ノートPCの価格が急落、平均単価は7万円台前半に
モデルチェンジを間近に控え、ノートPCの価格が下がっている。「BCNランキング」によると、ノートPCの平均単価は、ここ2か月の間に1万円近く下がり、4月第4週には7万4410円と、7万円台前半に突入した。エントリーモデルは10万円以下、ブルーレイディスク(BD)ドライブを搭載した上位機種でも10万円前後で買えてしまう。ただし、こうした激安価格は、次のモデルが発売されるまでの期間限定。長く見積もっても5月いっぱいだろう。そろそろPCを買い替えようと思っている人は、今すぐ店舗やオンラインショップで価格をチェックしよう。
現在、PC全体の販売台数の8割前後を占めているノートPC。売れ筋は、バッテリ駆動時間が1~3時間程度と短く、主に室内での利用を想定したデスクトップPC代替機だ。画面サイズは15~16インチ台で、数字の入力に便利な10キーを備えているものが多い。
以前なら、メーカーから正式発表があるまで、量販店の店員は決して新製品の発売時期を教えてくれなかった。しかし、最近は、なぜ安いのかと店員に質問すると、「そろそろ新製品が発売になるので、値下げしました。新製品が出ると価格が上がるので、今が買い時ですよ」などと、丁寧に説明してくれる。「安く買うなら今!」と買い時をアピールし、様子見の顧客の購買意欲を刺激しようというところか。
今年は、インテル製チップセット(Intel 6シリーズ)の不具合によるリコールの影響で、例年なら1月にスタートする春モデルの発売が遅れ、さらに東日本大震災の影響で一部のモデルが発売延期になるなど、イレギュラーな出来事が続いた。
そうしたなか、4月に入り、ノートPCの価格が下がり始めた。3月第1週(2011年3月7日-3月13日)は8万2361円、3月第4週は8万1808円と、3月の間は8万円台で推移していたノートPCの税別平均単価は、4月第1週は7万9795円、第2週は7万7110円、第3週は7万5638円と週を追うごとに下がり、特に4月第2週は、前週比マイナス2685円と大きく下がった。
ノートPCの平均単価は、もともと変動が激しい。年3回のモデルチェンジのサイクルに合わせて上下し、昨年末から今年2月にかけて、平均単価はやはり7万円台後半で推移していた。その後、新製品の発売に伴い、8万円台に上昇したが、ここに来て再び下がった格好だ。
画面サイズが12.1型以下で、低電圧CPUを搭載した低価格なネットブックを除外して集計すると、平均単価は2500~3000円程度上がるが、やはり傾向は変わらない。4月第2週に大きく下がり、その後も下がり続けている。
多くの企業・学校が休みとなるゴールデンウィーク(GW)が始まった4月第4週(4月25日-5月1日)には、ノートPCの平均単価は7万4410円となり、ネットブックを除外しても7万6577円と、さらに値下がりが進んだ。店頭表示価格は税込みなので、実際には、8万円前後から10万円台前半で売られている製品が多いだろう。
安いとはいえ、スタンダードと呼べるモデルでもデュアルコアCPU、4GBのメモリ、500GB以上の大容量HDDを搭載し、基本性能は以前より大きく向上している。価格は、メーカー・ブランド(シリーズ)と、主にCPUの種類・クロック数、光学ドライブの種類、テレビ機能(デジタルチューナー)の有無に左右される。すでにBDレコーダーを利用している人や、今後、データの保存用にBDを使いたい人には、BDドライブ搭載モデルをおすすめしたい。そうでなければ、価格の安いDVDスーパーマルチドライブ搭載モデルで十分だ。
新製品が発売されると、全体的に価格が上昇するのは間違いない。もちろん、しばらくたてば下がるが、ある程度の期間、待つ必要がある。スペックや機能にあまりこだわりがないなら値が下がっている今の時期に、どうせなら最新機種がいいと思うならもう少し待って新製品に期待しよう。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからPC本体、デジタル家電などのPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
店員のオススメトークは「安く買うなら今!」
現在、PC全体の販売台数の8割前後を占めているノートPC。売れ筋は、バッテリ駆動時間が1~3時間程度と短く、主に室内での利用を想定したデスクトップPC代替機だ。画面サイズは15~16インチ台で、数字の入力に便利な10キーを備えているものが多い。
左から、富士通「FMVA56C」(ルビーレッド)、東芝「PT35034BSF」(プレシャスブラック)
