品の発売が少なかったためだ。NTTドコモは、トップ10内に、「らくらくホン」シリーズを含め、富士通製の従来型の携帯電話が4機種入り、スマートフォン一辺倒から、やや元に戻っている感じだ。
auは、Android搭載スマートフォン「REGZA Phone IS04」が2か月ぶりに1位に返り咲き、9位には、4月25日発売のWiMAX対応Android搭載スマートフォン「htc EVO WiMAX ISW11HT」がランクインした。
「htc EVO WiMAX ISW11HT」は、通常の月額費用プラス525円で、WiMAXによる下り最大40Mbpsの高速データ通信が利用でき、他の無線LAN対応機器を同時にインターネットに接続するテザリングにも対応する。海外メーカー製なのでワンセグなどの便利な機能を搭載しておらず、端末自体の魅力にやや乏しいためか、携帯電話全体では24位とやや低調なスタートだったが、それでも一定の評価は得ているといえる。WiMAX対応は、今のところauだけの強み。ぜひ今後、対応機種を増やしてほしい。
ソフトバンクモバイルは、前月5位だった「HTC Desire HD 001HT」が3位に浮上し、トップ3をすべてスマートフォンが占めた。ソフトバンクというと国内独占販売の「iPhone」のイメージが強いが、Android搭載スマートフォンも展開しており、トップ10内にも3機種が入っている。
NTTドコモは5月16日に、auは5月17日に、携帯電話の夏商戦向け新製品発表会を開催する。ソフトバンクモバイルも近々新製品を発表するだろう。各キャリアとも今後はスマートフォンに力を入れ、携帯電話の新機種に占めるスマートフォンの比率を上げていく方針を掲げる。スマートフォンが欲しい人は、選び甲斐がありそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
「Xperia arc」がダントツ1位、2位の「MEDIAS」とは3.4ポイント差
量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、SIMフリー端末を含む携帯電話全体の4月の販売台数1位は、NTTドコモのAndroid搭載スマートフォン「Xperia arc SO-01C」だった。週次集計では、発売日を含む3月第3週(3月21日-3月27日)から4月第3週(4月18日-4月24日)まで、5週連続で1位を獲得。月間でも、3月に続き、2か月連続でトップに輝いた。
順位 | キャリア | メーカー | 品名 | 型番 | 販売台数 シェア(%) | 発売年月 |
1 | NTTドコモ | ソニー・エリクソン ・モバイルコミュニケーションズ | Xperia arc | SO-01C | 8.9 | 2011/03 |
2 | NTTドコモ | NECカシオモバイルコミュニケーションズ | MEDIAS | N-04C | 5.5 | 2011/03 |
3 | NTTドコモ | 富士通東芝モバイルコミュニケーションズ | REGZA Phone T-01C | T-01C | 5.4 | 2010/12 |
4 | SoftBank | アップル | iPhone 4 16GB | iPhone 4 16GB | 5.3 | 2010/06 |
5 | NTTドコモ | パナソニック モバイルコミュニケーションズ | P-07B | P-07B | 4.8 | 2010/09 |
6 | SoftBank | アップル | iPhone 4 32GB | iPhone 4 32GB | 4.6 | 2010/06 |
7 | au | 富士通東芝モバイルコミュニケーションズ | REGZA Phone IS04 | IS04 | 3.0 | 2011/02 |
8 | au | シャープ | IS05 | IS05 | 2.9 | 2011/03 |
9 | au | 京セラ | 簡単ケータイ K005 | K005 | 2.2 | 2010/06 |
10 | NTTドコモ | SAMSUNG(サムスン電子) | GALAXY S | SC-02B | 2.2 | 2010/10 |
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2011年4月 月次<最大パネル>
トップ10のうち、従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)は、5位の「P-07B」と9位の「簡単ケータイ K005」の2機種。携帯電話全体では、スマートフォンの46.2%に対し、フィーチャーフォンは53.8%と、依然として半数以上を占めているものの、ランキング上位には食い込めていない。旧機種を含め、スマートフォンより圧倒的に製品数が多く、人気が分散しているためだ。
