Android OS搭載スマートフォンが急上昇! ユーザー満足度No.1は「GALAXY S」
Android OSを搭載したスマートフォンの利用者が、急速に増えている。BCNランキングによれば、今年1月に販売されたスマートフォンのなかで、Android搭載製品が占める割合は7割以上。さらに、BCNが実施した主要Android搭載スマートフォンのユーザーを対象とする「スマートフォンユーザー満足度調査」で、最も満足度が高い端末はサムスン電子の「GALAXY S SC-02B」であることがわかった。
図1は、BCNランキングで携帯電話全体に占めるスマートフォンの販売台数構成比だ。携帯電話とスマートフォンの割合は、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの「Xperia SO-01B」が発売された2010年4月頃から伸びはじめ、6月のアップル「iPhone 4」発売を受けて、7月には2割を突破。10月の「GALAXY S」発売で勢いはさらに加速し、12月にはほぼ半数に達している。スマートフォンが、今後の携帯電話市場の中核になることは間違いない。
昨年後半から急激に高まったスマートフォン人気を支えているのは、Android OSを採用したスマートフォンだ。Android搭載スマートフォンは、2009年7月に発売されたHTCのGoogleケータイ「HT-03A」が国内初。iOSの「iPhone」対抗馬として注目を集めたが、BCNランキングでOS別の販売台数構成比(図2)をみると、Androidは2010年1月時点ではわずか4.4%と、iOSにまったく歯が立たなかった。
潮目が変わったのは4月。Android OSの「Xperia SO-01B」の登場で、構成比が一気に60%を超えた。この数値は発売直後の人気ということで割り引いて考えても、5月は39.9%と、それ以前とは比べものにならない存在感を示すようになった。そして、6月の「iPhone 4」発売でやや減少傾向にあったAndroid OSが、再び勢いをみせたのは11月。10月末の「GALAXY S」発売を契機に、11月のAndroidの構成比は58.6%と半数を超え、年末商戦の12月には78.2%まで上昇した。今年に入ってからも、1月が75.5%と7割以上をキープしている。
年末商戦には、「GALAXY S」のほか、NTTドコモからはシャープ「LYNX 3D SH-03C」や富士通東芝モバイルコミュニケーションズ「REGZA Phone T-01C」、au(KDDI)からはシャープ「IS03」など、Android搭載スマートフォンが続々参戦。まさにAndroidが市場を席捲した。
では、どのスマートフォンが売れているのか。BCNランキングによれば、今年1月のスマートフォンの機種別販売台数でトップだったのは、昨年10月28日にNTTドコモから発売されたサムスン電子製の「GALAXY S SC-02B」。18.6%のシェアを獲得している。
BCNは、2月10~16日、この「GALAXY S」をはじめ、BCNランキングの機種別販売台数で上位に入ったAndroid搭載スマートフォン「REGZA Phone T-01C」「「LYNX 3D SH-03C」「IS03」の利用者を対象に、「スマートフォンユーザー満足度調査」を実施。機種ごとに300人の利用者に対して、ウェブアンケート方式で調査を行った。
「総合的な満足度」をたずねた結果は、利用者の91.0%が「非常に満足」「満足」「まあ満足」と答えた「GALAXY S」がNo.1となった。以下、「REGZA Phone」84.0%、「LYNX 3D」78.0%、「IS03」78.3%という結果だった。
「GALAXY S」は、反応のよさなどの「操作性」(77.0%)、「通信速度」(73.0%)、バッテリの持続性などの「バッテリ」(44.0%)の項目でも、他機種を上回った。
「GALAXY S」は、ワンセグやおサイフケータイなど、日本の携帯ならではの機能を搭載していない。国内メーカーのスマートフォンと一線を画したこの実用性が、参入が難しいといわれる日本の携帯市場で、逆に利用者の評価を高めることにつながったともいえる。
「GALAXY S」はまた、世界市場でも高い人気を誇っている。昨年12月の時点で、世界の販売台数累計は1000万台を突破。1月に米国で開催された世界最大のデジタル機器の総合展示会「CES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー)」でも、「GALAXY S」のコーナーは常に混雑していた。
サムスン電子は、2月14日、スペイン・バルセロナで開催していた「Mobile World Congress 2011」開幕前夜のイベントで、「GALAXY S」の後継機でデュアルコアCPUを搭載する「GALAXY S II」を発表した。欧州では、間もなく発売になるという。しかし、現行の「GALAXY S」の販売も手を緩めず、日本では現在販売中の「メタリックブラック」に加え、3月2日に新色「セラミックホワイト」を発売する。人気はまだまだ続きそうだ。
昨年末から一気に拡大したスマートフォン市場のなかで、主役に躍り出た感のあるAndroid OS搭載製品。OSの進化とともに、Android搭載スマートフォンがどのような変化を遂げていくのか、注目が集まる。(BCN・佐相彰彦)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
OS別構成比でAndroidが7割以上、スマートフォン市場の拡大に寄与
図1は、BCNランキングで携帯電話全体に占めるスマートフォンの販売台数構成比だ。携帯電話とスマートフォンの割合は、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの「Xperia SO-01B」が発売された2010年4月頃から伸びはじめ、6月のアップル「iPhone 4」発売を受けて、7月には2割を突破。10月の「GALAXY S」発売で勢いはさらに加速し、12月にはほぼ半数に達している。スマートフォンが、今後の携帯電話市場の中核になることは間違いない。
図1
昨年後半から急激に高まったスマートフォン人気を支えているのは、Android OSを採用したスマートフォンだ。Android搭載スマートフォンは、2009年7月に発売されたHTCのGoogleケータイ「HT-03A」が国内初。iOSの「iPhone」対抗馬として注目を集めたが、BCNランキングでOS別の販売台数構成比(図2)をみると、Androidは2010年1月時点ではわずか4.4%と、iOSにまったく歯が立たなかった。
