microSDHCが人気、Androidスマートフォンの広がりで大容量メモリカードのニーズ高まる
携帯電話やスマートフォンでの利用が多いメモリカードのmicro規格。最近は、microSDHCの売れ行きが伸びている。Android OSを搭載したスマートフォンユーザーが急増し、大容量データをスマートフォンに保存するニーズが高まっているからだ。しかも、Android 2.2以降のスマートフォンではアプリをメモリカードに保存できるようになって、ますますmicroSDHCの大容量化が進む可能性が出てきた。
「BCNランキング」によると、2010年3月を基準としたmicroSDHCの販売数量指数は、2010年11月に11月1.1、12月に1.7と上昇、2011年以降は1月に1.9まで伸びた。直近の3月も、1.3と前年同月を上回っている。
また、「BCNランキング」でスマートフォンでの利用が多いmicroSDとmicroSDHCの販売数量構成比をみると、2010年3月はmicroSDが77.2%と4分の3を占めていたが、2011年3月にはmicroSDHCが4割を占めるまでに成長している。
販売数量構成比でmicroSDHCが増え始めたのは、2010年10月。それまで20%台だったものが、10月に32.4%に上昇。11月は若干下がったものの、12月には37.0%、2011年1月には44.8%になった。これは、Android OSを搭載したスマートフォンが増えたことが大きな要因になっている。
スマートフォンは、撮影した写真画像をはじめ、動画や音楽、電子書籍など、多くのコンテンツを保存できる機種が多い。これに対して、スマートフォンの内蔵メモリの容量は、決して大きいとはいえない。また、スマートフォンを購入する際、オマケで2GBのmicroSDが付いてくることがあるが、これでも動画などを入れれば、たちまちいっぱいになってしまう。
しかも、Android 2.2以降は、アプリをメモリカードに保存することができるようになった。アプリをダウンロードして、自分に合った使い方をするというスマートフォンの特性を生かすなら、できるだけ大容量のメモリカードを装着したい。もともとSD/miniSD/microSDの規格上の最大容量は2GB。これに対して、SDHC/miniSDHC/microSDHCは最大32GBと大容量だ。2GBを超えるメモリカードが欲しければ、必然的にSDHC規格になる。
では、microSDHCで売れているのはどの容量なのだろうか。2011年3月の「BCNランキング」の容量別販売数量構成比をみると、最も容量の小さな4GBが54.8%と大半を占めている。しかし、昨年からの動きをみると、16GBや32GBなど大容量のmicroSDHCがじわじわと売れ始めているのがわかる。12月には、それまで一ケタ台だった16GBが10.4%に伸び、また昨年microSDHC製品としてデビューした32GBは1.3%と、存在感を示し始めた。今年に入ってからは、16GB、32GBとも、右肩上がりで伸びている状況だ。
メモリカードのトップメーカーであるサンディスクは、Androidスマートフォンのメモリカードとして、16GB以上のmicroSDHCを推奨している。さまざまなデータを1枚のメモリカードにまとめて保存したほうが、スマートフォンとしての利便性が高まるからだ。
マーケティング部の大木和彦ディレクターは、「スマートフォンが本格的に売れ始めた昨年末から、当社のなかでも16GB/32GBのmicroSDHCの販売金額シェアが一気に伸び、すでにmicroSDHC規格のなかで4割以上を占めている。このデータからも、スマートフォンに大容量メモリが必要とされていることがみて取れる」という。
データを大量に保存するのであれば、機能性と信頼の高いmicroSDHCを購入したい。サンディスクのmicroSDHCは、欧州市場で40%のシェアを獲得するなど、世界中のユーザーから信頼されているカードだ。さらにサンディスクは、大切なデータが消えてしまうことがないように、防水・耐衝撃などを備えた「防水+α」のmicroSDHCをアピール。microSDHCのメリットをミニ冊子にまとめ、ゴールデンウィークに家電量販店で配布する予定だ。
