2010年10月の携帯電話ランキング、iPhone 4の好調続く、メーカー別でもアップルが1位に
2010年10月の携帯電話ランキングは、「iPhone 4」の32GBモデルが前月に続き、トップを獲得。スマートフォンは、「iPhone 4」に加え、10月発売の「GALAXY S」や「Xperia」も好調な売れ行きを示し、携帯電話全体の販売台数に占める比率は、9月の27.8%から33.1%に上昇。ついに3割を突破した。
「BCNランキング」によると、スマートフォンを含む2010年10月の携帯電話全体の販売台数1位は、ソフトバンクモバイルのアップル製スマートフォン「iPhone 4」の32GBモデル、2位は同じく「iPhone 4」の16GBモデルだった。
前月2位だったNTTドコモのソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製のAndroid搭載スマートフォン「Xperia SO-01B」は3位に後退。4位にはドコモの「P-07B」、5位には「GALAXY S SC-02B」が入った。4位の「P-07B」を除き、すべてスマートフォンだ。
「GALAXY S SC-02B」は、海外の人気機種を日本向けにカスタマイズしたサムスン電子製のAndroid搭載スマートフォン。マルチタッチに対応する約4.0インチの有機ELディスプレイと最新のAndroid2.2を搭載し、iPhoneでは再生できないFlashコンテンツを再生できる。発売前から予約を積み上げ、発売初日の10月28日1日だけで、10月の総販売台数の58%を売り上げた。
月間では5位だったが、発売日を含む2010年10月第4週(2010年10月25日-10月31日)の週次集計では、iPhone 4の32GBモデルを抑えて1位を獲得。しかし、予約しないと買えない品薄状態が響いて、翌週11月第1週(11月1日-7日)は5位にダウンした。人気機種は発売前に予約して購入する人が多くなっているが、実機に触ってから決めたい人もいるはず。今後も上位に食い込めるかどうかは、品薄状態の解消と、先行して購入したユーザーの評価にかかっているだろう。
続いて、主要3キャリア、NTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンクモバイルについて、それぞれ2010年10月の月間トップ10を紹介しよう。
NTTドコモは、前月に引き続き、「Xperia」が1位、「P-07B」が2位を獲得。4位の「らくらくホン ベーシックII」以下、10位までは従来タイプの携帯電話が並ぶ。
KDDI(au)も、前月に続き、「beskey HIY02」が1位を獲得。11月の新機種発表前の端境期に当たったため、トップ10の顔ぶれは前月とほとんど変わらなかった。前月10位だったシャープ製のAndroid搭載スマートフォン「IS01」は、5位にランクアップ。auは、今後、スマートフォンに力を入れていくと発表しており、11月以降は大きく順位が動きそうだ。
ソフトバンクモバイル(SoftBank)は、1位から4位まで、すべて前月と同じ。7月から4か月連続で「iPhone 4」の32GBモデル、16GBモデルが1位・2位を占めている。ちなみに、ソフトバンクモバイルは、電気通信事業者協会(TCA)が集計しているキャリア別純増数(新規契約から解約を差し引いた数)で、7か月連続トップを記録。10月は32万4200の純増と、NTTドコモの5万7700、auの5万8400を大きく引き離している。
2010年10月の携帯電話全体の販売台数に占める、32GBモデルと16GBモデルを合算した「iPhone 4」のシェアは21.1%。あくまでも「BCNランキング」の集計対象の量販店に限った話だが、1か月間に売れた携帯電話のおよそ5台に1台が「iPhone 4」という計算になる。
携帯電話全体のメーカー別販売台数でも、10月はアップルがシェア21.2%で初のトップに立った。前月1位だったシャープは、1位と6.8ポイント差の14.4%で2位に後退。以下、3位はパナソニック モバイルコミュニケーションズ(11.9%)、4位は富士通(9.61%)、5位はソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(9.60%)だった。他の端末メーカーとは異なり、アップルのラインアップは実質「iPhone 4」1機種だけ。驚異的な数字といえる。
好調が続く「iPhone 4」「Xperia」に「GALAXY S」が加わったことで、10月の携帯電話全体の販売台数に占めるスマートフォンの比率は、過去最大の33.1%に達した。ただ、キャリアによってスマートフォンの比率は異なり、「iPhone 4」を販売するソフトバンクモバイルは71.9%と、非常に高い。対して、NTTドコモは23.6%、auはわずか6.3%にとどまっている。10月の時点では、auの出遅れは明らかだ。
各キャリアとも、今月11月から来春にかけて、多くの新しいスマートフォンを発売すると発表している。果たしてauは挽回できるのか? また、「iPhone 4」は独走状態を保てるのか? 今後の販売動向次第では、キャリアの勢力図まで塗り変わりそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などのPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
注目のドコモの新スマートフォン「GALAXY S」は5位、発売日に売れまくる
「BCNランキング」によると、スマートフォンを含む2010年10月の携帯電話全体の販売台数1位は、ソフトバンクモバイルのアップル製スマートフォン「iPhone 4」の32GBモデル、2位は同じく「iPhone 4」の16GBモデルだった。
