2011年3月の携帯電話ランキング、3か月ぶりトップ交代、「Xperia arc」が1位に
3か月ぶりにトップが入れ替わり、1位から8位までスマートフォンが並んだ2011年3月の携帯電話ランキング。前評判の高かった3月15日発売の「MEDIAS」と3月24日発売の「Xperia arc」、同じドコモのAndroid搭載スマートフォン同士の対決の結果は、「Xperia arc」の圧勝。「GALAXY S」の連続1位記録にストップをかけ、1位に輝いた。
量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、SIMフリー端末を含む携帯電話全体の3月の販売台数1位は、NTTドコモのソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製のスマートフォン「Xperia arc SO-01C」だった。トップ交代は、昨年11月以来、3か月ぶり。
1位から8位まで、すべてスマートフォンが並び、従来型の携帯電話のトップは、auの「簡単ケータイ K005」だった。2位は前月4位だった「iPhone 4」の16GBモデルで、3位には、初のNECカシオモバイルコミュニケーションズ製スマートフォン「MEDIAS N-04C」が入った。一方、昨年12月から3か月連続1位だった「GALAXY S SC-02B」は5位、前月2位だった「REGZA Phone T-01C」は7位へと大きくダウン。「LYNX 3D」「IS03」は、ついにトップ10圏外に消えた。
「Xperia arc SO-01C」は、2010年4月に発売のAndroid搭載スマートフォン「Xperia SO-01B」の後継機。今年1月に米ラスベガスでソニー・エリクソンが発表し、日本では引き続きNTTドコモから発売されている。OSは、最新のAndroid 2.3を搭載し、画面サイズは「Xperia」の4.0から4.2インチに大型化。デザイン面では、新たにスリムでエレガントなアークフォルムを採用し、より洗練された印象だ。
ただ、メモリ容量別にカウントしている「iPhone 4」の16GBモデルと32GBモデルの販売台数を合算すると、「Xperia arc」の8.3%に対し、「iPhone 4」は10.3%となり、実質的には「iPhone 4」「Xperia arc」「MEDIAS」の順だった。
それでも、「Xperia arc」が発売直後に爆発的に売れたのは事実。携帯電話全体と、「MEDIAS」「Xperia arc」「iPhone 4 16GBモデル+32GBモデル」の3月14日から4月10日までの毎日の販売台数の変化を追うと、「MEDIAS」「Xperia arc」はともに発売日が最も販売台数が多く、その後は携帯電話全体と同じように、土日・祝日になると上昇し、平日になると下がるというパターンで推移している。「iPhone 4」もほぼ同じ傾向だが、駆け込み需要があったのか、年度末の3月31日は、その前後の平日より多かった。
「MEDIAS」「Xperia arc」について、それぞれの発売日に限ってシェアを集計すると、「MEDIAS」は32.4%、「Xperia arc」は57.0%を占めた。携帯電話全体の販売台数も跳ね上っており、新製品の発売が市場に与える影響の大きさがうかがえる。
続けて、主要3キャリア、NTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンクモバイル(SoftBank)それぞれの2011年3月の月間トップ10を紹介しよう。
NTTドコモとソフトバンクモバイルは、トップ10には従来型の携帯電話とスマートフォンが5機種ずつ入っている。ドコモの従来型の携帯電話は、5位の「P-07B」以外、すべて富士通製。「らくらくホン」シリーズに加え、昨年11月発売の「F-01C」が7位に、2月発売の「クルクルキー」を搭載した「F-05C」が10位に入っている。auは、1位・2位こそスマートフォンだが、今年1月発売の「Cyber-shotケータイ S006」など、従来型の携帯電話が7機種と、多くを占めた。
3月の携帯電話全体の販売台数に占めるスマートフォンの比率は47.1%。前月から2.8ポイント増えたものの、50%超えには至らなかった。週次集計では、「Xperia arc」が発売になった3月第3週(2011年3月21日-27日)に52.9%を記録し、初めて5割を突破。翌3月第4週(3月28日-4月3日)も5割を超えたが、4月第1週(4月4日-4月10日)には43.8%と、もとの水準に戻っている。
こうした動きをみる限り、スマートフォンの人気は、端末の人気に大きく依存するといえるだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
上位はスマートフォンが独占 入れ替わりでトップ10圏外に消えた機種も
量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、SIMフリー端末を含む携帯電話全体の3月の販売台数1位は、NTTドコモのソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製のスマートフォン「Xperia arc SO-01C」だった。トップ交代は、昨年11月以来、3か月ぶり。
順位 | キャリア | メーカー | 品名 | 型番 | 販売台数 シェア(%) | 発売年月 |