Androidスマートフォンの台頭で、大きく伸びつつあるmicroSDHC。スマートフォンをPC代わりに使うときにも、メモリカードは大容量のほうがいい。microSDHCの大容量化は確実に進んでいくだろう。(BCN・佐相彰彦)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
microSDHCの販売構成比が40%に
「BCNランキング」によると、2010年3月を基準としたmicroSDHCの販売数量指数は、2010年11月に11月1.1、12月に1.7と上昇、2011年以降は1月に1.9まで伸びた。直近の3月も、1.3と前年同月を上回っている。
また、「BCNランキング」でスマートフォンでの利用が多いmicroSDとmicroSDHCの販売数量構成比をみると、2010年3月はmicroSDが77.2%と4分の3を占めていたが、2011年3月にはmicroSDHCが4割を占めるまでに成長している。
販売数量構成比でmicroSDHCが増え始めたのは、2010年10月。それまで20%台だったものが、10月に32.4%に上昇。11月は若干下がったものの、12月には37.0%、2011年1月には44.8%になった。これは、Android OSを搭載したスマートフォンが増えたことが大きな要因になっている。
スマートフォンは、撮影した写真画像をはじめ、動画や音楽、電子書籍など、多くのコンテンツを保存できる機種が多い。これに対して、スマートフォンの内蔵メモリの容量は、決して大きいとはいえない。また、スマートフォンを購入する際、オマケで2GBのmicroSDが付いてくることがあるが、これでも動画などを入れれば、たちまちいっぱいになってしまう。
しかも、Android 2.2以降は、アプリをメモリカードに保存することができるようになった。アプリをダウンロードして、自分に合った使い方をするというスマートフォンの特性を生かすなら、できるだけ大容量のメモリカードを装着したい。もともとSD/miniSD/microSDの規格上の最大容量は2GB。これに対して、SDHC/miniSDHC/microSDHCは最大32GBと大容量だ。2GBを超えるメモリカードが欲しければ、必然的にSDHC規格になる。
大容量で先行するサンディスクが完全防水など信頼性をアピール
では、microSDHCで売れているのはどの容量なのだろうか。2011年3月の「BCNランキング」の容量別販売数量構成比をみると、最も容量の小さな4GBが54.8%と大半を占めている。しかし、昨年からの動きをみると、16GBや32GBなど大容量のmicroSDHCがじわじわと売れ始めているのがわかる。12月には、それまで一ケタ台だった16GBが10.4%に伸び、また昨年microSDHC製品としてデビューした32GBは1.3%と、存在感を示し始めた。今年に入ってからは、16GB、32GBとも、右肩上がりで伸びている状況だ。
メモリカードのトップメーカーであるサンディスクは、Androidスマートフォンのメモリカードとして、16GB以上のmicroSDHCを推奨している。さまざまなデータを1枚のメモリカードにまとめて保存したほうが、スマートフォンとしての利便性が高まるからだ。
マーケティング部の大木和彦ディレクターは、「スマートフォンが本格的に売れ始めた昨年末から、当社のなかでも16GB/32GBのmicroSDHCの販売金額シェアが一気に伸び、すでにmicroSDHC規格のなかで4割以上を占めている。このデータからも、スマートフォンに大容量メモリが必要とされていることがみて取れる」という。
データを大量に保存するのであれば、機能性と信頼の高いmicroSDHCを購入したい。サンディスクのmicroSDHCは、欧州市場で40%のシェアを獲得するなど、世界中のユーザーから信頼されているカードだ。さらにサンディスクは、大切なデータが消えてしまうことがないように、防水・耐衝撃などを備えた「防水+α」のmicroSDHCをアピール。microSDHCのメリットをミニ冊子にまとめ、ゴールデンウィークに家電量販店で配布する予定だ。
Androidスマートフォンの台頭で、大きく伸びつつあるmicroSDHC。スマートフォンをPC代わりに使うときにも、メモリカードは大容量のほうがいい。microSDHCの大容量化は確実に進んでいくだろう。(BCN・佐相彰彦)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。