4月28日発売の「iPad 2」、発売3日間ではWi-Fiモデルが7割占める
4月28日、アップルは、発売を延期していた「iPad 2」と「iPhone 4」のホワイトモデルを同時に発売した。キャリアが決まっている「iPhone」とは違い、「iPad」は、Wi-Fiモデルと3G通信機能を搭載したWi-Fi + 3Gモデル、どちらがいいのか、悩みどころ。今回は速報として、「iPad 2」の発売後3日間の「BCNランキング」のデータで、どのモデル、どのタイプが一番売れたのかを追った。
「iPad 2」の日本での価格は、iPad 2 with Wi-Fiの16GBモデルが4万4800円、32GBモデルが5万2800円、64GBモデルが6万800円、iPad 2 Wi-Fi + 3Gの16GBモデルが5万6640円、32GBモデルが6万4800円、64GBモデルが7万2720円。同じメモリ容量同士を比べると、Wi-Fiモデルのほうがおよそ1万2000円ほど安いうえ、毎月の通信費がかからないのでトータルコストは安くなる。
……はずなのだが、ことはそう単純ではない。ソフトバンクモバイルは、2011年9月までの期間限定で、iPad 2 Wi-Fi + 3Gモデルを実質負担額0円から購入できるキャンペーン「iPad 2 for everybody」を実施する。iPad専用データ定額プランを契約し、2年単位の利用を条件に機種に応じた一定額を通信料から割り引く「月月割」を適用すると、iPad 2 Wi-Fi + 3Gの16GBモデルは実質負担0円、32GBモデルは400円、64GBモデルは790円となる。
例えば16GBモデルの場合、月額4410円のiPad専用データ定額プランの基本使用料と、ウェブ基本使用料の合計4725円で使うことができる。通信料から端末代金と同額を引くので、通信料だけで使える……というからくりだ。もちろん、2年契約の途中で解約すると契約解除料9975円がかかり、2年間の合計金額はWi-Fiモデルより高くなるが、GPSと3G通信回線を使えるというメリットを考えると3Gモデルのほうが割安、と思う人も多いかもしれない。
さらに、Wi-FiモデルとモバイルWi-Fiルータを組み合わせて、3Gモデルのように使うという選択肢もある。好きなキャリアの通信回線を使いたい、iPod touchや携帯ゲーム機など、他の無線LAN対応機器を同時にインターネットに接続したいという人は、多少荷物が増え、契約の手間がかかっても、モバイルWi-Fiルータとの組み合わせのほうがいいだろう。
量販店の実売データを集計した「BCNランキング」で、2011年4月28日から4月30日までの3日間の「iPad 2」のモデル別累計販売台数を集計すると、1位はシェア24.6%でWi-Fiモデルの16GB、2位はほぼ同率のシェア24.2%でWi-Fiモデルの64GB、以下、Wi-Fiモデルの32GB、3Gモデルの64GB、32GB、16GBの順だった。カラーバリエーションを合算しない機種別では、iPad 2 Wi-Fi 16GB ホワイトがトップとなり、2位に僅差でiPad 2 Wi-Fi 64GB ホワイトが続いた。
Wi-Fi/3Gのタイプ別では、Wi-Fiモデルが71.1%、3Gモデルが28.9%と、Wi-Fiモデルがおよそ7割を占めた。カラー別では、ホワイトが52.8%、ブラックが47.2%で、同じタイプ・容量では、すべてホワイトがブラックを上回った。
ちなみに、初代iPadの2010年4月末までの累計販売台数は、Wi-Fiモデルの16GBがシェア24.3%で最も多く、次は1.5ポイント差で3Gモデルの64GBだった。発売直後から8月頃までは3G 64GB、その後はWi-Fi 16GBが一番多く売れ、最終的に累計販売台数はほぼ同数となった。「iPad 2」は最初からWi-Fiモデルが多く売れていて、初代iPadとは傾向が変わっている。
2010年は、タブレット端末(スレート)の総販売台数の9割以上をアップルのiPadが占め、ほぼ独占状態だった。すでに、東芝の「レグザタブレット AT300」、ソニーの「Sony Tablet」など、国内の有力PCメーカーがAndroid搭載タブレット端末を発表しており、今後、続々と発売となる。iPadがこれまでのような独占を続けられるのか、動向を注目したい。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
【ジャンル変更のお知らせ(予告)】
現在、当サイト上では、「ノートPC」に分類し、ランキング情報を公開しているアップルの「iPad」と各社のAndroid搭載タブレット端末の分類(ジャンル)を、近日中に「タブレット端末(スレート)」に変更します。変更は5月10日以降の予定です。ジャンル変更後は、ノートPCのランキングには入りませんので、ご了承ください。
2011.5.11追記
「タブレット端末(スレート)」のランキングページを公開しました。URLはhttp://bcnranking.jp/category/subcategory_0126.htmlです。
iPad 2 Wi-Fi + 3Gは、キャンペーン適用で実質負担0円から
「iPad 2」の日本での価格は、iPad 2 with Wi-Fiの16GBモデルが4万4800円、32GBモデルが5万2800円、64GBモデルが6万800円、iPad 2 Wi-Fi + 3Gの16GBモデルが5万6640円、32GBモデルが6万4800円、64GBモデルが7万2720円。同じメモリ容量同士を比べると、Wi-Fiモデルのほうがおよそ1万2000円ほど安いうえ、毎月の通信費がかからないのでトータルコストは安くなる。
