日本サムスン、23インチ液晶のマルチディスプレイシステム「MD230」、これぞ本物のド迫力!
業界初となるスタンド一体型マルチディスプレイシステム「MD230x3」「MD230x6」が、7月中旬、日本サムスンから発売された。フルHD(ハイビジョン)対応の23インチワイド液晶ディスプレイを3台または6台組み合わせることで、これまでにない大画面の“本物のド迫力”と超解像度を実現するという製品だ。これによってゲームや映画視聴などの映像表現はかつてない領域へと進化することになる。さっそくその驚愕のスペックを紹介することにしよう。
2010年6月、驚異のスペックとコンセプトをもつスタンド一体型マルチディスプレイシステムが、日本サムスンから発表された。解像度1920×1080画素のフルHD対応23インチワイド液晶ディスプレイを複数台組み合わせることで、大画面、超解像度のマルチディスプレイ環境を手軽に構築することができるシステムだ。
システムは、3台の液晶ディスプレイを組み合わせる「MD230x3」と、6台を組み合わせる「MD230x6」の2タイプ。「MD230x3」は、3台のディスプレイの横並びパターン/縦並びパターンの二つのアレンジが可能で、用途や目的によって選ぶことができる。
驚くべきはその解像度。6台のディスプレイを組み合わせる「MD230x6」は、最大5760×2160画素(約68インチ相当)のディスプレイが構築できる。ちょっとしたアトラクションやイベントなどでも使用できるほどの大画面だ。「MD230x3」の3面マルチ画面を横並びで設置すると、最大解像度は5760×1080画素(約61インチ相当)、縦並び設置の場合は3240×1920画素(約41インチ相当)。単体ディスプレイでは得られない大画面と表示領域を実現することができる。
これまで、ビジネス用途では、2台を横並びに接続してデスクトップ上の作業領域を拡げるマルチディスプレイ環境は存在していたが、この「MD230」システムのような高いアレンジ性とスペックをもち、専用スタンドなどをパッケージングしたマルチディスプレイ製品は、純粋な一般消費者向けとしては初めてだろう。
日本サムスンでは、これらのマルチディスプレイ環境構築にあたって、日本AMDのグラフィックボード「ATI Radeon HD」シリーズの使用を推奨している。とくに6画面マルチ環境では、最大6画面同時出力に対応した「ATI Radeon HD 5870 Eyefinity 6 Edition」が必須となる。以下に、推奨スペックを掲載しておくので参考にしてほしい。
ここまでの高スペックなマルチディスプレイ環境だと、その用途は無限大だ。たとえばゲームでは、従来のシングルディスプレイ環境で表示しきれなかった画面領域を表示することができるようになるし、「MD230x6」の68インチ相当、「MD230x3の61インチ相当(横並び時)という巨大な画面領域は、ゲームでも映像鑑賞でもこれまでにない迫力と臨場感を与えてくれることだろう。
「MD230」は、サムスンのお家芸である高コントラスト・広視野角・広色域性能にすぐれたPVAパネルを採用。15万:1という驚愕のダイナミックコントラスト性能をもち、文字通りの引き締まった黒や、鮮明で深みのある色を再現するとともに、画像の細部まで高精細に表現する。加えて、178度という広視野角に対応する点も大きなポイントだ。正面だけでなく、側面から見た場合でも抜群の視認性を実現している点は、サムスンならではだ。
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マルチディスプレイ環境の構築は、当然、組み立て作業が必要となるが、必要なスタンドや金具が付属しているので、工具さえあれば手軽に組み立てられる。パッケージには、マルチディスプレイ専用に開発した専用スタンドと、ディスプレイ同士を接続する専用の接続金具類などが付属。作業に関してはドライバがあれば事足りる。
一つ注意したいのは、配線が意外と手間取ること。ディスプレイ同士を結ぶとき、信号系のケーブルと電源ケーブルをデイジーチェイン接続(複数の接続対象機器を数珠つなぎにして一列に接続する方法)するようになっているので、やや集中力を必要とする。とはいえ、基本的には隣から隣へケーブルを接続していけばいいだけなので、落ち着いて作業すれば問題はない。
