オリンパス、新社長にマイケル・シー・ウッドフォード氏、4月1日付け
オリンパス(菊川剛社長)は、2月10日に開催した取締役会で社長の交代を決定した。4月1日付けで、現在オリンパス執行役員/独オリンパス・ヨーロッパ ホールディング社長のマイケル・シー・ウッドフォード氏が社長に就任する。現在の菊川社長は会長に就任する。両氏は「二人三脚」というキーワードを強調し、協力して経営に傾注していく方針を示した。
今回の社長交代は、10年5月にオリンパスが策定した2010年経営基本計画に基づき、「グローバル競争力のある企業体質への転化」と「新興国市場への事業展開の強化」の取り組みに注力することが目的。
記者発表の席で、菊川剛社長はオリンパスのこれまでの経営について「人々の生活を豊かにするため、企業価値の最大化に努めてきた。現在、中期経営計画に基づいてグローバル化は進んでいる。とくに、新興国への事業展開は加速していかなければならない」と現状を分析。今回の人事で「グローバル共通の管理システムの導入など、効率的な経営体制を目指す」とした。菊川社長は、4月1日付けで会長に就任する。
新社長に就任するのは、現在、独オリンパス・ヨーロッパ ホールディングの社長を務めるマイケル・シー・ウッドフォード氏。これまで、03年6月にオリンパス・キーメッド・グループ取締役、04年10月オリンパスメディカルシステムズ取締役、05年1月オリンパスメディカルシステムズ・ヨーロッパ社長、08年4月オリンパス・ヨーロッパ ホールディング社長、08年6月にオリンパス執行役員という道を歩んできた。
菊川社長は、ウッドフォード氏について「オリンパス・ヨーロッパの社長として立派な業績を残してくれた。さまざまな人材のなかでベストの選択だと思っている。『リーダーシップ』『決断力』『スピード』の点で評価している」とする。さらに、「日本のものづくりの心をもちつつ、グローバルで業績の拡大を図っていく」と語った。
ウッドフォード氏は、「これまで菊川社長の下で、欧州の徹底的な事業改革を進めてきた。無駄のない効率的な組織を構築するには、社員が共通のゴールをもつことが大切だ。それには、オリンパスのフロンティア精神が生きてくる」と話す。
とくに、これまで関わりの深かった医療事業について、「人の命を救うメーカーとして、何ができるのかを常に考えてきた。グローバル市場で約7割をもつ消化器内視鏡の事業を軸に、世界有数の医療機器メーカーを目指す。それは今後、実行できると思っている」と自信をみせた。
また、顕微鏡などのライフサイエンス事業では「収益基盤を強化していく」としたほか、デジタルカメラを含む映像事業では、「製品ジャンルの刷新を図り、ミラーレス一眼『PEN』でトップシェアを確立していく」と力を込めた。
社長就任後、最も注力したい点は、「グローバル化と財務的な基盤の強化」だという。前者については、「グローバルに人材を活用していくのであれば、国籍がどこであろうと関係ない」。後者については「事業全般の業績をみると一律ではない。強くない事業を高い水準まで高めることができれば、業績はよくなる。そのためには、適切な人材が必要」として、いずれも最適な人材登用が不可欠であることを述べた。
両氏で共通していたのは、「二人三脚」というスタンスだ。ウッドフォード氏は、「一人でも実行はできると思うが、すべてやろうとするのは難しい」として、菊川現社長と協力して経営体制を強化していく姿勢を示した。さらに、「2010年経営基本計画を引き継ぎ、会長に就任する菊川氏との二人三脚で、全社員の先頭に立って邁進していく」と力強く語った。オリンパスは、4月1日の正式な新社長就任で、今後の具体的な方針を明らかにする予定。
今回の社長交代は、10年5月にオリンパスが策定した2010年経営基本計画に基づき、「グローバル競争力のある企業体質への転化」と「新興国市場への事業展開の強化」の取り組みに注力することが目的。
菊川剛社長
記者発表の席で、菊川剛社長はオリンパスのこれまでの経営について「人々の生活を豊かにするため、企業価値の最大化に努めてきた。現在、中期経営計画に基づいてグローバル化は進んでいる。とくに、新興国への事業展開は加速していかなければならない」と現状を分析。今回の人事で「グローバル共通の管理システムの導入など、効率的な経営体制を目指す」とした。菊川社長は、4月1日付けで会長に就任する。
新社長に就任するのは、現在、独オリンパス・ヨーロッパ ホールディングの社長を務めるマイケル・シー・ウッドフォード氏。これまで、03年6月にオリンパス・キーメッド・グループ取締役、04年10月オリンパスメディカルシステムズ取締役、05年1月オリンパスメディカルシステムズ・ヨーロッパ社長、08年4月オリンパス・ヨーロッパ ホールディング社長、08年6月にオリンパス執行役員という道を歩んできた。
新社長に就任するマイケル・シー・ウッドフォード氏
菊川社長は、ウッドフォード氏について「オリンパス・ヨーロッパの社長として立派な業績を残してくれた。さまざまな人材のなかでベストの選択だと思っている。『リーダーシップ』『決断力』『スピード』の点で評価している」とする。さらに、「日本のものづくりの心をもちつつ、グローバルで業績の拡大を図っていく」と語った。
ウッドフォード氏は、「これまで菊川社長の下で、欧州の徹底的な事業改革を進めてきた。無駄のない効率的な組織を構築するには、社員が共通のゴールをもつことが大切だ。それには、オリンパスのフロンティア精神が生きてくる」と話す。
とくに、これまで関わりの深かった医療事業について、「人の命を救うメーカーとして、何ができるのかを常に考えてきた。グローバル市場で約7割をもつ消化器内視鏡の事業を軸に、世界有数の医療機器メーカーを目指す。それは今後、実行できると思っている」と自信をみせた。
ミラーレス一眼「PEN」(写真はOLYMPUS PEN Lite E-PL2)
また、顕微鏡などのライフサイエンス事業では「収益基盤を強化していく」としたほか、デジタルカメラを含む映像事業では、「製品ジャンルの刷新を図り、ミラーレス一眼『PEN』でトップシェアを確立していく」と力を込めた。
社長就任後、最も注力したい点は、「グローバル化と財務的な基盤の強化」だという。前者については、「グローバルに人材を活用していくのであれば、国籍がどこであろうと関係ない」。後者については「事業全般の業績をみると一律ではない。強くない事業を高い水準まで高めることができれば、業績はよくなる。そのためには、適切な人材が必要」として、いずれも最適な人材登用が不可欠であることを述べた。
両氏は「二人三脚」を強調
両氏で共通していたのは、「二人三脚」というスタンスだ。ウッドフォード氏は、「一人でも実行はできると思うが、すべてやろうとするのは難しい」として、菊川現社長と協力して経営体制を強化していく姿勢を示した。さらに、「2010年経営基本計画を引き継ぎ、会長に就任する菊川氏との二人三脚で、全社員の先頭に立って邁進していく」と力強く語った。オリンパスは、4月1日の正式な新社長就任で、今後の具体的な方針を明らかにする予定。