前月2位だったNTTドコモのソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製のAndroid搭載スマートフォン「Xperia SO-01B」は3位に後退。4位にはドコモの「P-07B」、5位には「GALAXY S SC-02B」が入った。4位の「P-07B」を除き、すべてスマートフォンだ。
順位 | キャリア | メーカー | 品名 | 型番 | タイプ | 発売年月 |
1 | SoftBank | アップル | iPhone 4 32GB | iPhone 4 32GB | スマートフォン | 2010/06 |
2 | SoftBank | アップル | iPhone 4 16GB | iPhone 4 16GB | スマートフォン | 2010/06 |
3 | NTTドコモ | ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ | Xperia | SO-01B | スマートフォン | 2010/04 |
4 | NTTドコモ | パナソニック モバイルコミュニケーションズ | P-07B | P-07B | - | 2010/09 |
5 | NTTドコモ | SAMSUNG(サムスン電子) | GALAXY S | SC-02B | スマートフォン | 2010/10 |
6 | au | 日立コンシューマエレクトロニクス | beskey | HIY02 | - | 2010/06 |
7 | auk | 京セラ | 簡単ケータイ K004 | K004 | - | 2010/02 |
8 | NTTドコモ | 富士通 | らくらくホン ベーシックII | F-07A | - | 2009/04 |
9 | NTTドコモ | NECカシオモバイルコミュニケーションズ | N-06B | N-06B | - | 2010/06 |
10 | NTTドコモ | NECカシオモバイルコミュニケーションズ | 瞬撮ケータイ | N-04B | - | 2010/05 |
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2010年10月 月次<最大パネル>
「GALAXY S SC-02B」は、海外の人気機種を日本向けにカスタマイズしたサムスン電子製のAndroid搭載スマートフォン。マルチタッチに対応する約4.0インチの有機ELディスプレイと最新のAndroid2.2を搭載し、iPhoneでは再生できないFlashコンテンツを再生できる。発売前から予約を積み上げ、発売初日の10月28日1日だけで、10月の総販売台数の58%を売り上げた。
月間では5位だったが、発売日を含む2010年10月第4週(2010年10月25日-10月31日)の週次集計では、iPhone 4の32GBモデルを抑えて1位を獲得。しかし、予約しないと買えない品薄状態が響いて、翌週11月第1週(11月1日-7日)は5位にダウンした。人気機種は発売前に予約して購入する人が多くなっているが、実機に触ってから決めたい人もいるはず。今後も上位に食い込めるかどうかは、品薄状態の解消と、先行して購入したユーザーの評価にかかっているだろう。
10月28日発売のNTTドコモのスマートフォン「GALAXY S SC-02B」
続いて、主要3キャリア、NTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンクモバイルについて、それぞれ2010年10月の月間トップ10を紹介しよう。
NTTドコモは、前月に引き続き、「Xperia」が1位、「P-07B」が2位を獲得。4位の「らくらくホン ベーシックII」以下、10位までは従来タイプの携帯電話が並ぶ。
順位 | メーカー | 品名 | 型番 | メインカメラの有効画素数(画素) | 形状 | 発売年月 |
1 | ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ | Xperia | SO-01B | 約810万 | ストレート | 2010/04 |
2 | パナソニック モバイルコミュニケーションズ | P-07B | P-07B | 約510万 | 折りたたみ | 2010/09 |
3 | SAMSUNG | GALAXY S | SC-02B | 約500万 | ストレート | 2010/10 |
4 | 富士通 | らくらくホン ベーシックII | F-07A | 約200万 | 折りたたみ | 2009/04 |
5 | NECカシオモバイルコミュニケーションズ | N-06B | N-06B | 約510万 | 折りたたみ | 2010/06 |
6 | NECカシオモバイルコミュニケーションズ | 瞬撮ケータイ | N-04B | 約1220万 | 回転2軸 | 2010/05 |
7 | 富士通 | らくらくホン7 | F-09B | 約810万 | 折りたたみ | 2010/07 |
8 | 富士通 | ekubo | F-08B | 約510万 | 折りたたみ | 2010/06 |
9 | シャープ | AQUOS SHOT | SH-07B | 約1210万 | 回転2軸 | 2010/05 |
10 | 富士通 | F-06B | F-06B | 約1320万 | スライド | 2010/06 |
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2010年10月 月次<最大パネル>
KDDI(au)も、前月に続き、「beskey HIY02」が1位を獲得。11月の新機種発表前の端境期に当たったため、トップ10の顔ぶれは前月とほとんど変わらなかった。前月10位だったシャープ製のAndroid搭載スマートフォン「IS01」は、5位にランクアップ。auは、今後、スマートフォンに力を入れていくと発表しており、11月以降は大きく順位が動きそうだ。
順位 | メーカー | 品名 | 型番 | メインカメラの有効画素数(画素) | 形状 | 発売年月 |