マルチディスプレイ環境というと、どうしても用途の筆頭に挙げたくなるのが「ゲーム」だ。この「MD230」システムは左右30度の角度調整ができる。これを利用して画面角度を絞ると、ちょうど飛行機やスポーツカーのコックピットのようになる。そう、フライトシミュレータやドライブシミュレータにピッタリの画面アレンジが簡単にできるのだ。もちろん、高さは100mmの範囲で調節可能なので、手軽に自分だけの「マイ・コックピット」を構築することができる。
もちろん、シームレス表示だけでなく、それぞれの画面に個別の表示を行なうこともできるので、トレード用のディスプレイ環境として使ってもピカイチの使い勝手を提供してくれる。画面の切り替えはリモコン型のコントロールパッドを使ってワンタッチでできるので、複数台のPCとの使い分けも自由自在だ。とくに“1秒が命”のデイトレーダーなどに注目してもらいたい。
PVAパネルを採用し、ダイナミックコントラスト比15万:1を誇る圧倒的な映像スペックをもつ「MD230」システムは、映像クリエイターなど、クオリティを追求するプロフェッショナルが使っても高い満足を得られる。先述した角度調整機構による横幅の伸張調整や、「MD230x3」の場合は横表示×3面、または縦表示×3面といったアレンジが可能なので、自分の作業スペースにピッタリ合わせることもできる。
そのほか、友人たちと集うイベントなどで、映像表示用の大画面ディスプレイとして使っても面白い。69インチ相当の「MD230x6」なら、10-20人規模の映像鑑賞にも十分な大きさのスクリーンになる。映画鑑賞会はもちろん、企業の研修などの視聴覚設備にも向いている。
こうした最高レベルのマルチディスプレイ環境を、一般消費者が手に入れられるのは、非常に喜ばしい。値段に関しても、「MD230x6」は実勢価格40万円台後半、「MD230x3」は30万円台前半と、現実的なレベル。最高の映像環境を求める人、シングルディスプレイ環境に限界を感じている人は、ぜひこの「MD230」システムにご注目。液晶ディスプレイをリードするサムスンからの提案――。あなたはこの“本物のマルチディスプレイ”を、どう使いこなすのだろうか。(ITジャーナリスト 市川昭彦)
驚愕のマルチディスプレイ環境がいまここに
2010年6月、驚異のスペックとコンセプトをもつスタンド一体型マルチディスプレイシステムが、日本サムスンから発表された。解像度1920×1080画素のフルHD対応23インチワイド液晶ディスプレイを複数台組み合わせることで、大画面、超解像度のマルチディスプレイ環境を手軽に構築することができるシステムだ。
スタンド一体型マルチディスプレイシステム。左から6画面の「MD230x6」、3画面の「MD230x3」
システムは、3台の液晶ディスプレイを組み合わせる「MD230x3」と、6台を組み合わせる「MD230x6」の2タイプ。「MD230x3」は、3台のディスプレイの横並びパターン/縦並びパターンの二つのアレンジが可能で、用途や目的によって選ぶことができる。
驚くべきはその解像度。6台のディスプレイを組み合わせる「MD230x6」は、最大5760×2160画素(約68インチ相当)のディスプレイが構築できる。ちょっとしたアトラクションやイベントなどでも使用できるほどの大画面だ。「MD230x3」の3面マルチ画面を横並びで設置すると、最大解像度は5760×1080画素(約61インチ相当)、縦並び設置の場合は3240×1920画素(約41インチ相当)。単体ディスプレイでは得られない大画面と表示領域を実現することができる。
巨大な画面領域は、ゲームでも映像鑑賞でも
これまで、ビジネス用途では、2台を横並びに接続してデスクトップ上の作業領域を拡げるマルチディスプレイ環境は存在していたが、この「MD230」システムのような高いアレンジ性とスペックをもち、専用スタンドなどをパッケージングしたマルチディスプレイ製品は、純粋な一般消費者向けとしては初めてだろう。
日本サムスンでは、これらのマルチディスプレイ環境構築にあたって、日本AMDのグラフィックボード「ATI Radeon HD」シリーズの使用を推奨している。とくに6画面マルチ環境では、最大6画面同時出力に対応した「ATI Radeon HD 5870 Eyefinity 6 Edition」が必須となる。以下に、推奨スペックを掲載しておくので参考にしてほしい。
マルチディスプレイ環境を構築するめにサムスンが推奨するPCスペック
