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米AMD、「AMD Fusion」ファミリーAPU搭載システム、アジア太平洋地域で2011年上半期中に発表

ニュース

2011/01/28 19:11

 米AMDは、1月26日、シンガポールで開催した「AMD Asia Pacific Fusion Tech Day」で、新プロセッサー「AMD Fusion」ファミリーのAPU(Accelerated Processing Unit)を搭載したシステムが、アジア太平洋地域で2011年上半期中に35種類以上登場する予定であると発表した。

 APUは、単一のダイ設計内に、マルチコアCPU(x86)テクノロジ、DirectX 11対応のディスクリートレベル・グラフィックス、並列処理エンジン、専用のHDビデオ・アクセラレーション・ブロック、設計内の異なるタイプのプロセッサ・コアでデータを高速化する高速バスを搭載。スムーズなHD再生機能や、演算能力の飛躍的な向上による負荷の高いアプリケーションの処理、DirectX 11対応グラフィックス、10時間以上持続するバッテリ駆動などが特徴。

 「AMD Fusion APU」システムは、エイサー、アスース、デル、富士通、HP、レノボ、MSI、サムスン、ソニー、東芝のPCに搭載される。

大手メーカー各社が「AMD Fusion」搭載PCを提供

 機能セットの一つである「VISION Engine」は、より鮮明でリアルなビジュアル・コンピューティングを実現。1080pのHD動画再生は、鮮明でスムーズ、静音、SD動画はHD動画のように表示する。2Dコンテンツは、ステレオ3Dコンテンツに変換できる。グラフィックスを多用したウェブサイトでも、すばやく読み込むことができる。

 ソフトウェア開発者は、「AMD Fusion APU」によって、GPUの並列処理能力をフル活用できる。近い将来登場する予定のAシリーズのAPU(開発コードネーム「Llano」)は、スーパーコンピュータ並みの性能を日常のコンピューティングタスクで活用でき、より多くのアプリケーションを同時に実行できる。

 低消費電力プラットフォーム(旧開発コードネーム「Brazos」)は、日常のコンピューティング・エクスペリエンスを向上させるもので、メインストリーム・ノートPC、オールインワンPC、スモールフォームファクタ・デスクトップPC向けに設計したEシリーズ(旧コードネーム“Zacate”)、HDネットブックなど、新たなフォームファクタ向けに設計したCシリーズ(旧コードネーム“Ontario”)を1月26日から提供する。

Eシリーズ、Cシリーズ、Aシリーズのスペック

 これらのAPUには、「Bobcat」の開発コードネームをもつ新型x86 CPUコアが搭載される。「Bobcat」は、03年以降初めて提供されるAMDの新型x86コアで、卓越したモバイル性能を提供するためにゼロから設計した。

 2011年のメインストリーム・プラットフォームの主なターゲットは、パフォーマンスノートPCとメインストリームノートPC、メインストリームデスクトップPCで、最大4個のx86コアとDirectX 11対応ディスクリートレベルGPUを搭載した32nmダイのAシリーズAPU(開発コードネーム「Llano」)を採用し、上半期の出荷、11年半ばの商品化を予定している。