1位の「Xperia arc」の販売台数シェアは8.9%。2位の「MEDIAS N-04C」とは3.4ポイントもの差をつけ、Android搭載スマートフォンのなかではダントツの売れ行きだった。しかし、容量ごとに別々にカウントしている4位の「iPhone 4」の16GBモデルと6位の同32GBモデルの販売台数を合算すると、「iPhone 4」は「Xperia arc」を上回り、シェア9.9%で1位に躍り出る。
左から、Xperia arc SO-01C(Sakura Pink)、MEDIAS N-04C(MEDIAS White)
残り3日で逆転、惜しくも「iPhone 4」超えは果たせず
実は、4月1日から4月27日までの途中集計では、「Xperia arc」の販売台数は、「iPhone 4」の16GBモデルと32GBモデルの合計をわずかに上回っていた。しかし、新色「ホワイト」の発売日の4月28日以降、「iPhone 4」の販売台数が急増し、逆転されてしまった。途中までは「Xperia arc」が上回っていただけに、惜しいところだ。
4月28日にようやく発売となったiPhone 4のホワイトモデル(右)
昨年6月24日のブラックモデルの発売からおよそ10か月経ち、正直、今さら感は否めなかった「iPhone 4」のホワイトモデル。しかし、頑なに発売を待ち続けていた人、新たに興味をもった人が多く購入したらしく、週次集計では、4月第4週(4月25日-5月1日)、5月第1週(5月2日-5月8日)と、2週連続で「iPhone 4」の16GBモデルが1位を獲得。32GBモデルも2位、3位と上位につけている。色別に区分して集計していないため、ホワイトがどの程度占めているのかわからないが、今回のホワイトモデルの投入が販売台数増につながったのは間違いない。
春商戦終了であまり変動なし、「htc EVO WiMAX ISW11HT」はauで9位
続けて、主要3キャリア、NTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンクモバイル(SoftBank)それぞれの2011年4月の月間トップ10を紹介しよう。
全体的に、前月からあまり変動はなかった。4月の携帯電話の販売台数は、例年同様、3月より下がっており、そうした季節的な要因に合わせ、新製品の発売が少なかったためだ。NTTドコモは、トップ10内に、「らくらくホン」シリーズを含め、富士通製の従来型の携帯電話が4機種入り、スマートフォン一辺倒から、やや元に戻っている感じだ。
順位 | メーカー | 品名 | 型番 | ディスプレイサイズ(インチ) | メインカメラの有効画素数(万画素) | 発売年月 |
1 | ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ | Xperia arc | SO-01C | 4.2 | 810 | 2011/03 |
2 | NECカシオモバイルコミュニケーションズ | MEDIAS | N-04C | 4.0 | 510 | 2011/03 |
3 | 富士通東芝モバイルコミュニケーションズ | REGZA Phone T-01C | T-01C | 4.0 | 1220 | 2010/12 |
4 | パナソニック モバイルコミュニケーションズ | P-07B | P-07B | 2.9 | 510 | 2010/09 |
5 | SAMSUNG | GALAXY S | SC-02B | 4.0 | 500 | 2010/10 |
6 | 富士通 | らくらくホン7 | F-09B | 3.0 | 810 | 2010/07 |
7 | 富士通 | らくらくホン ベーシックII | F-07A | 2.4 | 200 | 2009/04 |
8 | 富士通 | F-01C | F-01C | 3.4 | 1320 | 2010/11 |
9 | 富士通 | F-04B | F-04B | 3.4 | 1220 | 2010/03 |
10 | NECカシオモバイルコミュニケーションズ | N-02C | N-02C | 3.3 | 1320 | 2010/11 |
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2011年4月 月次<最大パネル>
auは、Android搭載スマートフォン「REGZA Phone IS04」が2か月ぶりに1位に返り咲き、9位には、4月25日発売のWiMAX対応Android搭載スマートフォン「htc EVO WiMAX ISW11HT」がランクインした。
順位 | メーカー | 品名 | 型番 | ディスプレイサイズ(インチ) | メインカメラの有効画素数(万画素) | 発売年月 |