以前なら、メーカーから正式発表があるまで、量販店の店員は決して新製品の発売時期を教えてくれなかった。しかし、最近は、なぜ安いのかと店員に質問すると、「そろそろ新製品が発売になるので、値下げしました。新製品が出ると価格が上がるので、今が買い時ですよ」などと、丁寧に説明してくれる。「安く買うなら今!」と買い時をアピールし、様子見の顧客の購買意欲を刺激しようというところか。
今年は、インテル製チップセット(Intel 6シリーズ)の不具合によるリコールの影響で、例年なら1月にスタートする春モデルの発売が遅れ、さらに東日本大震災の影響で一部のモデルが発売延期になるなど、イレギュラーな出来事が続いた。
そうしたなか、4月に入り、ノートPCの価格が下がり始めた。3月第1週(2011年3月7日-3月13日)は8万2361円、3月第4週は8万1808円と、3月の間は8万円台で推移していたノートPCの税別平均単価は、4月第1週は7万9795円、第2週は7万7110円、第3週は7万5638円と週を追うごとに下がり、特に4月第2週は、前週比マイナス2685円と大きく下がった。
ノートPCの平均単価は、もともと変動が激しい。年3回のモデルチェンジのサイクルに合わせて上下し、昨年末から今年2月にかけて、平均単価はやはり7万円台後半で推移していた。その後、新製品の発売に伴い、8万円台に上昇したが、ここに来て再び下がった格好だ。
画面サイズが12.1型以下で、低電圧CPUを搭載した低価格なネットブックを除外して集計すると、平均単価は2500~3000円程度上がるが、やはり傾向は変わらない。4月第2週に大きく下がり、その後も下がり続けている。
多くの企業・学校が休みとなるゴールデンウィーク(GW)が始まった4月第4週(4月25日-5月1日)には、ノートPCの平均単価は7万4410円となり、ネットブックを除外しても7万6577円と、さらに値下がりが進んだ。店頭表示価格は税込みなので、実際には、8万円前後から10万円台前半で売られている製品が多いだろう。
安くても性能は十分! より高性能を求めるならCore i5/BD搭載モデルを
安いとはいえ、スタンダードと呼べるモデルでもデュアルコアCPU、4GBのメモリ、500GB以上の大容量HDDを搭載し、基本性能は以前より大きく向上している。価格は、メーカー・ブランド(シリーズ)と、主にCPUの種類・クロック数、光学ドライブの種類、テレビ機能(デジタルチューナー)の有無に左右される。すでにBDレコーダーを利用している人や、今後、データの保存用にBDを使いたい人には、BDドライブ搭載モデルをおすすめしたい。そうでなければ、価格の安いDVDスーパーマルチドライブ搭載モデルで十分だ。
順位 | メーカー名 | 型番・シリーズ名 | 画面サイズ | CPU | 光学ドライブ | 販売台数シェア(%) |
1 | 富士通 | FMVA56C | 15.6 | Core i5 | BDマルチ | 6.0 |
2 | 東芝 | PT35034BSF | 15.6 | Pentium Dual-Core | DVDマルチ | 5.9 |
3 | NEC | LL750/DS6 | 15.6 | Core i5 | BDマルチ | 5.2 |
4 | NEC | LS150/DS6 | 15.6 | Pentium Dual-Core | DVDマルチ | 5.1 |
5 | ソニー | VPCEB49FJ | 15.5 | Core i5 | BDマルチ | 4.2 |
6 | NEC | LS550/DS6 | 15.6 | Core i5 | BDマルチ | 4.2 |
7 | 東芝 | PT35056BBF | 15.6 | Core i5 | BDマルチ | 4.0 |
8 | 東芝 | PT35046BS | 15.6 | Core i5 | DVDマルチ | 3.4 |
9 | 東芝 | PB35022BSTW | 15.6 | Pentium Dual-Core | DVDマルチ | 3.1 |
10 | ソニー | VPCEE47FJ | 15.5 | Athlon II | DVDマルチ | 3.1 |
※カラーバリエーションは合算して集計
「BCNランキング」2011年4月第4週 週次<最大パネル>
新製品が発売されると、全体的に価格が上昇するのは間違いない。もちろん、しばらくたてば下がるが、ある程度の期間、待つ必要がある。スペックや機能にあまりこだわりがないなら値が下がっている今の時期に、どうせなら最新機種がいいと思うならもう少し待って新製品に期待しよう。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからPC本体、デジタル家電などのPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。