1 | NTTドコモ | ソニー・エリクソン ・モバイルコミュニケーションズ | Xperia arc | SO-01C | 8.3 | 2011/03 |
2 | SoftBank | アップル | iPhone 4 16GB | iPhone 4 16GB | 5.8 | 2010/06 |
3 | NTTドコモ | NECカシオモバイルコミュニケーションズ | MEDIAS | N-04C | 5.7 | 2011/03 |
4 | SoftBank | アップル | iPhone 4 32GB | iPhone 4 32GB | 4.5 | 2010/06 |
5 | NTTドコモ | SAMSUNG(サムスン電子) | GALAXY S | SC-02B | 4.1 | 2010/10 |
6 | au | シャープ | IS05 | IS05 | 3.7 | 2011/03 |
7 | NTTドコモ | 富士通東芝モバイル コミュニケーションズ | REGZA Phone T-01C | T-01C | 3.6 | 2010/12 |
8 | au | 富士通東芝モバイル コミュニケーションズ | REGZA Phone IS04 | IS04 | 2.8 | 2011/02 |
9 | au | 京セラ | 簡単ケータイ K005 | K005 | 2.2 | 2010/06 |
10 | au | ソニー・エリクソン ・モバイルコミュニケーションズ | URBANO MOND | SOY04 | 2.2 | 2010/10 |
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2011年3月 月次<最大パネル>
1位から8位まで、すべてスマートフォンが並び、従来型の携帯電話のトップは、auの「簡単ケータイ K005」だった。2位は前月4位だった「iPhone 4」の16GBモデルで、3位には、初のNECカシオモバイルコミュニケーションズ製スマートフォン「MEDIAS N-04C」が入った。一方、昨年12月から3か月連続1位だった「GALAXY S SC-02B」は5位、前月2位だった「REGZA Phone T-01C」は7位へと大きくダウン。「LYNX 3D」「IS03」は、ついにトップ10圏外に消えた。
「Xperia arc SO-01C」は、2010年4月に発売のAndroid搭載スマートフォン「Xperia SO-01B」の後継機。今年1月に米ラスベガスでソニー・エリクソンが発表し、日本では引き続きNTTドコモから発売されている。OSは、最新のAndroid 2.3を搭載し、画面サイズは「Xperia」の4.0から4.2インチに大型化。デザイン面では、新たにスリムでエレガントなアークフォルムを採用し、より洗練された印象だ。
Xperia arc SO-01C
(左からメインカラーのSakura Pink、Midnight Blue、Misty Silver)
(左からメインカラーのSakura Pink、Midnight Blue、Misty Silver)
ただ、メモリ容量別にカウントしている「iPhone 4」の16GBモデルと32GBモデルの販売台数を合算すると、「Xperia arc」の8.3%に対し、「iPhone 4」は10.3%となり、実質的には「iPhone 4」「Xperia arc」「MEDIAS」の順だった。
iPhone 4、MEDIAS N-04C(左からMEDIAS Black、MEDIAS White)
それでも、「Xperia arc」が発売直後に爆発的に売れたのは事実。携帯電話全体と、「MEDIAS」「Xperia arc」「iPhone 4 16GBモデル+32GBモデル」の3月14日から4月10日までの毎日の販売台数の変化を追うと、「MEDIAS」「Xperia arc」はともに発売日が最も販売台数が多く、その後は携帯電話全体と同じように、土日・祝日になると上昇し、平日になると下がるというパターンで推移している。「iPhone 4」もほぼ同じ傾向だが、駆け込み需要があったのか、年度末の3月31日は、その前後の平日より多かった。
「MEDIAS」「Xperia arc」について、それぞれの発売日に限ってシェアを集計すると、「MEDIAS」は32.4%、「Xperia arc」は57.0%を占めた。携帯電話全体の販売台数も跳ね上っており、新製品の発売が市場に与える影響の大きさがうかがえる。
続けて、主要3キャリア、NTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンクモバイル(SoftBank)それぞれの2011年3月の月間トップ10を紹介しよう。
順位 | メーカー | 品名 | 型番 | ディスプレイサイズ(インチ) | メインカメラの有効画素数(万画素) | 発売年月 |
1 | ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ | Xperia arc | SO-01C | 4.2 | 810 | 2011/03 |
2 | NECカシオモバイルコミュニケーションズ | MEDIAS | N-04C | 4.0 | 510 | 2011/03 |
3 | SAMSUNG | GALAXY S | SC-02B | 4.0 | 500 | 2010/10 |
4 | 富士通東芝モバイルコミュニケーションズ | REGZA Phone T-01C | T-01C | 4.0 | 1220 | 2010/12 |