1 | 富士通東芝モバイルコミュニケーションズ | REGZA Phone IS04 | IS04 | 4.0 | 1220 | 2011/02 |
2 | シャープ | IS05 | IS05 | 3.4 | 805 | 2011/03 |
3 | 京セラ | 簡単ケータイ K005 | K005 | 3.0 | 331 | 2010/06 |
4 | ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ | URBANO MOND | SOY04 | 3.2 | 812 | 2010/10 |
5 | シャープ | SH009 | SH009 | 3.2 | 800 | 2010/10 |
6 | シャープ | IS03 | IS03 | 3.5 | 957 | 2010/11 |
7 | 富士通東芝モバイルコミュニケーションズ | T005 | T005 | 3.0 | 808 | 2010/10 |
8 | ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ | BRAVIA Phone S005 | S005 | 3.2 | 808 | 2010/10 |
9 | HTC | HTC EVO WiMAX | ISW11HT | 4.3 | 800 | 2011/04 |
10 | カシオ | EXILIMケータイ CA006 | CA006 | 3.2 | 1316 | 2010/12 |
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2011年4月 月次<最大パネル>
「htc EVO WiMAX ISW11HT」は、通常の月額費用プラス525円で、WiMAXによる下り最大40Mbpsの高速データ通信が利用でき、他の無線LAN対応機器を同時にインターネットに接続するテザリングにも対応する。海外メーカー製なのでワンセグなどの便利な機能を搭載しておらず、端末自体の魅力にやや乏しいためか、携帯電話全体では24位とやや低調なスタートだったが、それでも一定の評価は得ているといえる。WiMAX対応は、今のところauだけの強み。ぜひ今後、対応機種を増やしてほしい。
htc EVO WiMAX ISW11HT
ソフトバンクモバイルは、前月5位だった「HTC Desire HD 001HT」が3位に浮上し、トップ3をすべてスマートフォンが占めた。ソフトバンクというと国内独占販売の「iPhone」のイメージが強いが、Android搭載スマートフォンも展開しており、トップ10内にも3機種が入っている。
順位 | メーカー | 品名 | 型番 | ディスプレイサイズ(インチ) | メインカメラの有効画素数(万画素) | 発売年月 |
1 | アップル | iPhone 4 16GB | iPhone 4 16GB | 3.5 | 500 | 2010/06 |
2 | アップル | iPhone 4 32GB | iPhone 4 32GB | 3.5 | 500 | 2010/06 |
3 | HTC | HTC Desire HD | 001HT | 4.3 | 800 | 2010/11 |
4 | シャープ | PANTONE 3 | 001SH | 2.9 | 320 | 2010/11 |
5 | パナソニック モバイルコミュニケーションズ | COLOR LIFE 2 | 002P | 2.9 | 320 | 2011/02 |
6 | シャープ | GALAPAGOS | 003SH | 3.8 | 960 | 2010/12 |
7 | シャープ | GALAPAGOS 005SH | 005SH | 3.8 | 800 | 2011/02 |
8 | シャープ | かんたん携帯 | 843SH | 3.0 | 320 | 2010/08 |
9 | シャープ | THE PREMIUM7 WATERPROOF | 004SH | 3.4 | 960 | 2011/01 |
10 | パナソニック モバイルコミュニケーションズ | COLOR LIFE 840P | 840P | 3.2 | 810 | 2009/12 |
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2011年4月 月次<最大パネル>
NTTドコモは5月16日に、auは5月17日に、携帯電話の夏商戦向け新製品発表会を開催する。ソフトバンクモバイルも近々新製品を発表するだろう。各キャリアとも今後はスマートフォンに力を入れ、携帯電話の新機種に占めるスマートフォンの比率を上げていく方針を掲げる。スマートフォンが欲しい人は、選び甲斐がありそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。