ここまでの高スペックなマルチディスプレイ環境だと、その用途は無限大だ。たとえばゲームでは、従来のシングルディスプレイ環境で表示しきれなかった画面領域を表示することができるようになるし、「MD230x6」の68インチ相当、「MD230x3の61インチ相当(横並び時)という巨大な画面領域は、ゲームでも映像鑑賞でもこれまでにない迫力と臨場感を与えてくれることだろう。
これまでにない迫力と臨場感を味わえる
「MD230」は、サムスンのお家芸である高コントラスト・広視野角・広色域性能にすぐれたPVAパネルを採用。15万:1という驚愕のダイナミックコントラスト性能をもち、文字通りの引き締まった黒や、鮮明で深みのある色を再現するとともに、画像の細部まで高精細に表現する。加えて、178度という広視野角に対応する点も大きなポイントだ。正面だけでなく、側面から見た場合でも抜群の視認性を実現している点は、サムスンならではだ。
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付属の専用スタンドや金具で組み立て、工具だけで手軽に構築
マルチディスプレイ環境の構築は、当然、組み立て作業が必要となるが、必要なスタンドや金具が付属しているので、工具さえあれば手軽に組み立てられる。パッケージには、マルチディスプレイ専用に開発した専用スタンドと、ディスプレイ同士を接続する専用の接続金具類などが付属。作業に関してはドライバがあれば事足りる。
6台のディスプレイを信号系のケーブルと電源ケーブルをデイジーチェイン接続する
一つ注意したいのは、配線が意外と手間取ること。ディスプレイ同士を結ぶとき、信号系のケーブルと電源ケーブルをデイジーチェイン接続(複数の接続対象機器を数珠つなぎにして一列に接続する方法)するようになっているので、やや集中力を必要とする。とはいえ、基本的には隣から隣へケーブルを接続していけばいいだけなので、落ち着いて作業すれば問題はない。
配線が完了した「MD230x6」
憧れの「コックピット」を手に入れよう!
マルチディスプレイ環境というと、どうしても用途の筆頭に挙げたくなるのが「ゲーム」だ。この「MD230」システムは左右30度の角度調整ができる。これを利用して画面角度を絞ると、ちょうど飛行機やスポーツカーのコックピットのようになる。そう、フライトシミュレータやドライブシミュレータにピッタリの画面アレンジが簡単にできるのだ。もちろん、高さは100mmの範囲で調節可能なので、手軽に自分だけの「マイ・コックピット」を構築することができる。
憧れの“コックピット”が自分の部屋に
デイトレーダーやクリエイターは要注目
もちろん、シームレス表示だけでなく、それぞれの画面に個別の表示を行なうこともできるので、トレード用のディスプレイ環境として使ってもピカイチの使い勝手を提供してくれる。画面の切り替えはリモコン型のコントロールパッドを使ってワンタッチでできるので、複数台のPCとの使い分けも自由自在だ。とくに“1秒が命”のデイトレーダーなどに注目してもらいたい。
トレード用のマルチディスプレイ環境にも
PVAパネルを採用し、ダイナミックコントラスト比15万:1を誇る圧倒的な映像スペックをもつ「MD230」システムは、映像クリエイターなど、クオリティを追求するプロフェッショナルが使っても高い満足を得られる。先述した角度調整機構による横幅の伸張調整や、「MD230x3」の場合は横表示×3面、または縦表示×3面といったアレンジが可能なので、自分の作業スペースにピッタリ合わせることもできる。
そのほか、友人たちと集うイベントなどで、映像表示用の大画面ディスプレイとして使っても面白い。69インチ相当の「MD230x6」なら、10-20人規模の映像鑑賞にも十分な大きさのスクリーンになる。映画鑑賞会はもちろん、企業の研修などの視聴覚設備にも向いている。
監視用モニタとしての使用例
本物のマルチディスプレイ、使いこなしはあなた次第
こうした最高レベルのマルチディスプレイ環境を、一般消費者が手に入れられるのは、非常に喜ばしい。値段に関しても、「MD230x6」は実勢価格40万円台後半、「MD230x3」は30万円台前半と、現実的なレベル。最高の映像環境を求める人、シングルディスプレイ環境に限界を感じている人は、ぜひこの「MD230」システムにご注目。液晶ディスプレイをリードするサムスンからの提案――。あなたはこの“本物のマルチディスプレイ”を、どう使いこなすのだろうか。(ITジャーナリスト 市川昭彦)