iTunes Storeでビートルズの楽曲配信開始、ビートルズのiTunes Cardも発売へ

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2010/11/17 19:34

 アップルのコンテンツ配信ストア「iTunes Store」で、11月17日0時からビートルズの楽曲配信がスタートした。事前に「iTunesストアからの特別な発表」をウェブサイト上で行うと予告されており、0時を過ぎると、iTunesの紹介ページとトップページには「ビートルズがiTunesにやってきた。」というメッセージとメンバー4人の写真が表示された。

「ビートルズがiTunesにやってきた。」というメッセージが表示されているアップルの現在のトップページ

 ビートルズの楽曲配信は今回が初めて。13枚のリマスター版スタジオアルバム、“Past Masters”コンピレーション、ベスト版の“Red”“Blue”コレクション、そして、13枚のリマスター版スタジオアルバムなどに、ビートルズの米国での最初のコンサートを収録した全世界iTunes限定の“Live at the Washington Coliseum,1964”コンサートフィルムを収録したボックスセット「Beatles Box Set」をラインアップ。全世界のiTunes Storeから、アルバム単位または1曲単位でダウンロード購入できる。さらに、CMなども視聴できる。

 価格は、通常のアルバムが2000円、2枚組アルバムが3000円、「Beatles Box Set」が2万3000円。各曲はそれぞれ200円。楽曲配信の開始に合わせて、ビートルズをデザインした「iTunes Card」スペシャルエディションもまもなく発売する。

 ビートルズは、イギリス出身の4人組ロックバンド。1962年10月にデビューし、1970年4月に解散した。解散後も、全世界的で高い人気を保っている。ビートルズの楽曲の管理会社の英Apple Corpsとアップルは、商標権をめぐって係争していたが、2007年に和解したという経緯がある。米アップルのスティーブ・ジョブズCEO(最高経営責任者)は、「iTunesでビートルズの曲を提供できることを名誉に思い、興奮しています。ここまで来るのは長くて曲がりくねった道でした。ビートルズとEMIのおかげで、私たちは10年前にiTunesを立ち上げたときからの夢を実現しつつあるのです」と、ビートルズの名曲を引き合いに出しながらコメントした。

 わざわざ事前に予告し、「明日、いつもと同じ一日が、忘れられない一日なります。」と、大いに期待を煽った発表の内容がビートルズの楽曲配信だったことに、ビートルズのファン以外は残念がるかもしれないが、従来のCD(メディア)から配信(デジタルデータ)へ、音楽を所有するかたちの移り変わりの決定打となったという意味で、確かに歴史に残る1日といえるかもしれない。ちなみに「iTunes」は、今年9月にバージョンアップ時に、アイコンのデザインを一新。最新版の「iTunes 10」では、従来のCDをイメージさせる円盤を入れたものから、ブルーの背景にシンプルに音符を描いたものに変更している。