5 | パナソニック モバイルコミュニケーションズ | P-07B | P-07B | 2.9 | 510 | 2010/09 |
6 | シャープ | LYNX 3D | SH-03C | 3.8 | 960 | 2010/12 |
7 | 富士通 | F-01C | F-01C | 3.4 | 1320 | 2010/11 |
8 | 富士通 | らくらくホン ベーシックII | F-07A | 2.4 | 200 | 2009/04 |
9 | 富士通 | らくらくホン7 | F-09B | 3.0 | 810 | 2010/07 |
10 | 富士通 | F-05C | F-05C | 3.0 | 510 | 2011/02 |
順位 | メーカー | 品名 | 型番 | ディスプレイサイズ(インチ) | メインカメラの有効画素数(万画素) | 発売年月 |
1 | シャープ | IS05 | IS05 | 3.4 | 805 | 2011/03 |
2 | 富士通東芝モバイルコミュニケーションズ | REGZA Phone IS04 | IS04 | 4.0 | 1220 | 2011/02 |
3 | 京セラ | 簡単ケータイ K005 | K005 | 3.0 | 331 | 2010/06 |
4 | ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ | URBANO MOND | SOY04 | 3.2 | 812 | 2010/10 |
5 | シャープ | IS03 | IS03 | 3.5 | 957 | 2010/11 |
6 | シャープ | SH009 | SH009 | 3.2 | 800 | 2010/10 |
7 | 富士通東芝モバイルコミュニケーションズ | T005 | T005 | 3.0 | 808 | 2010/10 |
8 | ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ | BRAVIA Phone S005 | S005 | 3.2 | 808 | 2010/10 |
9 | シャープ | SH011 | SH011 | 3.2 | 957 | 2011/01 |
10 | ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ | Cyber-shotケータイ S006 | S006 | 3.3 | 1620 | 2011/01 |
順位 | メーカー | 品名 | 型番 | ディスプレイサイズ(インチ) | メインカメラの有効画素数(万画素) | 発売年月 |
1 | アップル | iPhone 4 16GB | iPhone 4 16GB | 3.5 | 500 | 2010/06 |
2 | アップル | iPhone 4 32GB | iPhone 4 32GB | 3.5 | 500 | 2010/06 |
3 | シャープ | PANTONE 3 | 001SH | 2.9 | 320 | 2010/11 |
4 | パナソニック モバイルコミュニケーションズ | COLOR LIFE 2 | 002P | 2.9 | 320 | 2011/02 |
5 | HTC | HTC Desire HD | 001HT | 4.3 | 800 | 2010/11 |
6 | シャープ | GALAPAGOS | 003SH | 3.8 | 960 | 2010/12 |
7 | シャープ | GALAPAGOS 005SH | 005SH | 3.8 | 800 | 2011/02 |
8 | シャープ | mirumo2 | 944SH | 3.2 | 800 | 2010/06 |
9 | パナソニック モバイルコミュニケーションズ | COLOR LIFE 840P | 840P | 3.2 | 810 | 2009/12 |
9 | シャープ | THE PREMIUM7 WATERPROOF | 004SH | 3.4 | 960 | 2011/01 |
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2011年3月 月次<最大パネル>
NTTドコモとソフトバンクモバイルは、トップ10には従来型の携帯電話とスマートフォンが5機種ずつ入っている。ドコモの従来型の携帯電話は、5位の「P-07B」以外、すべて富士通製。「らくらくホン」シリーズに加え、昨年11月発売の「F-01C」が7位に、2月発売の「クルクルキー」を搭載した「F-05C」が10位に入っている。auは、1位・2位こそスマートフォンだが、今年1月発売の「Cyber-shotケータイ S006」など、従来型の携帯電話が7機種と、多くを占めた。
3月の携帯電話全体の販売台数に占めるスマートフォンの比率は47.1%。前月から2.8ポイント増えたものの、50%超えには至らなかった。週次集計では、「Xperia arc」が発売になった3月第3週(2011年3月21日-27日)に52.9%を記録し、初めて5割を突破。翌3月第4週(3月28日-4月3日)も5割を超えたが、4月第1週(4月4日-4月10日)には43.8%と、もとの水準に戻っている。
こうした動きをみる限り、スマートフォンの人気は、端末の人気に大きく依存するといえるだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。