1 | 日立コンシューマエレクトロニクス | beskey | HIY02 | 808万 | 折りたたみ | 2010/06 |
2 | 京セラ | 簡単ケータイ K004 | K004 | 197万 | 折りたたみ | 2010/02 |
3 | ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ | URBANO BARONE | SOY03 | 514万 | 折りたたみ | 2010/02 |
4 | 京セラ | K002 | K002 | 320万 | 折りたたみ | 2009/05 |
5 | シャープ | IS01 | IS01 | 527万 | 折りたたみ | 2010/06 |
6 | ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ | Cyber-shotケータイ S003 | S003 | 1209万 | スライド | 2010/05 |
7 | 東芝 | T003 | T003 | 322万 | 折りたたみ | 2009/11 |
8 | シャープ | SOLAR PHONE SH007 | SH007 | 800万 | 折りたたみ | 2010/06 |
9 | 京セラ | 簡単ケータイ K005 | K005 | 331万 | 折りたたみ | 2010/06 |
10 | 京セラ | SA002 | SA002 | 808万 | スライド | 2010/05 |
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2010年10月 月次<最大パネル>
アップルが全キャリア合算メーカー別販売台数シェアで初のトップに
ソフトバンクモバイル(SoftBank)は、1位から4位まで、すべて前月と同じ。7月から4か月連続で「iPhone 4」の32GBモデル、16GBモデルが1位・2位を占めている。ちなみに、ソフトバンクモバイルは、電気通信事業者協会(TCA)が集計しているキャリア別純増数(新規契約から解約を差し引いた数)で、7か月連続トップを記録。10月は32万4200の純増と、NTTドコモの5万7700、auの5万8400を大きく引き離している。
順位 | メーカー | 品名 | 型番 | メインカメラの有効画素数(画素) | 形状 | 発売年月 |
1 | アップル | iPhone 4 32GB | iPhone 4 32GB | 500万 | ストレート | 2010/06 |
2 | アップル | iPhone 4 16GB | iPhone 4 16GB | 500万 | ストレート | 2010/06 |
3 | パナソニック モバイルコミュニケーションズ | COLOR LIFE 840P | 840P | 200万 | 折りたたみ | 2009/12 |
4 | シャープ | Jelly Beans 840SH | 840SH | 200万 | 折りたたみ | 2010/02 |
5 | SAMSUNG | 740SC | 740SC | 200万 | 折りたたみ | 2009/10 |
6 | シャープ | AQUOS SHOT 945SH | 945SH | 1210万 | 回転2軸 | 2010/07 |
7 | シャープ | THE PREMIUM6 WATERPROOF | 841SH | 320万 | 折りたたみ | 2010/06 |
8 | シャープ | AQUOSケータイ 943SH | 943SH | 800万 | 折りたたみ | 2010/03 |
9 | シャープ | THE PREMIUM5 | 942SH | 800万 | 折りたたみ | 2010/02 |
10 | SAMSUNG | AQUA STYLE 840SC | 840SC | 314万 | 折りたたみ | 2010/06 |
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2010年10月 月次<最大パネル>
2010年10月の携帯電話全体の販売台数に占める、32GBモデルと16GBモデルを合算した「iPhone 4」のシェアは21.1%。あくまでも「BCNランキング」の集計対象の量販店に限った話だが、1か月間に売れた携帯電話のおよそ5台に1台が「iPhone 4」という計算になる。
人気が衰えない「iPhone 4」
携帯電話全体のメーカー別販売台数でも、10月はアップルがシェア21.2%で初のトップに立った。前月1位だったシャープは、1位と6.8ポイント差の14.4%で2位に後退。以下、3位はパナソニック モバイルコミュニケーションズ(11.9%)、4位は富士通(9.61%)、5位はソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(9.60%)だった。他の端末メーカーとは異なり、アップルのラインアップは実質「iPhone 4」1機種だけ。驚異的な数字といえる。
好調が続く「iPhone 4」「Xperia」に「GALAXY S」が加わったことで、10月の携帯電話全体の販売台数に占めるスマートフォンの比率は、過去最大の33.1%に達した。ただ、キャリアによってスマートフォンの比率は異なり、「iPhone 4」を販売するソフトバンクモバイルは71.9%と、非常に高い。対して、NTTドコモは23.6%、auはわずか6.3%にとどまっている。10月の時点では、auの出遅れは明らかだ。
各キャリアとも、今月11月から来春にかけて、多くの新しいスマートフォンを発売すると発表している。果たしてauは挽回できるのか? また、「iPhone 4」は独走状態を保てるのか? 今後の販売動向次第では、キャリアの勢力図まで塗り変わりそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などのPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。