図2
潮目が変わったのは4月。Android OSの「Xperia SO-01B」の登場で、構成比が一気に60%を超えた。この数値は発売直後の人気ということで割り引いて考えても、5月は39.9%と、それ以前とは比べものにならない存在感を示すようになった。そして、6月の「iPhone 4」発売でやや減少傾向にあったAndroid OSが、再び勢いをみせたのは11月。10月末の「GALAXY S」発売を契機に、11月のAndroidの構成比は58.6%と半数を超え、年末商戦の12月には78.2%まで上昇した。今年に入ってからも、1月が75.5%と7割以上をキープしている。
年末商戦には、「GALAXY S」のほか、NTTドコモからはシャープ「LYNX 3D SH-03C」や富士通東芝モバイルコミュニケーションズ「REGZA Phone T-01C」、au(KDDI)からはシャープ「IS03」など、Android搭載スマートフォンが続々参戦。まさにAndroidが市場を席捲した。
「GALAXY S」が機種別でトップ、ワールドワイドでも人気
では、どのスマートフォンが売れているのか。BCNランキングによれば、今年1月のスマートフォンの機種別販売台数でトップだったのは、昨年10月28日にNTTドコモから発売されたサムスン電子製の「GALAXY S SC-02B」。18.6%のシェアを獲得している。
順位 | キャリア | メーカー | 品名 | 型番 | 販売台数 シェア(%) |
1 | NTTドコモ | SAMSUNG (サムスン電子) | GALAXY S | SC-02B | 18.6 |
2 | NTTドコモ | 富士通東芝モバイルコミュニケーションズ | REGZA Phone T-01C | T-01C | 15.8 |
3 | SoftBank | アップル | iPhone 4 16GB | iPhone 4 16GB | 12.5 |
4 | SoftBank | アップル | iPhone 4 32GB | iPhone 4 32GB | 11.4 |
5 | au | シャープ | IS03 | IS03 | 10.7 |
6 | NTTドコモ | シャープ | LYNX 3D | SH-03C | 10.4 |
7 | NTTドコモ | SAMSUNG (サムスン電子) | GALAXY Tab | SC-01C | 5.1 |
8 | SoftBank | シャープ | GALAPAGOS | 003SH | 3.4 |
9 | フリー | 日本通信 | IDEOS 10日間定額データ通信つき | BM-SWU300 | 2.8 |
10 | NTTドコモ | ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ | Xperia | SO-01B | 2.7 |
「BCNランキング」2011年1月 月次<最大パネル>
BCNは、2月10~16日、この「GALAXY S」をはじめ、BCNランキングの機種別販売台数で上位に入ったAndroid搭載スマートフォン「REGZA Phone T-01C」「「LYNX 3D SH-03C」「IS03」の利用者を対象に、「スマートフォンユーザー満足度調査」を実施。機種ごとに300人の利用者に対して、ウェブアンケート方式で調査を行った。
「総合的な満足度」をたずねた結果は、利用者の91.0%が「非常に満足」「満足」「まあ満足」と答えた「GALAXY S」がNo.1となった。以下、「REGZA Phone」84.0%、「LYNX 3D」78.0%、「IS03」78.3%という結果だった。
「GALAXY S」は、反応のよさなどの「操作性」(77.0%)、「通信速度」(73.0%)、バッテリの持続性などの「バッテリ」(44.0%)の項目でも、他機種を上回った。
「GALAXY S」は、ワンセグやおサイフケータイなど、日本の携帯ならではの機能を搭載していない。国内メーカーのスマートフォンと一線を画したこの実用性が、参入が難しいといわれる日本の携帯市場で、逆に利用者の評価を高めることにつながったともいえる。
「GALAXY S」はまた、世界市場でも高い人気を誇っている。昨年12月の時点で、世界の販売台数累計は1000万台を突破。1月に米国で開催された世界最大のデジタル機器の総合展示会「CES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー)」でも、「GALAXY S」のコーナーは常に混雑していた。
多くの人でにぎわったCESの「GALAXY S」コーナー
サムスン電子は、2月14日、スペイン・バルセロナで開催していた「Mobile World Congress 2011」開幕前夜のイベントで、「GALAXY S」の後継機でデュアルコアCPUを搭載する「GALAXY S II」を発表した。欧州では、間もなく発売になるという。しかし、現行の「GALAXY S」の販売も手を緩めず、日本では現在販売中の「メタリックブラック」に加え、3月2日に新色「セラミックホワイト」を発売する。人気はまだまだ続きそうだ。
昨年末から一気に拡大したスマートフォン市場のなかで、主役に躍り出た感のあるAndroid OS搭載製品。OSの進化とともに、Android搭載スマートフォンがどのような変化を遂げていくのか、注目が集まる。(BCN・佐相彰彦)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
■調査概要
(1)調査地域:全国
(2)対象:2010年10月以降下記対象スマートフォン購入者
・REGZA Phone T-01C
・GALAXY S SC-02B
・LYNX 3D SH-03C
・IS03
(3)対象人数 1機種あたり300人
(4)抽出方法 回答内容から対象条件該当者を抽出
(5)調査方法 インターネット調査
(6)調査時期 2011年2月10~16日
(1)調査地域:全国
(2)対象:2010年10月以降下記対象スマートフォン購入者
・REGZA Phone T-01C
・GALAXY S SC-02B
・LYNX 3D SH-03C
・IS03
(3)対象人数 1機種あたり300人
(4)抽出方法 回答内容から対象条件該当者を抽出
(5)調査方法 インターネット調査
(6)調査時期 2011年2月10~16日