4月28日に発売されたiPad 2(左からホワイト、ブラック)
……はずなのだが、ことはそう単純ではない。ソフトバンクモバイルは、2011年9月までの期間限定で、iPad 2 Wi-Fi + 3Gモデルを実質負担額0円から購入できるキャンペーン「iPad 2 for everybody」を実施する。iPad専用データ定額プランを契約し、2年単位の利用を条件に機種に応じた一定額を通信料から割り引く「月月割」を適用すると、iPad 2 Wi-Fi + 3Gの16GBモデルは実質負担0円、32GBモデルは400円、64GBモデルは790円となる。
iPad 2 Wi-Fi + 3Gモデルの月々の支払いイメージ
(ソフトバンクモバイルの公式サイトより)
(ソフトバンクモバイルの公式サイトより)
例えば16GBモデルの場合、月額4410円のiPad専用データ定額プランの基本使用料と、ウェブ基本使用料の合計4725円で使うことができる。通信料から端末代金と同額を引くので、通信料だけで使える……というからくりだ。もちろん、2年契約の途中で解約すると契約解除料9975円がかかり、2年間の合計金額はWi-Fiモデルより高くなるが、GPSと3G通信回線を使えるというメリットを考えると3Gモデルのほうが割安、と思う人も多いかもしれない。
Apple Store GinzaのiPadコーナー。入り口側の1ブロックにホワイトモデル、奥のもう一つのブロックにブラックモデルをまとめて展示
さらに、Wi-FiモデルとモバイルWi-Fiルータを組み合わせて、3Gモデルのように使うという選択肢もある。好きなキャリアの通信回線を使いたい、iPod touchや携帯ゲーム機など、他の無線LAN対応機器を同時にインターネットに接続したいという人は、多少荷物が増え、契約の手間がかかっても、モバイルWi-Fiルータとの組み合わせのほうがいいだろう。
発売直後3日間に売れた「iPad 2」の7割はWi-Fiモデル
量販店の実売データを集計した「BCNランキング」で、2011年4月28日から4月30日までの3日間の「iPad 2」のモデル別累計販売台数を集計すると、1位はシェア24.6%でWi-Fiモデルの16GB、2位はほぼ同率のシェア24.2%でWi-Fiモデルの64GB、以下、Wi-Fiモデルの32GB、3Gモデルの64GB、32GB、16GBの順だった。カラーバリエーションを合算しない機種別では、iPad 2 Wi-Fi 16GB ホワイトがトップとなり、2位に僅差でiPad 2 Wi-Fi 64GB ホワイトが続いた。
順位 | シリーズ名 | タイプ | 容量 | 販売台数シェア(%) |
1 | iPad 2 Wi-Fi 16GB | Wi-Fi | 16GB | 24.6 |
2 | iPad 2 Wi-Fi 64GB | Wi-Fi | 64GB | 24.2 |
3 | iPad 2 Wi-Fi 32GB | Wi-Fi | 32GB | 22.4 |
4 | iPad 2 Wi-Fi + 3G 64GB | 3G | 64GB | 13.3 |
5 | iPad 2 Wi-Fi + 3G 32GB | 3G | 32GB | 9.7 |
6 | iPad 2 Wi-Fi + 3G 16GB | 3G | 16GB | 5.8 |
※カラーバリエーションは合算して集計
「BCNランキング」2011年4月28日~30日 日次合算<最大パネル>
Wi-Fi/3Gのタイプ別では、Wi-Fiモデルが71.1%、3Gモデルが28.9%と、Wi-Fiモデルがおよそ7割を占めた。カラー別では、ホワイトが52.8%、ブラックが47.2%で、同じタイプ・容量では、すべてホワイトがブラックを上回った。
ちなみに、初代iPadの2010年4月末までの累計販売台数は、Wi-Fiモデルの16GBがシェア24.3%で最も多く、次は1.5ポイント差で3Gモデルの64GBだった。発売直後から8月頃までは3G 64GB、その後はWi-Fi 16GBが一番多く売れ、最終的に累計販売台数はほぼ同数となった。「iPad 2」は最初からWi-Fiモデルが多く売れていて、初代iPadとは傾向が変わっている。
初代iPadに比べ、より薄く軽くなり、ブラウザの表示スピードは格段に速くなった
2010年は、タブレット端末(スレート)の総販売台数の9割以上をアップルのiPadが占め、ほぼ独占状態だった。すでに、東芝の「レグザタブレット AT300」、ソニーの「Sony Tablet」など、国内の有力PCメーカーがAndroid搭載タブレット端末を発表しており、今後、続々と発売となる。iPadがこれまでのような独占を続けられるのか、動向を注目したい。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
【ジャンル変更のお知らせ(予告)】
現在、当サイト上では、「ノートPC」に分類し、ランキング情報を公開しているアップルの「iPad」と各社のAndroid搭載タブレット端末の分類(ジャンル)を、近日中に「タブレット端末(スレート)」に変更します。変更は5月10日以降の予定です。ジャンル変更後は、ノートPCのランキングには入りませんので、ご了承ください。
2011.5.11追記
「タブレット端末(スレート)」のランキングページを公開しました。URLはhttp://bcnranking.jp/category/subcategory_0126.htmlです。